― プレイレポート ―
エミル・クロニクル・オンライン
第一次クローズドβテスト プレイレポート
Text by 岡村淳司
2005年8月11日
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■漫画的な感情表現が特徴のキャラクターアクション

 

 例えばECOのキャラクターがフィールドにいながらにしてHPなどを回復させたい場合,「座る」必要がある。この動作は右クリックで表示されるメニューから行えるが,キャラクターのアクションはそれ以外にも存在し,「マクロ」に登録されている。
 ほかにも,汗を滴で表したり,縦線が複数本引かれてゲッソリしたイメージ,怒りマークがいくつも出て怒ってる様子を表すなど,ゲームの絵柄どおり漫画のような表現方法がいろいろと用意されている。
 これらのアクションは,基本的にAlt+1〜0キーとA〜Zキーに割り当てられている。一部の空白を除いてほとんど割り当てられているので,使いたいものを割り当て直すのがよいだろう。
 また,マクロには登録されていないが,PrintScreenキーか,もしくは「/scrshot」というコマンドを追加しておくとスクリーンショットが撮影でき,画像はECOをインストールしたフォルダの中に保存される。標準インストール状態ならば「C:\Program Files\GungHo\Emil chronicle online\data\scrshot」だ。

 

Alt+数字キー,アルファベットキーで,さまざまな動作を行う

 

/ui_skillスキルウィンドウを開閉 /ui_statusステータスウィンドウを開閉
/ui_friendフレンドウィンドウを開閉 /ui_itemアイテムウィンドウを開閉
/ui_macroマクロウィンドウを開閉 /ui_mapマップウィンドウを開閉
/ui_systemシステムウィンドウを開閉 /ui_equip装備ウィンドウを開閉
/ui_questクエストウィンドウを開閉 /turn1勢いよく左回りでターンをして、最後にバンザイ!
/turn勢いよく右回りでターンをして、最後にバンザイ! /joyかわいく回って最後にガッツポーズ
/bye手を振る /speek手振り
/nodうなずく /ponそうだ!
/no頭を抱えて苦しむ /sitその場に座る
/relaxその場に寝転ぶ /chair椅子に座る
/breakリラックスした姿勢で座る /jumpその場でジャンプ
/yahoo飛び跳ねて喜ぶ /dogeza土下座をする
/*sweat1 /*sweat2汗かき
/*sweat3たくさん汗をかく /*anger1怒りマークが頭の上に表示される
/*anger2怒りマークがたくさん表示される /*note♪が頭の上に表示される
/*stoneじゃんけんグー /*scissorsじゃんけんチョキ
/*paperじゃんけんパー /*starleひらめき
/*daze呆ける /*surprised1ビックリマーク
/*surprised2ビックリマーク /*smile楽しい様子
/*line暗くなる

 

 

■エリアごとに分かれた倉庫

 

アクロポリスシティの外で店を開いているギルド商人NPCは,銀行機能や倉庫機能なども提供している。倉庫機能については,管轄エリア内ならばどこでもアイテムを引き出せる

 アイテムの精製や合成には多くの材料を保有しておく必要がある。しかし,ECOに登場するアイテムには重さ(CAPA/キャパシティ)と容量(PAYL/ペイロード)の設定が存在する。
 キャラクターが,重量や容量の限界を超えてアイテムを持つと,行動できなくなる。持てる重量/容量を増やすにはSTRステータスを上げたり,よりよいバッグを購入したりする必要がある。
 実際にプレイしたところでは,容量よりも重量のほうが,先にいっぱいになる。少し狩りに出かけて,高値で売れる(もしくは有用な素材が手に入る)「木箱」を拾ったりすると,すぐに重量オーバーになるため,序盤にお金を稼ぐときには,かなりの頻度で狩り場と街近辺を往復することになる。
 重量と容量のバランスや,キャラクターのインベントリの狭さについては,今後調整される可能性もあるが,この重量/容量というシステムが,ECOのプレイを大きく特徴づけるものであることは間違いないだろう。

 

"銀行"機能は無料で,いくらでも預けられる。また倉庫に関しては,アクロポリスシティエリアのギルド商人なら毎回20ゴールドの利用料を払えば使用可能だ。ただし,倉庫にも容量/重量制限があるので,なんでもかんでも入れるのは考えものだ 序盤はとにかくインベントリの重量制限が厳しいと思うかもしれない。そのための倉庫なのだから,いらないものは売るか倉庫に入れておくのがいいだろう。戦闘後に重量オーバーになると,身動きが取れなくなるので注意が必要だ

 

 手に入れたアイテムや素材を保管する倉庫の役割を果たすのが「ギルド商人」NPCだ。小額の利用料を払うことで,倉庫を利用できる。アクロポリスシティの中やすぐ外にいるギルド商人NPCはすべて繋がっており,どこで利用しても中に入れてあるアイテムを出し入れできるが,東西南北にある国家の近くや中にあるギルド商人NPCではエリアが異なるため,アクロポリスシティで預けたアイテムを出すことはできない。利便性はさておき,ある意味理に適ったシステムといえよう。
 ギルド商人NPCにはお金を預けることもできる。もっとも,今のところお金を大量に持ったまま死んだりしても,とくにペナルティはないようだが。
 この,ギルド商人NPCの"銀行"機能については,第一次クローズドβテスト時点ではまだ稼働していない部分があるようだ。というのも,ショップで物を買うとき,ウインドウの左のほうにチェックボックス付きの「銀行振り込み」という項目がある。手持ちが足りなくても"銀行"から引き落としてくれるシステムが,今後導入されるのだろう。

 

 

■プレイを便利にする独特の工夫が随所に

 

●自動販売機とアイテムBOX

 

 アクロポリスシティには,機械仕掛けの「自動販売機」と「アイテムBOX」が置かれている。自動販売機のほうは現在調整中になっており,詳細は不明だが,アイテムBOXのほうは稼動中だ。
 アイテムBOXは専用の通貨「カッパーメダル」1枚とレアなアイテムを交換してくれる施設。カッパーメダルは敵を倒すことでも得られるようだが,手に入る場所は限られており,それほど簡単に入手することはできない様子。こういったアイテムを目当てに冒険を続けるのも一興だろう。

 

●キャラクターの復活地点を移せる復活の戦士

 

 アクロポリスシティの東西南北の出口,そして各街道の先にある村などには「復活の戦士」が立っている。これはキャラクターが死んだときにどこへ戻るようにするか,設定するためのNPCだ。
 出かけた先々に立っている復活の戦士に話しかけて,狩り場の近くに復活ポイントを定めておくのが,スムーズに冒険をするコツだ。

 

●街の案内人「ガイドマシーン」

 

 アクロポリスシティには,街の中を歩くのに便利な案内ロボット「ガイドマシーン」が立っている。自分が行きたいお店などの場所がよくわからないときなどに,ガイドマシーンに話しかけると,その行き先まで矢印で誘導してくれる。初めて訪れた場所で不慣れな間は便利なガイドといえるだろう。

 

アップタウンにあるヘアサロン。初めて行くとヘアカラーをくれたりするサービスのよい店だ。お金を払うとキャラクターの髪型を変更してくれる 掲示板は現在調整中のようだが,情報交換に役立つようになるのかもしれない。アップタウンの東西南北にある階段の近くに立っているもの

 

ダウンタウンの鉄火場。いわゆる鍛冶屋で,金属系の合成アイテムなどを持ち込むことで武器や防具などを合成してくれる。店に売ってない装備を手に入れたいなら,ここで作るしかないだろう ダウンタウンの中央では,4方向に向けて露店が開いている。ここにはポーションを売っているNPCがいたり,雑貨類を売っているNPCがいたりと,多種多様なアイテムを扱っている フィールド上にもNPCがいる場所がある。とはいえ,話しかけても反応がない場合もある。クエストなどでしか対応してもらえないのと思われるが,どこにいるのか覚えておくとよいだろう

 

 

性別の制限もある防具,属性攻撃に強いアクセサリー

 

お店で売っている武器には,装備できる職業やレベル,威力や耐久度,剣や鑓といったカテゴリーなどの情報が表示されている

 装備の種類は,頭,顔,アクセサリー,バックパック,右手,左手,上着,ズボン,ブーツ,ソックスと種類が豊富だ。基本的に右手には武器だが,バックパッカー向けには追加のインベントリとして機能する各種バッグなど,少々異なる装備も用意されている。
 この中で右手装備に分類される武器は,「短剣」「剣」「レイピア」「槌」「メイス」「斧」「槍」「杖」「弓」「投擲」と,さまざまな系統に分かれている。自分の職業で扱える武器を先に把握しておかないと,無駄な買い物になる場合もあるので気をつけたい。
 さらに,例えばフェンサーは槍とレイピアを扱えるが,フェンサーが最初に覚えるスキル「ライトニングスピア」は槍限定。もちろんレイピアは槍ではないので,同じ突き攻撃を行う武器であっても適用できない。「スピアマスタリー」も同様だ。どの職業にもいえるが,武器の属性は自分の職業とスキルを勘案しつつ選ぶ必要がある。
 アクセサリーには火・水・土・風といった属性に抵抗する力を持ったものや,単に防御力が上がるものなどが存在する。序盤はそれほどでもないが,敵の特殊攻撃が増えてくると対抗手段が欲しくなるもので,アクセサリーはそういったニーズに対応する。
 キャラクターの防御力に大きく影響するのが,上着やズボン,ブーツ,ソックス,頭などの装備品。ステータスボーナスや物理攻撃に対する防御力のほかに魔法防御力もある。職業によって装備できるものとできないものが存在する点には注意したい。また,着せ替え要素に凝ったこのゲームらしく,性別によっても装備の可能/不可能が変わる。

 

アップタウンには宝石商が店を開いている。アクセサリーが売られており,特定の属性の攻撃を軽減するものもある アクティブスキルと武器の関係には注意が必要。例えばフェンサーの「ライトニングスピア」では,普通の攻撃より多くのダメージを与えられるが,槍を装備していなければ使えない。武器を購入するときにはスキルも考慮する必要がある

 

 

 まだ稼働していない部分も多く,確定的なことは言いづらいが,憑依やマリオネットなど独創的な試みと,近年のさまざまなMMORPGからすぐれた部分を取り込んだ操作体系などは,なかなかうまくまとまっている印象を受けた。
 フィールドの見通しが利かないこと,ある程度キャラクターが成長するとレベルアップのペースがかなり下がることなど,プレイを進めるうえで気になる点は残るものの,それらはこれから順次調整されていくだろう。
 8月10日には人数制限のない第二次クローズドβテストも始まったことだし,この記事を参考にしつつ,ぜひ自分の目で確かめてみてほしい。

 

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タイトル エミル・クロニクル・オンライン
開発元 ヘッドロック 発売元 ガンホー・オンライン・エンターテイメント
発売日 2005/12/09 価格 1500円(税込)/30日間
 
動作環境 Windows 2000/XP,DirectX 8.1,Windows Media Player 9.0,CPU:PentiumIII/1GHz,メモリ:256MB,HDD:2GB,グラフィックスカード:32MB以上のグラフィックスメモリを有する3Dアクセラレーターチップ搭載ボード,回線:ADSL 1Mbps以上のインターネット接続が常時可能な環境

(C)2007 BROCCOLI/GungHo Online Entertainment,Inc./HEADLOCK Inc.