ラストカオスのキャラクターはタイタン，ナイト，ヒーラー，メイジ，ローグの5種類。タイタンとナイトが男性キャラクター，ヒーラー，メイジ，ローグが女性キャラクターと性別は決まっている。それぞれ独自のスキルや得意な武器があり，成長のさせ方によって戦闘スタイルを変えられ，レベル31になると2次職へと転職が可能だ。
　ここでは，各キャラクターの説明と，プレイスタイルの提案，さらには成長システムについて紹介する。プレイを始めていない人はキャラクター選択の，すでにプレイを始めている人は育て方の参考にしてもらいたい。

レベルが上がるごとに成長ポイントとしてステータスボーナスが1ポイントもらえる。自分のキャラクターに合ったステータスにうまく割り振ることで，攻撃力などを上げられる

　各キャラクターを特徴づけるスキルは，習得するための必要なレベルが設定されていて，熟練度を溜めると各スキルのレベルを最大で5レベル（一部2レベル）まで上げられる。スキルのレベルを上げるためには，多くの熟練度が必要なので，いかに熟練度を獲得するかが成長のポイントとなってくる。
　肝心の熟練度は，敵を倒したあとに経験値と一緒にもらえる「SP」と呼ばれるポイントを，一定量溜めると1増える仕組みだ。SPは，自分と敵のレベル差で得られる量が変わり，明らかに弱い敵からはあまり得られないが，自分より少し強い敵を倒すと多くもらえる。ただし，強すぎる敵からは経験値こそ多くもらえるが，SPはあまりもらえない。したがって，レベルアップを優先して強い敵と戦ってばかりいるとSPが溜まりづらく，かといって熟練度アップを優先し，SPを多く獲得できる敵ばかり倒していると，レベルアップに時間がかかってしまう。
　また，本作にはキャラクターのレベルが1上がるごとにもらえるステータスボーナスがある。プレイヤーはこのステータスボーナスを割り振り，自分のキャラクターの特性を引き出していく。

各街や村には各キャラクターに合ったマスターがいる。マスターに話しかけると，スキルの習得やレベルアップなどを行える

　ステータスは，「腕力」「敏捷性」「知恵」「体力」の四つ。筋力は近接攻撃を得意とするタイタンやナイトが重要とするステータス。敏捷性は移動速度にも影響するうえに，遠隔攻撃の攻撃力に影響する，弓を主体とするヒーラーなどにとって重要なステータスだろう。知恵はMPの量に大きく影響する。そのため魔法攻撃を優位に行いたいメイジはもちろんだが，パーティメンバーを守るヒーラーにも必要だ。もっとも，スキルによる攻撃が重要な本作では，どのキャラクターでもMPは必要となるので，そのほかのキャラクターもしっかりと成長させておくべきだろう。体力はHPに大きく影響するステータスだ。タイタンやナイトにとって非常に重要なステータスだが，体力面に不安があるメイジの底上げとして，少し割り振っておくというのも悪くない。
　ステータスは，1レベルで1ずつしか上げられないので，下手な割り振りはできない。じっくりと考えたうえで決定しよう。

農地や草原が広がるジュノエリア。川や丘陵地などもある自然に溢れた土地。モンスターのレベルもそれほど高くなく，ランドルの街を中心に狩り場として序盤を過ごす場所だ

　2006年4月14日現在，ラストカオスの世界は三つのエリアに分かれており，合計で三つの街と三つダンジョン，四つのパーソナルダンジョンがある。
　スタートの街となるのがジュノエリアの「ランドル」。ここは，各職のマスターや武器商，防具商，そのほかさまざまな初期のクエストが受けられる。
　このエリアにあるダンジョンは「ベルフィスト神殿」で，内部はグールやスケルトン系のモンスターなどが徘徊する多重構造の建築物だ。
　「ドラタン」は，序盤のクエストで行くことになるエリアで，荒野に作られた街といった雰囲気で，ピラミッド風の建造物や城がある。このエリアにある「マジャール城」の城下街周辺には，それほど強いモンスターはいないが，街から離れるとレベル20台のモンスターや，大型のボスモンスターが現れる。また，このエリアには「プロキオン神殿」と呼ばれるダンジョンがあり，ゾンビやミイラが棲息している。モンスターのレベル的に，レベル10台後半から20台にかけて狩り場として長く使える場所といえるだろう。

街の西側から出て街道沿いを進み，川を渡ったところから北上するとベルフィスト神殿が見えてくる。入り口のNPCに話しかけると中へ入れる	神殿内部はレベル10台のモンスターが多い。スケルトンやグールなどのモンスターが密集しているところもあるので注意しよう

　三つめの「メラク」は，高レベルのキャラクターが対象のエリアだ。森や丘陵が大半を占めており，その中心都市となる「ケロン村」も森の中にある。これまでの2エリアとはかなり異なったイメージで，「マルガドゥーム地下監獄」というダンジョンがある。ここのフィールドにいるモンスターが相手では物足りなくなった人でも楽しめるようになっていて，高レベル帯（レベル40以上）のプレイヤー向けだ。しかもこのダンジョンは地下5階までの多段構造となっており，一朝一夕では攻略できない。前半の大きな目標として，ここの攻略を目指してプレイしてみよう。

ドラタンエリアの街マジャールには，城やピラミッドなどが建てられている。街の外は荒地となっており，ハーピーやサンドゴーレムといったモンスターが現れる	バジリスクやスパイダーなどの強力なモンスターも数多く巣食っているのがドラタンエリアの特徴だ。またラミアンやハーピーよりさらに強力なラミアンクイーンやハーピークイーンなども棲息している	ドラタンの街から南東へ進むと見えてくるのがこのプロキオン神殿だ。神殿の内部は狭い回廊が続き，ミイラやグールなどがいる

フィールドにもボスモンスターのような巨大で圧倒的な強さを持つモンスターが存在する。強力なエリア魔法を使ってくるなど少人数では太刀打ちできない相手だ。油断していると……

　また，忘れてはならないのがパーソナルダンジョンの存在だろう。これはレベル5から入れるソロプレイ専用ダンジョンのことだ。
　ここは，大量に出てくるモンスターすべて倒さないと先に進めないようになっている。そして，すべての敵を倒して先に進むとボスが現れ戦うことになるのだが，単純にボスを倒せばクリアというわけではない。クエストとして依頼されたことを達成して初めてクリアとなる。
　多数の敵に襲われるといっても，パーソナルダンジョン専用のスキルを使えば，ある程度まとめて倒せる。逆にいうとこのスキルを使わないとクリアは難しいので，積極的に利用しよう。
　なお，最初のパーソナルダンジョン「ストレイヤー神殿」は，レベル条件を満たした状態でクエストを受ければ入れる。だが，2番目の「ミノク炭鉱」，3番目の「アザカ峡谷」，4番目の「次元の門」は，レベル条件のほかにモンスターがドロップするチケットを入手しなければならない。
　パーソナルダンジョンは，レベル上げや熟練度のポイントを稼ぐには手っ取り早い場所だ。うまく使って，レベルアップに役立てよう。

メラクエリアは薄暗い森と丘陵地でできたエリアだ。ケロン村だけでなく，フィールドはすべて独特の雰囲気で，魔女の森といった印象	マルガドゥーム地下監獄は，メラクエリアの西側に存在する。メラクエリア自体が高レベルエリアなのに加えて，マルガドゥーム地下監獄は，さらに強力なモンスターが巣食う危険な場所だ

　このラストカオスは，パーソナルダンジョンの存在によって，一人でも十分に楽しめるMMORPGだ。さらに，上級者が初心者を手助けできるサポーター機能があるなど，MMORPGを始めたばかりの人にとって比較的プレイしやすい環境が整っている。
　とはいえ，初心者向けのMMORPGで上級者が楽しめないゲームかというと，そんなことはない。本作には，ゲームに登場するアイテムのほとんどを作り出せる生産システムや，ムーンストーンを使うスロットゲーム（さまざまなアイテムが当たる）など，やり込み要素が多数用意されている。そこで次回は，本作のシステム部分などにスポットを当てて紹介していこうと思う。