― 連載 ―

ハートマン松本の全軍突撃! バトルフィールド2
諸君! この夏こそ兵士デビューしようじゃないか
地獄のような戦闘が,世界の各地で24時間繰り広げられ続けているBF2。この臨場感,この面白さ,まさにご家庭で楽しめる究極のバトルフィールドだといえよう

 今や日本は全国的にすっかり夏である! 照りつける灼熱の太陽の下,海に,山に,そして戦場に飛び出す熱い季節だ! 戦場といえばバトルフィールド! そう,夏こそ「バトルフィールド2」の季節なのである!

 自分で書いてて相当強引だと自覚しているが,そんなわけで今週から,エレクトロニック・アーツより大好評発売中のアクションゲーム「バトルフィールド2」(以下,BF2)の連載が始まることになった。
 えー,ちなみに私は教官のハートマン松本である。これから新兵諸君を徹底的にしごき上げ,笑ったり泣いたりできなくしてやるので,しばしの間よろしくお願いします。

 とはいえ,つい先月リリースされたばかりのBF2ではあるし,歴代のBFシリーズでも神呼ばわりなどされたことの皆無な筆者なので,「こうすれば必ず勝てる」とか「500メートル先の敵の眉間を撃ち抜くコツはこれ」みたいな,いわゆる神業プレイのレクチャーは難しい。むしろ,読者諸君と共に戦場を研究し,技量を高め合っていくことができればいいなあ,などと虫の良いことを考えているのですが,そんな教官はいない? ごもっとも。

熟練のヘリパイロットがいると,ほとんどヘリの独壇場になる。戦闘機とヘリのスキルはぜひ身につけたい 現代戦とはいっても,中国の山奥や中東が主な舞台なので,市街戦よりは自然の中での戦いが多いといえる 有能か無能かが戦争映画のように割とハッキリ形に出る,司令官モード。味方の頭上に砲弾を振りまいてはいけない

 さて,ここで新兵諸君に状況説明。小学生でも知っていると思うが,BFシリーズはマルチプレイをメインにしたFPSだ。最大で64人のプレイヤーが一つの戦場に兵士として集まってドンパチやるのだが,戦車や飛行機などの兵器にシームレスに乗り込んで戦えるため,戦場はドッカンドッカンとたいへん慌しい。
 この基本的なゲームシステムは,2002年に登場した「バトルフィールド1942」からほとんど変わらず,根本の内容はほとんど同じはずだが,BF2はどういうわけか旧作と比べて大変死にやすい。これはもう,第二次世界大戦のころと比べて現代兵器がいかに進化したかという証明でもあるのだが,とにかく現代兵器の殺傷力には驚かされるばかりだ。

一部の人の特権的な兵器,戦闘機と攻撃機。より多くの人がエースになれるよう指導していくつもりだが,筆者の腕前もエースとは言い難いので悪しからず 第160特殊戦航空連隊ナイト・ストーカーズのように優秀なヘリパイロットを輩出するような連載にしたいが,筆者の腕前も優秀とは言い難いので悪しからず

 ところで,世間ではまさに盛り上がっちゃって大変なBF2だが,日本での発売から1か月が過ぎようとしており,年内には早くも拡張パックの第1弾が発売されるなんて話も出ている。もたもたしていると,「ベトナムに行く前に戦争が終わっちまうぞ,アホ!」と,読者諸君に怒鳴られかねない状況である。とほほ,教官なのに。しかもベトナムじゃないし。

 そこで本連載では,さっそく次回からヘリでの戦い方,戦闘機の飛ばし方など,割と突っ込んだ話を進めていく予定なので,新兵諸君は必死で食らいついてくるように。

同じマップでも,参加人数により広さや登場兵器が変化していくのが,今回の特徴の一つ。少人数から大人数まで,バランス良く遊べるってわけだ
バトルフィールド小史
「バトルフィールド1942」 2002年9月発売

シリーズ第一作。16の戦場で米,英,ソ,日,独が激突。戦車,空母,戦闘機など35種類の兵器が登場し,何にでも乗れて戦えてしまうという破天荒な迫力で,一躍ヒットチャートに躍り出た。ちなみに,発売直前に出たデモ版のマップは「ウェーク島」で,個人的に,「バトルフィールド"1942"なのに,なぜ1941年のウェーク島が?」と思った記憶あり。面白ければなんでもありなのかな,と思ったが,まったくその通りであった。

「バトルフィールド1942 ロード・トゥ・ローマ」 2003年2月発売

本編発売後,半年を経ずに登場した拡張パック。舞台はイタリア戦線で,イタリア軍,自由フランス軍が参戦。3号突撃砲,デ・ハビランド・モスキート爆撃機などが登場したものの,追加兵器がやや弱めで,戦場そのものがいささか地味だったので,人気大爆発,とはいかなかったようだ。個人的には,こういうマニアックな試みは悪くないと思っている。

「バトルフィールド1942 シークレット・ウェポン」 2003年8月発売

これではいかん,と開発元のデジタル・イリュージョン(DICE)が思ったかどうかは知らないが,次の拡張パックは非常に派手め。タイトルどおり,ジェット機からミサイル,重戦車など,実在しなかったものを含め数々の秘密兵器がふんだんに登場する。白眉はなんといってもジェットパック。歩兵が背中にしょって空中を飛ぶんだから,かなり最高だ。

「バトルフィールド ベトナム」 2004年3月発売

待望のシリーズ完全新作は,戦場をベトナムに移し,泥沼のジャングル戦を楽しめるようになった。とはいえ,BF2が"2"なのだから,現在はちょっと継子扱いだ。確かにシステム的な変更はあまりなく,戦場も小ぶりで派手さに欠けるかも知れないが,筆者自身はかなり好きで,今でも思い出したようにプレイしている。ジェット機やヘリコプターなど,BF2につながる要素もあり,グラフィックスもかなり向上していると思う。

「バトルフィールド2」 2005年7月発売

本作のことである。レビューは「こちら」,デモ版は「こちら」からどうぞ。

■■松本隆一(ライター/学生/教官)■■
「バトルフィールド1942」の頃から航空兵器への関心が強かった松本氏は,「バトルフィールド2」のデモがリリースされると同時に,戦闘機による空母への着艦訓練を猛練習。おかげで本当に着艦スキルを身につけたが,いざフタを開けてみると実戦ではあまり必要なかったと寂しそうに語った。サーイェッサー!
タイトル バトルフィールド 2
開発元 Digital Illusions CE 発売元 エレクトロニック・アーツ
発売日 2005/07/07 価格 オープンプライス
 
動作環境 OS:Windows XP(+DirectX 9.0c以上),CPU:Pentium 4/1.70GHz以上(Pentium 4/2.40GHz以上推奨),メインメモリ:512MB以上(1GB以上推奨),グラフィックスメモリ:128MB以上(256MB以上推奨)

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