― レビュー ―
ミリオンヒットを連発するモンスターソフトの最新移植版
真・三國無双4 Special
Text by midi
2006年6月23日

 

三国志の時代を舞台とした3Dアクションゲームの最新作。爽快かつ豪快な戦闘が楽しめるのが最大の特徴

 2005年12月にXbox 360で発売されたアクションゲーム「真・三國無双4 Special」。そのPC移植版が,2006年6月22日に発売となった。本作は,元々プレイステーション2で発売された「真・三國無双4」に「真・三國無双4 猛将伝」(新たなモードなどが追加され,単体で遊ぶこともできる拡張ソフト)の要素を盛り込んだ,まさにスペシャルの名にふさわしい作品。その移植度や新要素などはどうなっているのだろうか。実際にプレイした感想を交えながら,原稿を書き綴っていきたいと思う。

 その前に,シリーズ第一作から変わることのない,ゲームの根幹となる基本概要をあらためて説明しておこう。
 舞台は今から約1800年前の中国,三国時代。その戦乱の時代を駆け抜けた劉備や曹操,孫権,関羽,諸葛亮といった有名武将達を操作し,味方軍の武将達と共に敵軍ひしめく戦場を駆け抜け,天下統一を目指すというのがゲームの目的だ。
 3Dで描画された武将&フィールドの美しさや,緻密に描かれたデモムービーの数々,そして何より群がる敵をバッサバッサと倒してゆく爽快感。本作を模倣した三人称視点のアクションゲームも数多く発売されているが,それらを圧倒するクオリティをもって,コンシューマ版ではシリーズを通してミリオンクラスのヒットを連発。据え置き型のハードのみならずPSPなどにも移植され,さらには麻雀ソフト「雀・三國無双」やパチンコ機「CR真・三國無双」までもが発売されるほどの大ヒットシリーズとなっている。

 操作体系や基本的なシステムなどはシリーズを通してほぼ変わっていないため,今回のレビュー記事ではPC版の前作「真・三國無双3 ハイパー」との違いを中心に記載していきたい。そのため,同シリーズについて詳しくないという人は,まず初めに以前4Gamerに掲載した「真・三國無双3 ハイパー」のレビュー記事で,概要をつかんだほうが,本作品への理解度は上がるはず。ぜひ併せて読んでほしい。

 

オープニングやエンディングで見られるムービーは,美しいのひと言。趙雲も例の如く超美男子に描かれている ゲーム中には三国志でおなじみの名武将が多数登場。ちなみにこれはホウ統。グレート・ムタばりの怪しさ ゲームをプレイしている途中,物語上重要な場面に差しかかると,このようなポリゴンデモが挿入される

 

本作のメインである無双モード以外にも,与えられた課題をクリアしていくチャレンジモードなどがある おまけとして三国志事典も収録。登場武将についての詳しい情報や,大まかな流れなどが確認できる 一度見たムービーは,ムービー鑑賞でいつでも自由に視聴可能となる。桃園の誓いも燃える赤い炎も見放題

 

 

前作以上に強化されたアクション要素

 

ステージ終了後にプレイヤーキャラクターが見せてくれる演舞は,相変わらずの格好良さ。思わず真似したくなる

 まずは,本作の根幹であるアクション部分から見ていこう。同シリーズの特徴でもある「多数の敵を斬り倒していく爽快感」については,本作品にもしっかりと受け継がれている。これまでのシリーズにもあった,通常攻撃やチャージ攻撃,無双乱舞についての大きな変更はなし。元々アクションゲームとしてのバランスは,かなり高いレベルで完成しているだけに,各武将固定の攻撃アクションを無理に変える必要はない,ということなのだろう。過去のシリーズ作品を遊んでいる人なら違和感なくプレイできるため,これはベターな選択だと思われる。
 もちろん,何の変更もナシというわけではない。本作では,無双覚醒,エボリューション攻撃,チャージシュート,新ジャンプチャージといった四つの新アクションが追加されているのだ。個人的には,これらが加わったことにより,アクションゲームとしての幅がさらに広がり,大きく進化している印象を受けた。では,どのように進化しているのか。以下でその4項目について詳しく語っていこう。

 

【無双覚醒】
 フィールド上に出現する「覚醒印」(金色に輝く獅子の紋章のようなアイテム)を取ることで使えるようになる能力。任意のキー(もしくはコントローラーのボタン)を押すことで発動し,攻撃力,攻撃スピードが上昇する。ただし能力上昇は一定時間のみであるため,使いどころを考えなくてはならない。大勢の敵に囲まれたときや,敵武将が兵士を大勢引き連れて現れたときなど,大きなダメージを喰らう可能性がある場面で使うといいだろう。

 

【エボリューション攻撃】
 本作には,RPGなどでよくある「武器の買い替え」という概念がない。その代わりに,フィールドのどこかに隠されている武器アイテムを拾って使えるというシステムになっている。各武器には“連続攻撃数”というものが設定されており,読んで字の如く,その数だけ連続した攻撃が繰り出せる。この連続攻撃数が6の武器に,まれに「エボリューション攻撃」の能力が付加されている場合がある。エボリューション攻撃とは,6連続攻撃を繰り出したあと,さらに追加される3発の連続攻撃だ。つまり,このエボリューション攻撃の能力を持った武器を装備していれば,計9発の連続攻撃が出せるということになる。ただし,このエボリューション攻撃が使えるのは無双ゲージ(画面左下にあるゲージ)が最大値のときのみ。そのため,エボリューション攻撃能力付きの武器を使用している場合は,無双ゲージが減少してしまう無双乱舞の乱用は,避けたほうがいいだろう。

 

【チャージシュート】
 チャージに対応したキーかボタンを押し,武将の力をチャージした状態で攻撃を繰り出せば,通常より強力な攻撃に変化する。このチャージのレベルが5のときの攻撃が,従来の攻撃から吹き飛ばし攻撃へと変更された。吹き飛ばされた敵は,無防備状態で宙に浮くため,浮いた敵を追いかけてさらに攻撃を加えれば,対戦格闘ゲームでいうところの“空中コンボ”へとつなげられる。これにより,チャージ攻撃がさらに使い勝手のいいものへとなっている。敵の攻撃の間隙を縫ってまめにチャージを行い,積極的に狙っていこう。

 

【新ジャンプチャージ】
 シリーズ従来作では,ジャンプチャージ攻撃は全キャラ共通のものだったが,本作では各キャラ固有のジャンプチャージ攻撃へと変更された。宙を滑るように移動しながら攻撃するもの,空中で連続攻撃を繰り出すものなど,武将によって攻撃方法はさまざま。多くの敵に囲まれてしまい,通常攻撃だけで切り抜けるのは厳しい,だが無双ゲージも少なくて無双乱舞も無双覚醒もできない……。そういった場面で使用すれば,真価を発揮するだろう。

 

通常攻撃は,攻撃ボタンをポンポンと押すだけ。簡単な操作で,豪快に攻撃できるのは本作の醍醐味だ 敵武将から馬を奪えば,その馬に乗って移動したり,馬に乗ったまま攻撃を繰り出したりできるようになる 左下にある無双ゲージが溜まれば,無双乱舞という必殺技が使用可能に。武将ごとにその動き,攻撃法は異なる

 

これが覚醒印。フィールド上にある木箱や壺を破壊すると出現する。なお,この覚醒印はストック不可となっている 無双覚醒すると,武将の身体が金色に輝いて攻撃力や攻撃スピードがアップ。ここぞという場面で使おう こちらは許チョのチャージシュート。大地を踏みしめて敵を吹っ飛ばす。思わず「どすこーい」と言いたくなるかも

 

ホウ統のチャージシュートは,一定時間経過後に爆発する光の球を出現させる。慣れるまでは使いどころが難しい 身体を丸めてボヨンボヨンとバウンドしながら移動。もちろん敵にぶつかるとダメージを与えられる ジャンプチャージで空を飛ぶ小喬。本作には人間離れした技が多いが,ここまで来ると人間かどうかすら怪しい

 

 

武将達の魅力も大幅にアップ

 

プレイヤーが操作できる武将は48人。無双モードには全武将分のストーリーが用意されている。全クリアを目指すとなると,相当な期間遊べそうだ

 本作の主役である魅力溢れる武将達も,新たに数名が追加された。曹操の息子で魏の初代皇帝となった曹丕,呉を支えた名将と名高い凌統,“武人”関羽の息子である関平,“燕人”張飛の娘である星彩など,個性的なキャラが勢揃い。
 その中でも星彩は,本作のみに登場するオリジナルキャラで,彼女の視点から「三国志」マニアにも興味深い蜀の歴史が語られる。というか,もっとピンポイントかつ具体的に書くと,劉備の息子である劉禅がこの星彩のことを溺愛していて,孟獲&祝融とは別の意味でいいバカップルっぷりを,ゲーム中で見せつけてくれるのだ。どれぐらい惚れているかというと,星彩を使ってのプレイ時に,劉禅が「心配だから」という理由だけで大将のくせしてノコノコ城から出てきてしまうのである。結局彼は,そのあと星彩に説得され,彼女の先導で城まで戻るなんていうもやしっ子っぷりを発揮。劉禅は,さまざまな作品でボンクラのレッテルが貼られていたが,そこに色ボケまでもが加わったものだから「そりゃ蜀も滅びるわな」と,見ていていろんな意味で切なくなってしまった。
 ちなみに武将絡みでいうと,前作まではプレイヤーの武将にお供として“護衛部隊”がついてくれていたが,本作ではそれが“護衛武将”へと変更された。この護衛武将は,独自にレベルの概念を持っており,ステージクリア後に獲得したポイントに応じてレベルアップし,成長していく。成長すると,攻撃力,防御力が上がるだけでなく,さまざまな特殊能力を取得する武将もいるため,気に入った人材がいたら積極的に護衛させて成長させるといい。
 護衛武将はかなりの数が存在し,ステージクリア後に仕官してくる場合もある。陣営には,最大8人をストック可能だが,無双モードを5回クリアする頃には,その枠もいっぱいとなってしまう。そこで,仕官時の水鏡先生のコメントなどで強くなりそうかどうかを見極め,芽の出そうにない護衛武将は解雇する必要も出てくる。
 ちなみにこの護衛武将,レベル1のときはかなり弱めのステータスとなっている。そのため,いきなり後半のステージで投入すると即死してしまう可能性大。ある程度レベルが上がるまでは,フリーモードを利用し,難度の低いステージでレベルアップさせて,それから本番ステージに投入したほうが得策だ。

 

新武将の一人,蜀の武将 星彩。あの虎髭でいかつい張飛から,こんなに可愛い娘が生まれるとは 曹操から魏の歴史を受け継いだ天才が,ついに参戦。冷たさが感じられる瞳は父親ゆずりか ホウ徳といえば馬超との友情タッグとその後の裏切りが有名。本作でもそのシーンはしっかりと再現されている

 

護衛武将は男女さまざまなタイプが登場する。お色気ムンムンな衣装で戦場に立つ美女もいるのだから驚き 戦闘終了後はプレイヤーが操る武将と同じように,護衛武将も経験値を獲得。レベルが上昇していく 仕官してきた護衛武将の才能や成長パターンを,水鏡先生が見抜いてくれる。この助言はありがたく聞いておこう

 

 

拠点システムの強化で,深くなった戦略性

 

攻撃拠点,防御拠点,補給拠点,侵入拠点はそれぞれ,異なる役割を持つ。どこから攻めるかを考えるのも重要だ

 ゲームのメインモードである「無双モード」にも変更がある。前作での無双モードは,魏なら魏,蜀なら蜀といったように軍勢ごとのシナリオが設定されていたが,本作では武将ごとに異なる物語が用意されているのだ。
 前作では,ステージごとに使用キャラが変更できたため,武将が活躍するというよりは,その軍勢が活躍するといったノリだったが,本作では武将一人一人にスポットが当てられているため,感情移入度が格段にアップ。武将に思い入れのあるプレイヤーには,嬉しい変更点だといえるだろう。
 個人的には,“仙人”左慈のシナリオが面白かった。左慈の激烈なまでの劉備への肩入れっぷりに,若干の疑問は残るものの,“三国志”という物語自体が左慈の客観的な視点で語られているのだ。三国志を知らずに本作を遊び始めた人は,まず佐慈の無双モードをプレイし,三国志がどういう物語なのか,その概要を学んでみるといいかもしれない。

 ほかの強化点としては,無双モードやフリーモード(無双モードのように連続性がなく,単発で遊べるモード)のフィールド上に出現する“拠点”の存在意義がある。この拠点,これまでは敵がわらわら出てくる関所のような存在だったが,今回はその種類が四つに増え,そのそれぞれが独自の役割や特徴を持ち,全体の戦局に影響を与えるようになったのだ。例えば,敵の補給拠点にいる敵兵長を倒し,補給拠点を占拠した場合,補給が絶たれた敵軍が弱体化するといったイベントが発生するのである。
 これにより,戦闘における戦略性がより高くなり,「敵を倒しながら考える」という作業が今まで以上に重要視されることとなった。ステージのクリア条件は,そのほとんどが敵将の撃破となっているが,まっすぐにそれを目指して進むだけでなく,道中にある拠点を破壊しながら進むほうが効率がいいこともある。状況を把握しつつ,最善の道を選びながら進んでいこう。

 

これは呂布の無双モードからの一幕。董卓の配下という立場からスタートし,裏切り,流浪をくり返してゆく 筆者オススメの左慈様。見た目はかなりキワモノ系だが,その強さは本物。本作品での最強キャラと思われる 「大活躍ですな」と褒められて「イーヤッホウ!」と喜んでいるわけではない。無双乱舞をズガガっと発動中なのだ

 

各拠点にはそこを守る兵士と,それを束ねる兵長が存在する。それらを撃破すると,拠点を占拠したことになる 各拠点での動向により,戦況がリアルタイムに変化してゆく。多くの拠点を占拠し,有利な状況を作りだそう もちろん敵も拠点を占拠しよう/奪い返そうと必死になって攻めてくる。そうなる前に,迎撃すべし

 

 

Specialならではの「猛将伝」要素も嬉しい

 

本作をギャルゲーとして楽しみたいなら,外伝モードの「郎君自慢戦」がオススメ。いやしかし何でもありですな……

 ここまで紹介してきたものは,プレイステーション2版「真・三國無双4」と共通する強化点だが,本作では同じプレイステーション2版「真・三國無双4 猛将伝」の要素もいくつか加わっている。以下でそれについて述べておこう。

 

【外伝モード】
 外伝モードとは,無双モードにはない,三国志の中でも重要な戦いを楽しめるモードのこと。漢水の戦い,葭萌関の戦い,陽平関の戦いなど,三国志ファンならピンとくるストーリーが収録されている。さらに今回は,伝説の道術書をめぐって左慈,張角,ホウ統の3人が立ち回る「道術書争奪戦」や,大喬,小喬,甄姫,月英ら武将の妻達が「自分の旦那こそ最良の人物である」ことを証明するために戦う「郎君自慢戦」といった,史実にはない戦いも収録。全18本の外伝が楽しめる。

 

【修羅モード】
 自動的に作られるショートシナリオを,連続してクリアしていくモード。制限の中でどこまで進めるかを競うモードで,古典的RPG「ローグ」的なノリが多分に加わっている。ステージ中に発生するさまざまな依頼を達成すると金がもらえ,稼いだ金を使って体力回復アイテムなどを購入可能。数あるモードの中でも難度は高いが,逆にやり甲斐も大。筆者の知人などは,プレイステーション2版ではこればかりプレイしていて,独自の攻略理論を構築するほどまでにやり込んでいる。その知人いわく「こんなに熱いモードはこれまでになかったぜ! 修羅最高だ! お前もやれ! やったら面白いから! ウハー!」(メールに書いてあった原文そのまま)だとか。長時間プレイし続けるあまり,プレイヤー自身が修羅に近づいているような気もするが,まぁそこは見て見ぬふりをしておこう。

 

【幕舎での武器強化】
 獲得した武器の数々や,所属武将の情報を閲覧できる幕舎では,他モードで入手した強化アイテムを使って,武将や武器を強化できる。好みの武将や武器をとことん強くでき,例えば劉備を肉弾戦で呂布に勝つぐらいにまで成長させることも可能。強化アイテムは,ステージをクリアすると何かしら一つはもらえるぐらいのバランスになっており,爆発的に成長するようなことはないが,コツコツとプレイしていくうえで,こういう成長の要素があるのは嬉しい限り。筆者の場合は,祝融をガンガンに強化していったら,旦那の孟獲が弱く感じるほどにまで成長してくれた。三国一のカカア天下の出来上がりである。

 

 

 上記は,前述のとおり猛将伝からの収録要素だが,ここで注意したいのは猛将伝の要素がすべて入っているのではない,という点。猛将伝には,一介の雑兵から成り上がってゆく「立志モード」や,プレイヤーの手で武将を作り出せる「エディットモード」などがあるが,本作では省かれている。個人的には,「Special」と銘打つからには,これらもすべて入れてほしかった……と思ってしまった。ただでさえかなりのボリュームがある作品であるだけに,そこまで願うのはわがままかもしれないが。

 

「猛将伝」で追加された新しいチャレンジモードのシナリオも,しっかりと収録されている このシナリオは,劉備達が桃園の誓いをする前の物語。黄巾族から村を守り切るのが目的だ 孟獲と祝融のコワモテ夫婦も,外伝モードで大活躍。自分達の居場所を守るため,猛獣達と共にいざ出陣

 

襲いかかる魏の兵士達を相手に,ブーメランのような武器を振り回して戦う祝融。かなり強い どのミッションを選択するかも重要。武勲換金率(=難度)を参考にしつつ,残り体力を考慮して決定しよう 各ミッションの間では,よろず屋でアイテムを購入できる。ここで必要なアイテムを買い,戦いの準備を

 

もちろん武将は自由に選択可能。暴君董卓も一度修羅の道へ踏み入れば,一人で生き抜かなくてはならないのだ 武器や武将を強化したいのであれば,まずはフィールドに落ちている強化アイテムを拾うべし 拾った強化アイテムは入手しただけでは役に立たない。幕舎の「強化アイテム使用」で使用しよう

 

 

前作の爽快感+豊富なやり込み要素で
お買い得な一本に

 

 さて,最後になるがPC版ならではの要素について触れておこう。PC版では,字幕の有無や日本語/英語音声の切り替えに対応しているほか,幅広いグラフィックスオプションが用意されている。
 利用しているPCのスペックに応じて,人物表示数(普通/多い),アンチエイリアス(なし/あり),テクスチャフィルター(バイリニア/トライリニア/アニソトロピック),ダイナミックシャドウ(なし/あり),ブルーム(なし/あり),シェーダー(低/高)などを設定可能だ。これらは,個別にカスタマイズすることも可能だが,基本的には低/中/高のセットになっているものを使用すればいいだろう。また,解像度に関しては,640×480ドット,800×600ドット,1024×768ドット,1280×960ドットから選択でき(PCのスペックによっては,1024×768ドットまでの3段階),ウィンドウ表示とフルスクリーン表示の切り替えも可能だ。
 プレイステーション2で,真・三國無双4を楽しんでいたという人も,より高精細かつ美しいグラフィックスで遊びたいならば,購入を検討してもよいだろう。Xbox 360版の価格が8190円(税込)であるのに対し,PC版は6090円(税込)と,お得な価格設定になっているのも嬉しいポイントである。

 総じて見てみると,過去のシリーズ作での特徴であった「圧倒的多数の敵を倒していく痛快さ」は見事に継承されている。そしてそこに,戦略性を広げるための要素がいくつも追加された,といった感じだろうか。以前のシリーズ作はアクションゲームの要素が非常に強く,ゲーム初心者には厳しい難度となっていた。だが,猛将伝からは「入門」という低難度なモードも追加され,まさに誰にでも遊べるアクションゲームとなっている。
 前作以上にやり込み要素が豊富であるため,これ1本あればしばらくは三国志の世界にどっぷりと浸れるはず。三国志ファンでアクションゲームが得意な人なら,ぜひ遊んでほしいタイトルだ。
 なお,コーエーの公式サイトでは,本作品の動作環境チェックプログラムも公開されている(4Gamerでの記事は「こちら」)。もし購入を検討しているのなら,このプログラムで事前に動作確認をしておいたほうがいいだろう。

 

タイトル 真・三國無双4 Special
開発元 コーエー 発売元 コーエー
発売日 2006/06/22 価格 6090円(税込)
 
動作環境 Pentium4/1.6GHz以上(Pentium4/2.6GHz以上推奨),メモリ 256MB以上(512MB以上推奨),HDD空き容量 4GB以上,VRAM 64MB以上(128MB以上推奨),DirectX 9.0c以降

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http://www.4gamer.net/review/musou4/musou4.shtml