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ローズオンラインは,ライト層向けのゲームバランスが特徴のMMORPGだ |
「ローズオンライン:Rush On Seven Episodes」(原題 R.O.S.E. ONLINE)は,「ラグナロクオンライン」の開発元として知られる
韓国Gravity社と,
フェイスが共同運営中のMMORPG。すでに本作が正式サービスインしている韓国に対して,日本国内では2004年9月に始まったオープンβテストが続いており,
現在も無料でプレイできる。
半年ほど続くβテストでゲーム内容もだいぶこなれてきたようだし,3月からはフェイスの共同運営参加によって,
日本企業による公式サイト運営やGMの来日など,サポートもずいぶん強化された。そこで今回から計4回にわたって,改めて本作の魅力を紹介していこうと思う。まず第1回は,ローズオンラインというゲームの内容をサラッと見ていくことにしよう。
本作の舞台は,"女神アルア"が創造したとされる七つの惑星。プレイヤーの目的は,訪問者"ビジター"としてこれらの惑星に降り立ち,それぞれの星に隠された物語を探し出すことだ。
冒険の開始直後は,"一つの星の一つの島"といった非常に狭い行動範囲だが,ゆくゆくは惑星間を飛び交うような特大スケールの冒険に変わっていく。七つの惑星はそれぞれテーマが異なっており,対モンスター戦や対人戦,さらには"惑星間戦争"といった,さまざまな遊び方をプレイヤーが選べるのが,本作の最大の特徴だ。
ここで"惑星"という単語が出てくることを意外に感じる読者もいるだろう。そう,本作の世界観は一般的なファンタジーではなく,
SF的な要素を積極的に取り入れているのだ。 例えばキャラクターが転職によって就ける上級職の中には,機械の製造に長けた"アティザン"という職業がある。この職業は,ゲームを効率よく進めるための"乗り物"などの機械アイテムが制作可能。さらには,作った機械アイテムのチューニングまでできてしまう。
しかしSF要素もあるとはいえ,掲載画像をひと目見れば分かるように,ゲームそのものには決して堅苦しいイメージはない。むしろキャラクターやモンスター,そして背景などの至るところから,ポップな雰囲気を感じ取れる。本作を一言で説明するならば,"ファンタジーとSFを融合させながらライト層向けに味付けしたMMORPG"ということになるだろう。
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3Dで描かれた世界は美しい。時間による景観の変化も,存分に楽しめるだろう |
装備によって外見が大きく変わるのは,MMORPGの魅力の一つ。アイテム集めもやりがいがある |
基本的にはライト層寄りだが,中には上級者向けの要素も。中盤レベル以降では,ダンジョンにも挑戦できる。 |
本作は,プレイヤーキャラクターのレベルが10になった段階で,四つある中から好みのクラス(職業)を選べる。クラスにはそれぞれ特徴があり,クラス選択後,さらにレベルを上げることで,戦闘や生産,売買といった専門分野に特化した,"上級クラス"への転職を行えるのだ。ここでは,最初に選べる4種類のクラスを簡単に紹介しておこう。
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戦闘中は,ダメージの値が勢いよく画面にポップする。オーソドックスだが,とても分かりやすい |
それでは,ローズオンラインのゲームシステムを紹介していこう。
本作は,戦闘をシステムのベースとした3DタイプのMMORPGとなっている。基本的に操作に使うのは,マウス。マップをクリックすれば移動し,モンスターをクリックすれば戦闘となる。一度攻撃を始めるとあとはオートで攻撃を続行するという,韓国産のMMORPGでは最もオーソドックスな戦闘システムだ。同じくGravity社の「ラグナロクオンライン」を始め,「テイルズウィーバー」「シールオンライン」などに比較的近いスタイルといえよう。
ゲームバランス面でみると,
基本的にはソロプレイでも十分に冒険できるよう整えられているといえる。その大きな理由として,低〜中レベル帯においては攻撃的なモンスターや,敵モンスターの集中(いわゆるリンク)が少ない点が挙げられる。右手のマウスだけで大半の操作を行える点も相まって,本作が始めてのMMORPGだという人でも,すんなりとプレイが始められるだろう。
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建築物などのデザインは,コンシューマゲームに慣れた筆者が見ても違和感がない。これが韓国産と聞いて驚く人もいるかもしれない |
もう一つ注目してもらいたいのが,キャラクターやモンスター,そして建築物などから感じ取れる全体的な雰囲気だ。
本作はビジュアルに原色を多用しており,コミカルなデザインと相まって非常にかわいらしい雰囲気を醸し出している。ゲームの第一印象は,PC向けタイトルというよりは,むしろ日本のコンシューマ向けタイトルに近い。適度にデフォルメされたゲーム内モデリングの雰囲気は,日本人には違和感なく受け入れられるはずだ。
また,あらゆる面で初心者への配慮が行き届いているのも,ローズオンラインの特徴の一つ。クエストのシステムを例にとって紹介しよう。
本作はNPCから受けたクエストを,一覧で管理している。例えば「イモムシを倒して得られる"糸"を持ってきてほしい」というクエストの場合,キャラクターが対象モンスターを倒すと,その時点でクエスト一覧ウィンドウが更新されるのだ。つまり,キャラクターの行動がキチンと情報ウィンドウに反映されるので,クエスト達成/非達成のチェックに煩わされることがない。また複数の依頼を同時に受けても,いちいちNPCに達成報告などをする必要がないため,レベル上げや新たな土地への開拓といった冒険中に,自然にクエストを遂行できる。本作には100以上の多彩なクエストが登場するが,この一覧がとても使いやすく,「次に何をやればいいのだろう?」と戸惑うことはほとんどない。
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クエストを管理してくれる一覧が非常に便利。これのお陰で,プレイ中の混乱は少ないだろう |
ゲームの開始直後,プレイヤーはキャラクターは"ビジター"と呼ばれる,駆け出しの状態でスタートする。そしてレベルが1〜5の間は,基礎知識を教えてもらえる初心者用の島で過ごし,それ以降はいよいよ本編へ乗り出すという流れだ。
そしてレベル10において,「ソルジャー」「ホカー」「ミューズ」「ディーラー」の中から職業を選ぶあたりで本格的な冒険が始まる。このあたりの詳しい内容については,次回以降に触れていこう。
今回,ゲームの序盤をひと通りプレイしたが,初級者向けの狩場にはβテスト開始から半年経った現在でも,まんべんなく人が分散しているという印象だ。
しかし,先程触れたレベル10の基本クラスを選ぶ頃になると,周囲の雰囲気が一変する。各拠点の街並みには多くのプレイヤーがアイテムを販売する売り子として並び,とても活気が感じられるのだ。これからローズオンラインを始めるという人は,まずはローズの本当の雰囲気を味わえるこのレベル10まで,頑張ってみてほしい。
今回の短期連載を通じて読者に一番伝えたいのは,本作が
"良い意味でライト層向け"ということ。近年はMMORPGも多様化・複雑化してきており,中には一度のプレイに最低2〜3時間を確保しなければならないようなタイトルも珍しくない。これでは,時間のない学生や社会人といった層の中には,プレイしづらい人もいるに違いない。
しかしローズオンラインはソロプレイを重視しており,
たとえ一度のプレイ時間が30〜60分という場合でも十分に楽しめる。クエストも短時間で遂行できるものが数多くあるので,ちょっと時間ができたとき気軽にプレイしたいな,といった場合でも,しっかりと結果を残すことができるのだ。
この手のタイプのMMORPGは,現在も多数がリリースされている人気ジャンルだが,こと"初心者向け"という意味では,本作がそれらの中で"決定版"となりうる可能性もある。現在はまだβテスト段階だが,ローズオンラインのこれからの展開には大きく注目していきたい。
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プレイ中は随時NPCがサポートしてくれる。初心者への配慮がしっかりしている印象 |
これらの家は,プレイヤーがアイテムを販売している状態。賑わっているのが分かるだろう |
定番のゲームシステムを採用しながらも,遊びやすさを重視。奇をてらわない手堅い作りのため,幅広い層にお勧めできる |
「ローズオンライン」
→公式サイトは
「こちら」
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