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この夏にRO,ECO関連カジュアルゲームを含め数十タイトルが展開。代表取締役社長 森下氏に聞く「ガンホーゲームズ」

Text by Guevarista,photo by 市原達也 

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 MMORPG「ラグナロクオンライン」の最強ギルドを決める対人戦競技大会「RAGNAROK ONLINE Japan Championship 2006」(以下,RJC 2006)のタイミングで,ガンホー・オンライン・エンターテイメント 代表取締役社長の森下一喜氏にインタビューを行った。
 お題は,そろそろ近づいてきたガンホーのポータルサイト「ガンホーゲームズ」の展開予定や,サービス予定の作品についてだ。RJC 2006との関連でいえば,「ラグナロクオンライン」にちなむカジュアルゲームも提供予定だというガンホーゲームズの現在に,去る3月30日に開かれた株主向け説明会の内容も踏まえつつ,迫ってみよう。

「ラグナロクオンライン」の総合的な祭典となったRJC

4Gamer:

 本日はよろしくお願いします。まずRJCの話題から行きたいと思うのですが,今年のRJCは昨年以前と比べてイベントが盛りだくさんで,人出もかなり増えていますね(編注:昨年が2000人強,今年が3000人強)。

森下氏:

 そうですね。昨年行ったことを一つのトラックレコードとして,いろいろ盛り上げる準備を進めていったのですが,予想を超える反響がありまして。僕自身びっくりしているところです。
 東京ゲームショウ以来,久しぶりの大型イベントで多くの人に集まってもらえて,本当に感謝しています。

4Gamer:

 「ラグナロクオンライン」(以下,RO)のプロモーション全体に占めるRJCの位置は,やはりオフラインで最大の祭典ということになるのでしょうか? 現在および今後にわたって。

森下氏:

 うーん……オフラインのイベントは,インターネットカフェでのものや,GEコンシューマー・ファイナンスさんのバスツアーなど,さまざまに展開していますが,確かにそのなかでRJCは最大のものといえるでしょうね。今回会場の様子を見て,あらためてそう実感しています。

4Gamer:

 ROのプロモーションといえば,昨年はピザやチョコレートといった,目に触れる機会を増やす形のタイアップと,今回試合に使っている「ASTROCROSS BB」やインターネットカフェとの提携に代表される,ロードサイド展開が特徴的でした。
 これに続く話として,ROの次なるプロモーションターゲットをどうお考えでしょうか?

森下氏:

 そうですね,ROのサービスを開始するときに重視したのは,チャネルの展開についてです。より多くの方に遊んでいただくのを目標にしていますので,それを実現する手立てをさまざまに考えています。例えば,コンビニエンスストアで扱っていただいている,プレイチケットの「ガンプチ」(ガンホープチチケット)などもその一つです。
 そういった考え方は今後も変わらないので,プロモーションターゲットを限定せず,昨年のチョコレートのようなコラボレーション企画や,店頭でのキャンペーンなどいろいろ取り組んでいこうと考えています。

 

ガンホーゲームズでROとECOのカジュアルゲームが

森下氏:

 ROも4年目を迎え,今年12月を過ぎれば5年目に突入します。サービス開始時点では,「このコンテンツの寿命はどれくらいか」という質問をよく受けたのですが(笑),変わらずにプレイし続けてもらえ,新規のお客さんも増えています。
 今後はさらに一般の方に遊んでいただきたいので,いわゆるマスに向けて展開するにはどうしたらよいか,そこに向けた取り組みをやっていこう,というところです。
 例えば一昨年にはテレビアニメに挑戦しましたが,今年はもっと違う形で一般層に広げていこうと考えています。そのための大きなポイントとなるのが「ガンホー・モード」です。「ガンホーゲームズ」というポータル的な展開の中で,RPGではないカジュアル寄りの作品から,導線を引いてくる。そうしたことが,今後重要になってくると考えています。

4Gamer:

 ROを含め,ガンホーの展開タイトルすべてに関して,今後ガンホーゲームズのサイトで提供される形になるのでしょうか。

森下氏:

 そうです。全部載せていく予定です。カジュアルゲーム層があって,手軽に遊べるFlashコンテンツを楽しむプレイヤーがいる。一方でROや「エミル・クロニクル・オンライン」(以下,ECO)のように,ドップリ遊ぶタイトルもあり,現在開発中の「グランディアオンライン」「北斗の拳オンライン(仮)」も,当然ながらその中に入ってきます。そしてそれが,すべて1個のIDで管理でき,いままでより簡単な手続きで楽しめるわけです。
 例えばカジュアルタイトルで遊んできたお客さんが「ROをやってみようかな」と考えたり,もしくはROのプレイヤーさん同士が対戦ゲームをちょっと遊ぶとか。そうした,テーマパーク的な形で人がいろいろな遊び方をしつつ滞在してくれることが,最終的な狙いとなってきます。

4Gamer:

 順不同の質問になってしまって恐縮ですが,ガンホーゲームズでは,ゲームが核として存在するほかに,それに関連したテーマ音楽や,関連商品,関連コンテンツが展開されるというお話を,以前お聞きしました。
 そこでROに関連して,予定されているコンテンツがありましたら,教えてください。

森下氏:

 うんうん,例えばROでいうとROをモチーフとしたカジュアルゲームがそうです。

4Gamer:

 TCGでもモバイルでもなく,新しいものが提供されるということですね。

森下氏:

 そうです。トレーディングカードとかいったものでなく,もっとシンプルにROのキャラクターなどを使ったカジュアルゲームが展開されます。

4Gamer:


ガンホーゲームズでサービスされるカジュアルゲームの一つ,「フルーツフルーツ」

 (展開予定のパズルゲーム「フルーツフルーツ」の画面を指して)例えばこれがそうですか?

森下氏:

 いやいやいや,これは全然ポポリンじゃないですから(笑)……そういえば似てるねえ。
 それはともかく,カジュアルタイプのもので,もっとインタラクティブな作品がいろいろ出てきます。
 そして,当然ながらアバターとしてROのキャラクターが,ゲーム内での衣装などを反映した形で利用可能となります。

4Gamer:

 おお,なるほど。するとガンホーゲームズの中で使えるアバターには,サービスされているゲームのキャラクターが全部使える形なのでしょうか?

森下氏:

 全部使える予定です。例えばECOのキャラクターのアバターも,です。そしてECOはECOで,関連したカジュアルゲームが投入されます。

4Gamer:

 ほう,それはそれで楽しみにしている人も多そうです。ところで,ガンホーゲームズ全体で,カジュアルゲームは何本くらい用意されるのでしょうか?

森下氏:

 まだ明確にはお答えできませんが,全体で数十タイトルが提供されます。かなりボリュームのある数なので,現在順次開発しています。もう出来上がっているものもありますが。
 数を取り揃えて,豊富なバリエーションを用意すること。例えば一人で遊ぶものもあれば,対戦できるものもあるわけです。

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タイトル ガンホーゲームズ
開発元 N/A 発売元 ガンホー・モード
発売日 2006/07/13 価格 N/A
 
動作環境 N/A

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