4Gamer 女子部（仮）
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キミは織田信長のハートを落とせるか。松風雅也さんと島﨑信長さんも登場した「下天の華」完成発表会をレポート
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「下天の華」は，「信長の野望」の30周年を記念して制作された恋愛アドベンチャーゲーム。プレイヤーは明智光秀に仕える「くのいち」となって，織田信長をはじめとする戦国武将とのさまざまなイベントを体験していくというユニークな内容が話題となっている。
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襟川氏はこの下天の華を「『信長の野望』女性向けバージョン」とし，戦国時代の名だたる武将とデンジャラスなラブを楽しむゲームと紹介。E3 2012で渡米していたときに，日本から送られてきた本作のロゴに現地からダメ出しをし，ロゴに花かんざしをあしらうムービーを作るよう指示したというエピソードを披露し，ご本人にとっても思い出深い作品だと語った。
また本作のキャラクターデザインには，男性をバリエーションを変えて上手に描ける人ということで琥狗ハヤテ氏を起用したほか，ディレクションに森まゆら氏を据えたことを紹介し，「とてもいい感じに仕上がった」と自信を見せた。キャラクターの背景は，女性の感性に訴えるような臨場感のある3Dグラフィックスで表現し，そのディテールや照明などにもこだわっているという。
さらに，本作のオープニングテーマについては，戦国時代の国際色豊かな雰囲気を曲にしたいと，和風の曲にジャズやボサノバのテイスト取り入れようと考えたが，なかなかそれが開発陣に伝わらなかったという苦労話も披露。仕方なく自身がメロディを口ずさんでイメージを伝え，ようやく納得のいく内容の曲が完成したそうだ。そのボーカルには，実力派ジャズシンガーのグレース・マーヤさんが起用されている。
ゲーム中のBGMは，ボーカル曲11曲を含む合計38曲が収録されており，最大14人の演奏者が演奏するという豪華な内容。女性プレイヤーの心の琴線に訴えるものに仕上がっているとのことだ。
最後に襟川氏は「女性のみなさんにはぜひこの下天の華プレイしていただいて，くのいちのように変幻自在に，世の中で活躍してください」と，ファンに向けてメッセージを贈った。
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プレイヤーが操作するくのいちの主人公「ほたる」は，主である明智光秀の命により，安土城に潜入する。秘伝の変化（へんげ）の忍法帖により自らの姿を変え，情報を集めながら任務を遂行していくのだ。
ゲーム中に戦闘が発生することもあり，このときは「ボタンアクション」にて，戦いが行われるようになっている。操作は簡単で，時間内にリズムアクションの要領で画面に表示されるボタンを正しく押し続けることで勝負が決まるというもの。このボタンアクションは「修行」として練習することもできるとのことだ。
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城に潜伏中の主人公は，姫の姿で武将に近づき，彼らの心を引き出すことを命じられている。武将達との交流で彼らの人となりを知ると，親密さを表す「縁（えにし）」というパラメータが上がり，恋愛へと発展していくのだ。
物語の中盤には，主人公へ「城主織田信長の暗殺」という命が課せられ，忍の指命と，武将達との恋との間でプレイヤー自身も揺れ動くという，非常なスリリングな展開が待ち受けている。
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襟川氏によると，須田氏はアメリカ生まれのアメリカ育ちで，英語とスペイン語，そして日本語が話せる国際派クリエイターだという。そのセンスが本作の随所に出ているとのことなので，注目してみよう。
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続いてはゲストを迎えてのトークセッションへ。ここで登場したのは，ネオロマンス応援団として活躍するユニット，アンフィニの4人だ。彼らは本作のエンディングテーマとイメージソングを歌い，さらに声優としてゲームに出演している。
メンバーのKanさんはエンディングテーマについて「この歌はサムライ・ロックです！ 尺八の生演奏があったりして，最高のナンバーに仕上がりました」と，完成した曲を絶賛した。
彼らが演じるキャラクター4人は，本人達をイメージしてデザインされているとのことで，とくにSoriさんが演じる金髪の外国人「ルイス」について，本人とのギャップをG.Meeさんがいじり，会場には笑いが起きていた。もちろんSoriさんは外国人しゃべりではなく，役者として自分なりに演じたとのことなので，彼も含め全員の演技には注目してみたい。なおG.Meeさんの「時雨」とユーキさんの「葉月」は忍者，Kenさんの「与四郎」は後の千利休という役どころとなっている。
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そして今回のスペシャルゲスト，森 蘭丸を演じる島﨑信長さんと，織田信長を演じる松風雅也さんがステージに登場し，会場は大きな拍手と歓声に包まれた。2人は，同じパシフィコ横浜にて開催されたファンイベント「ネオロマンス・アラモード5 with 下天の華」への出演直後にこの会場へと駆けつけたとのことで，興奮さめやらぬままのステージとなった。
2人のトークは，ファンから届いた質問に答えるというスタイルで進行。「自身のキャラクター以外で，演じてみたいキャラクターは？」という質問に，松風さんは明智光秀と織田信行と返答。「この2人はかなりのクセモノキャラクターで，そういう個性的なキャラクターを演じるのは楽しい」と話し，実際のゲームでの2人の登場も楽しみにしているとのことだった。
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一方の島﨑さんが演じてみたいのは徳川家康。その理由を「蘭丸と少し似ているんですが，家康の素性は謎めいているんです。ほかのキャラクターにはオーラがあるけど，彼だけはどういう人なのか分からなくて，内面がすごく気になったんですよね」と語った。ゲーム内の家康は，史実とかなり違う雰囲気で描かれているとのことなので，プレイヤーにとってはそのあたりも楽しみとなるだろう。
続いては多くの人から寄せられたという「島﨑さんは，信長を演じてみたかったですか？」という質問について。「来ると思ってた」と笑う島﨑さんだが，同じ名前ということだけでなく「織田信長を演じられる役者になりたい」と，前向きな答えを返した。
実際に演じた松風さんは，史実に忠実ではなく“下天の華の織田信長”を演じるために，開発陣と長時間ディスカッションをしたとのこと。島﨑さんも本作でのセリフにおけるキャラクター作りについて，台本などから開発陣のこだわりを感じ取り，いい緊張感の中収録ができたというエピソードを披露した。
質問への最終的な返答については，「下天の華の信長は松風さんなので，僕はできません(笑)」とのこと。それに対し松風さんは「ほかのときならいつでも演じてくれていいよ」と返し，客席の笑いを誘っていた。
次の質問は「自身が演じるキャラクターイラストを初めて見たときの感想」。信長を見た松風さんの感想は「ぶっちぎりの男前」。
ゲームプレイでも，史実を崩しすぎずに恋愛ができるうえ，縁の値によってイメージがかなり変わるということなので，攻略しがいのあるキャラクターとなりそうだ。
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そして島﨑さんの蘭丸に対するイメージは，「見た目は若くて冷静沈着，でも実際に演じてみると純でウブな17歳という部分が多かった」というもの。そのギャップに魅力を感じるとのことだった。
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そして最後は「もしお2人が主人公のような変化の力を使えたら，何に変身して何をする？」という質問だ。「信長役なので格好いいことを言いたいけど，悪いことしか浮かばない(笑)」という松風さんだったが，「織田信長になって，“信長役の信長です”と言ってみたいかな(笑)」と，隣の島﨑さんを見ながら回答。
それに対し島﨑さんは「僕は松風さんに変身して織田信長を演じて，体と声は同じだけどその経験の差を比べてみることで，次につなげるモチベーションにつなげたい」と返し，会場のファンを感心させた。
松風さんは「僕らの仕事はいろんな役を演じるという，ある意味変化みたいなもので，今回もお互いになりきって演じましたので，楽しみにしてください」と締め，トークショウは終了となった。
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このあとステージには襟川氏と須田氏が再び登壇し，合同インタビューが行われたので，その模様をお届けしよう。
――下天の華は，完全新作という位置づけですが，ネオロマンスシリーズとしてはどんな展開を予定していますか。
襟川氏：
6年ぶりの完全新作で，シリーズ初代の「アンジェリーク」の頃から大きく時代が変わりました。ネット社会となった今，新しいタイプでのメディアミックスを展開していこうと思っています。
――本作を制作するにあたって，こだわった点や，制作秘話などがあれば聞かせてください。
須田氏：
戦国武将とくのいちのスリリングな恋愛を見せるうえで，ビジュアルやサウンド，演出まで細かく調整を重ねました。こだわりすぎて，クリスマスや年末年始も，ずっと制作に没頭していましたね。
襟川氏：
主人公が鳥やカエルに変化するという独自の目線を，私が指示をしたわけでもなく，須田が自然にゲームに取り入れたことに，私自身もとても面白い現象だと思いましたね。
――本作のキャラクターを作るにあたってこだわった点はどこですか。
須田氏：
やはり織田信長を攻略対象にしたということで，弊社ではそれについての期待値が非常に高ったんです。その期待にに応えつつも，恋愛できる信長を制作するのに苦労したことを覚えています。
最後にサプライズとして松風さん，島﨑さんとの握手会が行われ，来場したファンは大喜び。また会場には本作の試遊台も用意され，時間の許すかぎりプレイできた。
 サプライズに驚くファンと笑顔で握手をする松風さんと島﨑さん。中には握手を忘れて話し込んでしまう人の姿も |
 発表会終了後はPSPを使った試遊台が来場者に開放され，誰よりも早く下天の華をプレイすることができた |
「下天の華」公式サイト
キャラクターデザイン／琥狗ハヤテ
（C）コーエーテクモゲームス All rights reserved.
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