連載 : カジュアル姉さん リターンズ


カジュアル姉さん リターンズ

最終回:ゲットアンプドR

 

 春の訪れと共に復活したカジュアル姉さんも,桜の開花を待たずして最終回を迎えることとなった。トリを務めるのは,全世界で2000万人ものプレイヤーを抱えるオンラインアクションゲーム「ゲットアンプドR」だ。国内では2006年1月まで「ゲットアンプド」として,ガンホー・オンライン・エンターテイメントが運営。「R」から,開発元であるサイバーステップでの運営に戻り,2月26日から正式サービスが開始されている。

 

 見た目は二頭身の可愛らしいチビキャラ達だが,アクションゲームとしての難度は結構高い。操作に必要なキーはZ/X/C/Vキーとカーソルキー。基本は「C」が弱攻撃で,「X」が強攻撃,「V」でジャンプと,一見シンプルだ。さらに「Z+C」「Z+X」でキャラクター固有の特殊技,「Z+X+C」で必殺技,「Z」で敵に照準を合わせたまま「X」でアイテムを投げつけるといった,キーの組み合わせ技も多い。何となく連打……では到底勝てず,正確なコントロールと照準がゲットアンプドRでは要求される。

 

 チュートリアルでもこの正確なキー操作が求められ,できるまで何度も何度もやり直すという,かなりのスパルタ教育が設定されているが,確実に技が出せるようになるまで,面倒がらずにまじめにこなしたほうがよいだろう。ちなみにゲーム内で質問してみると,多くのプレイヤーはゲームパッドでのプレイを推奨していた。

 

 

 

キャラクター

 

 ゲットアンプドRで選べるスタイル(クラスのようなもの)は,有料のものも含めて13種類ある(初期スタイルは8種類)。スタイルごとに2種類ずつバリエーションが用意されており,それぞれ微妙にステータス値が違ってくる。キャラクタースロットは豊富なので複数所有できるが,無料で作成できるのは最初の1キャラクターだけなので,どのクラスにするか迷ってしまうプレイヤーも多いだろう。
 ゲーム内の説明だけでは特徴がつかみにくく,初心者向けクラスがどれなのかも分からない。公式サイトの「スタイル紹介」ページでは,全クラスについて「没個性を気にしない人はどうぞ」「上級者向けスタイル。使いこなせれば最強」といった具合にコメント付きで解説されているので,こちらを参考にしたほうがよさそうだ。

 

・格闘家

・軍人

・スパイ

・超人

・アーマー

・エスパー

・未来力士

・宇宙刑事

 

 

ゲームモード

 

 ゲームモードは大きく分けて,最大3人でステージクリアを目指す「チャレンジモード」,個人戦またはチーム戦による「トーナメントモード」,連勝数によってゲーム内アイテムがもらえる「サバイバルモード」の三つに分かれている。
 プレイヤーが最も集まるのは,さまざまなルールで対戦を楽しめる「トーナメントモード」だ。このモードには,規定時間内でキル数を競う「ドッグファイト」,生き残りを懸けた「デスマッチ」,そして戦闘とスポーツを一度に楽しめる「スポーツマッチ」が用意されている。スポーツマッチは死闘を繰り広げつつ,旗やボールをゴールに運び得点を競うというユニークなルールだが,人気は今一つ。多くのプレイヤーは長い時間遊べるドッグファイトを好んでいるようだ。

 

対戦後には,最も残忍な手段で対戦相手を倒したプレイヤーに「惨殺賞」,最も対戦相手の攻撃をガードできたプレイヤーに「回避賞」といった具合に,賞罰ボーナスが与えられる

 

 

ステージ

 

 初めてゲットアンプドRに挑戦する人は,キャラクターの豊富さに加えて,そのステージ数の多さにも驚くことだろう。現在遊べるものだけで31ステージ(そのほか閉鎖中のステージが10種類ある)も用意されているのだ。ここでは,その中から一部を紹介しよう。

 

・マクロデスク ・オリエンタルシティ ・ロマネスクシティ ・ネオカレドニア
・キルエレベーター ・ゴリアテ ・宇宙ステーション ・アイスランド

 

 

ショップ&キャラエディット

 

 ショップではキャラクターのほかに,アクセサリやアイテムを購入できる。所持金が足りないと,試着すらできないのはちょっと残念な仕様。
 また,ゲーム内では,ショップでは見かけない魅力的な衣装を着ているキャラクターも多い。「見たことのない衣装だなぁ」と思ったら,それはプレイヤーが自分で作成したスキンである可能性が高い。ゲットアンプドRでは,キャラクターの顔立ちと衣装を自分で変更できる「スキンエディット機能」が標準で搭載されている。もちろん能力には一切影響しないが,個性的なオリジナルスキンは誰にとっても憧れだろう。他人が作成したスキンデータの着用も可能だが,そのためには別途「スキン追加」アイテムの購入が必要となる。

 

 

 

対決

 最終回は,あの男が帰ってきた! そう,筆者をカジュアル姉さんに仕立て上げ,ゲームのヘタさを世間に露呈させた悪の張本人,担当編集Kawamura氏が最終回の敵となる。もはや言う必要もないだろうが,姉さんはもともとアクション&シューティングが泣きたいぐらいにヘタ。そんな姉さんの「ヘタさ」に目をつけた憎き男,Kawamura氏がラスボスとして君臨したのだ。

 ゲットアンプドでは負け知らずという知人にヘルプを求め,この1週間は猛特訓を重ね,ようやく思い通りに移動できるまでに成長した姉さん。もう一度言おう,移動だけはカンペキに操作できるようになった。ゲットアンプドRには,移動できるエリアが狭く,場外に落ちるとそのまま戦闘不能になるステージも数多くあり,そもそも思い通りの方向にキャラクターを進めることが(姉さんにとっては)困難だ。落ちているアイテムを拾うのも,アイテムの真上に正確にキャラを乗せてから「C」ボタンを押さなければならないのに,これができない。ウロウロしているうちに詰め寄られてゲームオーバーという繰り返しには,父ちゃん情けなくて涙が出らぁ。

 

麻生ちはや
重度の花粉症で常に頭がボーっとしている日常に加えて,先日はのた打ち回るほどの激しい歯の痛みに襲われ,さらに対決の前日には足の爪をはがすという不慮の事故が。満身創痍で最終対決に挑む姉さんだが……

Kawamura
本連載を担当しながら,「麻生さんはゲームヘタだなあ,うんヘタだ,あっはっはヘタだ」などといつも言っていたが,はて本人のほうは? という疑惑が急浮上。前回も負けていたし。今回も万全の体調で挑んだが……

 

 

 対決の場には「地下闘技場」を選択。これは対戦当日にあわててゲームクライアントをインストールしたようなKawamura氏であれば,うっかり操作をミスって,狭い道からステージ外へ落下するかも……というセコイ計算を働かせたためだ。こちらのキャラクターは宇宙刑事。このキャラクターは「ダッシュ+強攻撃」のあと,反動がほとんどなくすぐに立ち直るためラッシュをかけやすく,初心者にお勧めだ。
 対決開始と同時に,中央にソロリソロリと歩を進め,まずは手にした武器をKawamura氏にぶつけ,HPを大きく削る。Kawamura氏も落ちてくる武器を拾い上げ,投げつけてくるが,そこで先述のダッシュ+強攻撃を連発してみた。間合いを取ってはKawamura氏がいそうな方向へ向けてダッシュ,そして飛び蹴り。このシンプルな作戦は成功した。

 

 

 敗北に正気をなくしたKawamura氏は,「もももも,もう一戦!」と詰め寄ってきた。まあ,恒例の3回勝負といきますか,などと余裕の姉さん。ところが予想外(?)なことに,次のバトルも姉さんの大技がますますあっさり決まり,ほぼ圧勝。今回の対決は,姉さんの2連勝という結果に終わった。
 性格は悪いけどゲームは姉さんよりヘタなことが発覚したKawamura氏。「カジュアル兄さん」の称号を贈りますので,ぜひ全国のカジュアルゲーマー達の心の支えとなってください。それでは,さようなら。

 

 

 

 

■■麻生ちはや(ライター・お姉さん)■■
というわけで,2度目の最終回を迎えるカジュアル姉さん。日本では「カジュアルゲームの時代が到来した!」と宣言するにはもう少し時間がかかりそうだが,本連載がその浸透に一役でも買っていれば幸いだ。さて,姉さんの次なる目標を聞いてみたところ,スポーツやレースなどのさまざまな苦手ジャンルを克服してきた(?)ので,いよいよ最も苦手な「FPS」に挑戦し,ハートマン松本教官を蜂の巣にしたいとのこと。まあ頑張ってください。
タイトル ゲットアンプドR
開発元 サイバーステップ 発売元 サイバーステップ
発売日 2007/02/26 価格 基本料金無料(アイテム課金)
 
動作環境 N/A

(C)2006 CyberStep, Inc. All Rights Reserved.


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http://www.4gamer.net/weekly/casualgame/016/casualgame_016.shtml