魔法の絨毯に乗ってたどり着いたのは,DoFのモチーフとなっているアラビアンナイト風の砂の世界。着陸地点付近のテントには,頭にターバンを巻いたNPC達がいる。このターバンの色やズボンの色などで,彼らの属するファクション(所属勢力)が分かるという。
DoFでの冒険を通じて,多くのプレイヤー達は三つあるファクションのうち一つに属することができる(所属しないことも可能)。とくにDoFの中心的な町である「マージ・ダル」では,この三つのファクションが勢力争いを続けており,こちらのファクション状態によっては,敵対ファクションの町人(NPC)に襲われる可能性もあるという。
このテントには,さまざまな勢力のNPCが並んでいた。この世界へ新たに訪れる冒険者の勧誘合戦はもう始まっている,といった風情だ。ガイドの先導で進んでいくと,画面上にいま入った地域名が表示される。「マーのオアシス」! 前作「エバークエスト」(以下,EQ1)の経験者であればアレやコレやいろんなものを思い出さずにはいられない地名だ。この古い友人に久しぶりに出会えたような感覚が嬉しい。
少し進むと,壁にひっかき傷のような跡があるガケのふもとに到着した。ここはDoF導入で可能になる「クライミング」が可能な場所だ。クライミングは,このような特定の場所でしかできないが,種族やクラスに関係なく,すべてのキャラクターが行える。クライミング可能な壁には,周囲とは少し異なるテクスチャが張られている場合が多く,それほど苦労することなく判別できるはずだ。DoFゾーンには,このように登っていかないと進入できない場所や,取得できないクエストがあるという。
壁に張り付いて登っていれば,飛び降りてみたくなるのが人情だ(?)。ガイドの制止を聞かずに,高所からぴょんと壁を離れて落下してみたら,当たり前だがダメージを受けた。ほかの二人も同じように飛び降りたが,高い「セーフフォール」のスキルを持つレンジャーはダメージをほとんど受けていないようだった。
DoFでは,ときには登坂中に敵の攻撃を受け,落下してしまうこともあるという。あるいは,敗走中に崖下りを強いられるようなこともあるかもしれない。そんなとき,セーフフォールを持つクラスは,ダメージを受けずにすんだり,積極的に飛び降りることで素早く敵から離れられる。
これまでは,セーフフォールのスキルがあることのアドバンテージがいま一つ感じられなかったが,クライミングの導入によって,その価値を実感できる機会が増えそうだ。ちなみに,崖のてっぺんから壁面にぶら下がりたい場合は,崖に向かって進むだけ。意図しない落下は防げそうである。