ECTS(European Consumer Trade Show)は,毎年8月にロンドンで開催される,ヨーロッパ最大のゲームショウだ。今年(2003年)も,昨年と同じアールズコート・コンベンション・センターにて,現地時間で8月27日から3日間に渡って開催されている。
ECTSは,5月にアメリカで行われるE3(Electronic Entertainment Expo)と比較するとずいぶんと規模が小さいものの,E3では出展されていなかったり見落としてしまったりするような,ヨーロッパを中心としたゲームソフトがずらりと並ぶ。
またE3で発表されたばかりの最新タイトルが,さらに深く掘り下げられて公開されることも多く,ゲーマーなら要チェックといえるだろう。
夏休みも終わるこの時期は,トレードショウとして機能しづらいこともあって,ECTSは毎年縮小傾向にあるといわれている。
業界者専用のイベントではなく,ファン参加型のものにしようという意見もあるが,昨年実験的に一般参加で行われた併設イベント,Sony PlayStation Experienceが大好評とあって,その流れは加速しつつあるようだ。今年はECTS会場の一角に,任天堂のトレーラーブースも設置されているほどなのである。
ECTSのほうは依然として一般立ち入り禁止のイベントではあるものの,これらの併設イベントに乗じて,これまで参加してこなかった多くの企業がブースを出しており,Electronic Arts社やActivision社,Eidos Interactive社が久々にブースを構えたのに加え,Atari社,UBI Soft社,Vivendi Universal社,THQ社といったヨーロッパを基盤にした販売会社が軒を連ねている。
さらには,日本からもナムコやセガが参加していたり,政府がスポンサーとなった韓国のゲーム振興団体Game Infinityなどの出展もある。
今年は,どんなソフトと出会えるのか,これから数日間かけて,くまなくレポートしていこう。