1月27日の「ギルド ウォーズ Campaign1 予言の章」の発売からしばらく経過し,きっと今頃は多くの人がRPGモードをクリアしていることだろう。しかし,本作にはもう一本の柱ともいうべき,PvPモードがあるのを忘れてはならない。これに触れずして,本作の魅力を語ることはできないのである。
とはいっても,“対人戦”という独特の遊び方は,とくに未経験者にとっては,なんとなくハードルが高く感じられてしまうのも事実だろう。それに,現在ゲーム内に導入されているPvP用のテンプレートは,いささか流行から外れてしまっているのだ。仮にテンプレートのキャラクターで挑戦しても,実際に勝ち抜くことは難しく,対人戦の面白さを知るチャンスも減ってしまうかもしれない。また読者の中には,「対人戦をやってみたいけど,何をどうすればいいのか分からない」という人も,相当数いるはずである。
そこで今回は,“4Gamer版”ともいうべき対人戦用のテンプレートを,3タイプ紹介しよう。なるべく封印解除の手間を必要としない方法を選んだので,これを機に,騙されたと思って,対人戦の登竜門ともいうべき「ランダム アリーナ」に挑戦してみてほしい。
言うまでもないが,ウォーリアは近接攻撃を主体とするジョブである。対人戦には数多くのノウハウがあるものの,それらを一から身につけるという意味では,早い内にウォーリアで練習を積むのがお勧めだ。
ひとえにウォーリアといってもさまざまなタイプが存在するが,最初に紹介するのは,サブジョブにモンクを選ぶことで,ある程度の回復を自分自身で行えるというタイプだ。基本的な戦い方としては,(1)→(2)のコンボで状態異常を伴ったダメージをじわじわと与えつつ,瀕死の敵には(3)や(4)を繰り出し,一気に勝負をかける。
これまで対人戦を敬遠していた人も,本稿を参考にしながら一度プレイしてみてほしい。「ランダム アリーナ」なら数分程度の時間でもアツい戦いが満喫できる
ただし,ウォーリアは積極的に敵の中へ飛び込んでいくことが多いので,当然攻撃を受けることも多い。攻撃ばかりに目が行っていると,いつの間にか集中攻撃を浴びていた,ということになりかねない。そこで,ダメージを受けたら早めに(6)を,場合によっては(5)も併用し,ときには攻撃の手を休めることも大切だ。
このテンプレートでは,敵を倒すことも確かに重要だが,何よりも「死なない」ことを心がけよう。地道に敵にプレッシャーを与え続けることで,味方が存分に働けるチャンスを生み出せるというわけだ。
そして,もし味方がやられてしまった場合は,余程のピンチでもない限りは,直ちに(8)で蘇生を行う。(8)は使用時の硬直時間が長いものの,このキャラクターは頑丈さが特徴なので,蘇生役には適任といえる。最後に(7)のエンチャントに関してだが,味方メンバーのジョブ構成を見て,例えばモンクが一人もいないなど,回復面に不安があれば使おう。また自分のエネルギーが比較的余りぎみであれば,モンクなどの味方にかけてあげるのもよい。
本企画は,対人戦に気軽に挑戦してもらうことが主旨なので,例えばRPGモードの終盤で入手できる,エリートスキルなどの要素は重視していない。しかし対人戦を通じてバルタザールの報酬を獲得できれば,手幅は少しずつ広がっていくだろう。その際の参考例として,お勧めの封印解除スキルを紹介しよう。
このタイプのキャラクターは状態異常が苦手で,中でも「盲目」になると手詰まりとなってしまう。そこで(7)の代わりに「メンド エイル」を入れて,自分で盲目状態を治療できるようにするといい。このスキルは非常に重宝するので,早い段階で封印解除しておくべきだ。また初期段階では,エリートスキルが入っていないため,(5)を「ブル チャージ」に替えるのもいい。これによって,追撃時に敵を仕留められる確率が大きくアップするのだ。
「ハンマー マスタリー」に重点を置いたウォーリアは,さまざまな手段で相手を転倒させられる。コンボとして組み合わせることで,戦闘を一方的に展開できるのだ
最初に紹介したキャラクターがタンクタイプだとするならば,こちらは純粋なアタッカータイプだ。その最大の特徴は,通常攻撃や(4)でアドレナリンをためてからの,(2)→(3)による転倒コンボ。そして,さらに(1)も織り交ぜることによって,ある意味「ハメ」に近い状態を作り出し,一方的に攻撃し続けられるのだ。これは実際に攻撃を受ける側になるとよく分かるが,反撃のみならず逃げることすらできないので非常に恐ろしい。仮にモンクが5秒間動けなかった場合,ただそれだけでチーム全体の致命傷となるのは,想像に難くないだろう。
転倒系のスキルを使うときは,仲間との連携を意識してみよう。仮に転倒させるのと同じタイミングで,仲間が一緒に攻撃を繰り出せば,「瞬殺」ともいえる破壊力が発揮できるはずだ。
具体的なテクニック例としては,狙う敵をターゲットした後,「Ctrlキー+Spaceバー」などの方法で仲間に伝える。それを見た仲間は,Tを押すだけでターゲットを合わせられるので,集中攻撃が行いやすくなるのだ。常にこのような連携が決まるとは限らないが,ターゲットを合わせることを頭の隅に置いておくだけでも,戦果は大きく違ってくる。仲間との連携が思い通りに決まったときの快感は,きっと病み付きになってしまうはずだ。
この転倒コンボは,面白いのでついつい連発してしまいがちだが,それだけで敵を仕留めるのは実際には難しいので,周囲の状況をよく見ながら使おう。とくに(1)の使用後は最大エネルギー値が落ちてしまうため,連発は自らの首を絞めることにもなりかねない。単一のキャラクターにとらわれすぎないよう,Tabキーを何度か押すなどして,ほかに瀕死の敵がいないかどうか,こまめにチェックするのも大切だ。
(1)はかなり強力なスキルだが,使用するには「エアー」にも特性ポイントを割り振らねばならない。しかも,(1)のほかにはエレメタリスト用のスキルを用いてないのが少々もったいない。そこで,(1)と似た効果を持つ「ショック」と入れ替えてみよう。スキル効果が似ているものの,こちらは使用時の特性条件が一切ない。よって,余った特性ポイントを「ハンマー マスタリー」などに割り振れるのだ。
もう一つは,転倒の確率をアップさせるために,(4)を「イリジスタブル ブロウ」に変えるのもいいだろう。ここまでくると,八つ選んだスキルの半分が転倒に関連するという,敵にとっては実に恐ろしいキャラが出来あがるわけだ。
本作におけるウォーリアが攻撃面の要なら,モンクは防御面の要といえるジョブである。敵から常に狙われ続けながら,味方全員の回復を担うという部分に,対人戦のノウハウがぎっしりと詰まっているのだ。今回取り上げるタイプは,スキルの封印解除に少々手間がかかってしまうが,ヒーラーとしての完成度はずば抜けて高い。言い換えると,それだけの手間をかけてでもプレイする価値があるテンプレートだ。
モンクに限っては,スキル構成にある程度の定石が存在する。ここで紹介するパターンを覚えておけば,多くの場面で応用できるだろう
このテンプレートの基本戦術は,エンチャントの(6)を掛けた状態で,主にプロテクション系スキルの(1)で味方を回復していく。そして集中的に攻撃を受けている味方には(3)や(4)を,そして状態異常(自分自身を除く)は(2)で随時対処していく。
(3)と(4)の使い分けについてだが,後者のほうが効果は高いものの消費エネルギー量も多い。エレメンタリストやハンマー持ちのウォーリアなど,一撃のダメージが大きい敵に対しては(4)を使う,と覚えておこう。
モンクは敵から真っ先に狙われるため,状態異常や弱体化を受けることも多い。そのような場合には,数に限りがあるものの(5)で瞬時に消去できる。例えば「マイグレイン」や「バックファイア」など,とくに注意すべきスキルについては,アイコンを見てある程度判別をつけられるのが理想的だ。なお,(5)を使ったあと再び(6)をかけ直すのを忘れないようにしよう。
余程のことがない限りは,これでチーム全体の回復を担当できるが,弱点がないわけではない。(6)がエンチャントである点も絡んでいるが,エネルギーのやりくりに苦労するのだ。例えば(4)を乱用していると,すぐにエネルギーが枯渇してしまう。そこで,この弱点を補うために(7)が役立つので,積極的に使っていきたいところだ。ただし(7)の使用時は体力が大きく減るので,自分が狙われているときに使うのは自殺行為である。
モンクは,戦場を全体的に見ることが常に求められる。仕事量が多く,それだけに最初は難しく感じるかもしれないが,ほかのジョブにも応用できるノウハウが数多く得られるので,ぜひ一度は挑戦してみてほしい。
エンチャント系スキルを用いるモンクは,エネルギーの確保が最大の課題となる。この課題にどうやって取り組むかで,今後のアップグレードも変わってくるだろう。一例としては,(3)または(8)を「デボーション シグネット」と入れ替える。これはシグネット系スキル(=エネルギーを消費しない)なので,戦闘の合間に使っていくとエネルギー管理が大分ラクになるはずだ。
また,サブジョブをメスマーに変えたうえで,(7)を「エネルギー ドレイン」と入れ替えるパターンもある。「ブラッド オファー」の,“HPマイナス20%”というペナルティがキツいと思ったら,こちらを試してみよう。
現在ギルド ウォーズには,500に達する勢いの膨大なスキルが存在し,4月28日からスタートする「Campaign2 戦乱の章」によってさらに増える。しかし,それでいて「こうすれば絶対勝てる!」といった定石がまったく存在しないのが,本作の素晴らしい点の一つだ。
本稿では導入用として,簡単なテンプレート例を紹介してみたが,これらはあくまでも筆者個人の考えである。対人戦に慣れてきたら,いずれは読者が自分自身で改良したり,新たなテンプレートを考案してみてほしい。
対人戦といっても,「ギルドバトル」のような本格的なものもあれば,一試合がたった数分で終わる「ランダム アリーナ」もある。プレイヤーの好みや都合によってチョイスできるのが嬉しいところだ。最初は負けを重ねることもあるだろうが,敗北のデメリットなど何もないので,この機会に気楽に挑戦してみてほしい。本作の対人戦の面白さは筆者が保証しよう。