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Text by 川崎 政一郎 

 4月27日にオープンβテストがスタートしたばかりの,3D MMORPG「ベルアイル」。かつて「ディプスファンタジア」や「エミル・クロニクル・オンライン」などを手がけたヘッドロックが開発し,ELEVEN-UPが運営を行うという,頭のてっぺんからつま先まで日本製のタイトルである。これから数回にわたって,初めてベルアイルで遊ぶ人のためのスターターガイドを掲載していく。

 

ベルアイルは現在オープンβテストの段階。国産タイトルならではの,きめ細かいゲームシステムが魅力だ

 ベルアイルは,“時間の概念”をゲームの随所に盛り込んでいるのが特徴のMMORPGだ。中でも,キャラクターが結婚,出産,育児といった行為によって次世代キャラを育て,子孫代々続けてプレイできるという「世代交代」の要素が目玉である。

 キャラクターの育成方法に関しては,「スキル」ベースのシステム(レベルアップでキャラを育てるのではなく,各種スキルを直接育てていく)を採用している。このため特定の職業にとらわれることなく,戦闘や採取や合成など,幅広いプレイスタイルが可能だ。また,ソロプレイとグループプレイのどちらでも,それぞれに見合った冒険ができるゲームバランスとなっている。

 グラフィックスは,掲載画像を見てのとおり親しみやすい絵柄で,全体的に日本人受けしそうな雰囲気である。それではこれらの特徴を踏まえたうえで,実際にベルアイルをプレイしてみることにしよう。

 

 何はともあれ,まずはキャラクターメイキングだ。「性別」「顔」「髪型」「服」「ズボン」「靴」といった,お馴染みの設定項目があるほか,体のサイズを身長と横幅で調整できる。おそらく読者諸君も,ここまではすんなりと理解できるだろう。

 

 しかし注目すべきは,キャラクターの年齢を「幼年期」「青年期」「壮年期」の3段階から選べる点。この年齢という要素は,キャラクターの見た目を変えるためだけのものではない。驚くことなかれ,本作ではすべてのキャラクターが年を取り,ゆくゆくは先ほども述べた世代交代が行えるようになるのだ。この時間軸のシステムについては,また別の機会に詳しく紹介しよう。

 

フェイスタイプや髪型の選択肢は,このようにかなり多い。髪の色はRGB項目で細かく指定できる

スキルベースのため重要ではないが,職業も選べる。戦闘以外にもさまざまな職業があるのが分かるだろう

世代別にキャラクターモデルが違うだけでなく,ゆくゆくは結婚や出産を経てキャラの世代交代も行える

 

所属を三つの国の中から選ぶ。初心者が国家間を徒歩で移動するのは難しいので,慎重に決めよう

 このほか,職業を「ウォリアー」「シェフ」など9種類の中から選べるが,本作はスキルベースのシステムなので,これらの職業選択にさほど深い意味はない。選択した職業名に対応したスキルが,ある程度高い状態でスタートするだけである。スキル育成を調整すればやり直しが利くので,さほど深く考えずに決めてしまっても大丈夫。

 これらの項目を選択し終えたら,生誕地となる国を三つの中から選ぶのだが,これは案外重要なポイントだ。ベルアイルでは,これらの国々は良きライバルといえる関係で,戦争のような直接的な対立はないものの,国から国への移動には時間がかかる。一応,列車などの移動手段はあるが,友人と一緒にプレイを始めようと考えている人は気をつけよう。
 それでは3国の特徴を紹介していこう。

 

 さまざまな遺産を受け継いだ,ベルアイル中最古の王国。代々アリアバートでは母系社会が構成されており,現在の国家元首はアムリタ王女。魔術と文化の国と呼ばれ,歴史と伝統を重んじている。国民性は極めて穏やかだが,一方で他国の事件には無関心という側面もある。

 元々はアリアバートから派遣された兵士の一団だったが,混乱の最中に国家として独立。現在は武王カエサリウスを中心に,軍事国家として栄えている。また,周囲の山岳地帯からは良質な金属が採れるため,腕のいい武具職人も多い。モンスターから頻繁に侵攻を受けているものの,屈強な五つの騎士団によって守られている。

 かつては竜の支配する魔境だった土地が,英雄王ボーダーによって切り開かれて誕生した国家。自由な風土が特徴で,商業の発展や新技術への取り組みに対してはとても積極的。商人や職人が住みやすい国家となるべく,惜しみない努力を続けている。

 キャラクターメイキングを終えてベルアイルの世界に降り立ったら,まずは近くにいる「初心者案内人」というNPCを探してみよう。このNPCは,ゲーム内の基本知識を非常に丁寧に教えてくれるのだ。移動方法や各種コマンドの使い方を覚えられるので,話を一通り聞いておくとよい。

 

 ここで,ベルアイルのスキルシステムについて詳しく説明しておこう。すでに述べた通り,ベルアイルのキャラクターには固定された職業といった概念はなく,自分の行動に関連したスキルが自然と伸びていき,それによってキャラクターの個性が形成される。

 

プレイヤーの行動に応じ,対応するスキルが少しずつ上昇していく。短いプレイ時間でも着実な成果を実感できるのが嬉しい

写真はアリアバードの全体図。プレイヤーが選べる三つの国の領地は,どれも非常に広い。自由に行き来できる範囲ではない

最初のプレイでは,初心者案内人の話をよく聞いておこう。かなり詳しく教えてくれるので,マニュアル代わりになるだろう

 

 登場するスキルは現時点で計33種類あり,「戦闘系」「魔術系」「採取系」「加工系」「その他」の5ジャンルに大別できる。スキルのジャンルによってプレイスタイルはまったく異なるのが,本作の面白さの一つだ。
 ここでは各スキルジャンルから例として一つずつピックアップし,具体的にどのようなプレイスタイルとなるのか紹介していこう。まずは現時点での全スキル一覧からどうぞ。

 

■スキル一覧表

ジャンルスキル名称説明必要装備品必要消耗品
戦闘系剣攻撃剣によるダメージや命中率に影響する
斧攻撃斧によるダメージや命中率に影響する
槍攻撃槍によるダメージや命中率に影響する
槌攻撃鎚によるダメージや命中率に影響する
弓攻撃弓によるダメージや命中率に影響するアロー
格闘格闘武器や素手によるダメージや命中率に影響する格闘武器
盾防御盾によりダメージを軽減する
両手武器受け両手武器によりダメージを軽減する両手武器各種
防御戦闘での物理ダメージを軽減する
魔術系真言魔術(地)真言魔術(地系)の発動率に影響するペン,魔術書魔術触媒紙
真言魔術(氷)真言魔術(氷系)の発動率に影響するペン,魔術書魔術触媒紙
真言魔術(炎)真言魔術(炎系)の発動率に影響するペン,魔術書魔術触媒紙
真言魔術(風)真言魔術(風系)の発動率に影響するペン,魔術書魔術触媒紙
真言魔術(光)真言魔術(光系)の発動率に影響するペン,魔術書魔術触媒紙
真言魔術(闇)真言魔術(闇系)の発動率に影響するペン,魔術書魔術触媒紙
真言魔術(時)真言魔術(時系)の発動率に影響するペン,魔術書魔術触媒紙
魔術抵抗(対攻撃)HPに損害を及ぼす魔術に対する抵抗
魔術抵抗(対付与)ステータス変化を起こす魔術に対する抵抗
加工系武具作成武器や盾を作成する武具用ハンマー
鎧作成盾以外の防具類全般を作成する鎧用ハンマー
雑貨作成戦闘や魔法以外で手に持つアイテムを作成する工具箱
裁縫日常生活で着る服や靴を作成する
調理料理品を作成するフライパン
調薬魔法のポーションや酒等を作成するすり鉢
宝石細工指輪などのアクセサリを作成する絹布
巻物作成魔法の巻物を作成する絵筆
採取系伐採材木を切り出す木こり斧
採掘鉱石や原石を掘り出すつるはし
農作業果物を採る収穫バサミ
植物採取草花を採取するナタ
その他HP回復休息し,HPを回復させる
MP回復休息し,MPを回復させる
奥義二次スキルを使うためのゲージを回復させる

 

 街の外で,動物やモンスターと近接戦闘を行うと上昇する。戦闘系スキルには「剣」「斧」「槍」「鎚」「弓」「格闘」と,かなりの種類があるが,もちろん装備している武器に対応したスキルのみ上がる。スキルが高ければダメージや命中率も比例して上がるほか,中には装備条件として必要スキル値が決まっている武器もある。

 ちなみにベルアイルにおける近接戦闘は,一度敵をクリックした後はオートで攻撃を続ける。戦闘時のモーションは比較的ゆったりとしており,アクションゲームが苦手な人でも安心できるタイプだ。

 

武器や防具をはじめとしたすべてのアイテムには耐久度が設定されており,いずれ壊れてしまう。自分のスキル値に見合った武器の予備を確保しておこう

 いわゆる属性別の魔法に関するスキルで,使用するときは手にペンと魔術書を持つ必要がある。そして詠唱するたびに,「魔術触媒紙」という触媒を消費するため,それなりにお金がかかるスキルだ。

 ベルアイルの魔法システムはユニークである。魔法の詠唱を開始すると画面にゲージが表示され,これがゼロになれば魔法の発動準備は自動的に整うが,“対応する文字をキーボードから直接タイプ”することで,ゲージがゼロになる時間を待たなくても魔法を使えるのだ。プレイヤーのタイピングスキルによって,魔法の詠唱時間を短縮できるのである。

 

序盤で使える魔法でもかなりの威力があるものの,触媒を必要とするため使用は悩ましい。金策も同時に考える必要がある

 ベルアイルにおける生産作業は,2ステップに分かれている。まず自然界から材料を確保し,次にそれらを合成するという流れで,前者が「採取系スキル」,後者が「加工系スキル」と覚えておこう。

 採取スキルには「木」「鉱石」「果物」「草花」の4系統があり,対応スキルや必要装備品がそれぞれ違うので注意すること。このようにして採取した素材品は,自分で合成を行ってもよいし,NPCショップに売っても構わない。とくに,この手段による金策は駆け出しのキャラクターに強くお勧めできる。

 

採取系スキルは元手がほとんど掛からない。重量オーバーにさえ気をつければ,初心者にとって手堅い金策手段となるだろう

 加工系スキルを使用するには,合成に必要な素材品を確保したうえで,街にある「工房」へ行く必要がある。ここの施設を借りるわけだが,ランクに対応した「レシピ」がいるので注意。レシピを買えば数十種類の合成を行えるので,早めに購入しておこう。

 

合成できる種類はかなり多く,ときには材料をショップから購入する必要もある。お金に余裕ができたら,いずれチャレンジしてみたい

 ここまで読めば,ベルアイルの基本的な雰囲気やスキルの効果について,大まかにイメージできるようになっただろう。現在ベルアイルは,「こちら」からオープンβテストに参加できる。興味を持ったら,この機会にプレイしてみてはどうだろうか。

 

タイトル ベルアイル
開発元 ヘッドロック 発売元 VerX
発売日 2006/05/25 価格 基本プレイ無料
 
動作環境 OS:Windows 2000/XP(+DirectX 8.1以上),CPU:Pentium III/800MHz以上[Pentium 4以上推奨],メモリ:256MB以上[1GB以上推奨],グラフィックスチップ:GeForce 4 Ti以上[GeForce FX以上推奨],HDD空き容量:6GB以上

(C)VerX Inc.
Developed by HEADLOCK Inc.

【この記事へのリンクはこちら】

http://www.4gamer.net/specials/belleisle_sp/001/belleisle_sp_01.shtml