― レビュー ―
世界が待っていた正統派ストラテジー最新作
Sid Meier's Civilization IV
Text by 奥谷海人
2005年12月28日

※日本語版についての記述は,記事の一番下にあります。

 

 「Sid Meier's Civilization IV」は,世界的に有名なターン制ストラテジーゲームの最新作だ。文明/都市をコツコツと発展させていく同シリーズの魅力はそのままに,初めての人でも気軽に楽しめるように,前作から変更が行われている。
 細かく見ていくと,それだけで本が何冊も書けてしまうほど奥の深いゲームではあるが,ここではその魅力をかいつまんで紹介しよう。翻訳量が多いためか,サイバーフロントによる完全日本語版のリリースは2006年春までおあずけだが,今回はまず英語版でゲーム性についてレビューしたので,シリーズ未体験の人にもぜひ読んでほしい。なお,Civ4の前作にあたる「シヴィライゼーション III」のレビュー記事に目を通しておくと,話のポイントがつかみやすいはずだ。シリーズ未体験の人は,そちらで基礎知識を身につけておくといいだろう。

 

 

■PCゲームならではの面白さを満喫

 

起動直後のメニュー画面から,何か新たな旅立ちを予感させてくれるCivilization IV。禁断の扉を開けるかのような罪悪感が生まれれば,あなたも立派なCivフリークだ。今回はデフォルトでマルチプレイヤーモードとMODゲームがフィーチャーされているのが嬉しい

 「Sid Meier's Civilization IV」(以下,Civ4)は,“シミュレーションゲームの父”と呼ばれるSid Meier(シド・マイヤー)氏が生み出した,大人気ストラテジーシリーズの最新作である。
 同シリーズは,海外ゲームメディアが行った“20世紀のコンピュータゲームベストランキング”(もちろん19世紀以前にはコンピュータゲームなど存在しないので,掲載当時の“オールタイムベスト”といえる)の1位に輝いたこともあるほどの“超”名作で,最近PCゲームを遊び始めた人でも,そのタイトル名を一度は耳にしたことがあるのではないだろうか。帝国建設シミュレーション/ストラテジーの礎(いしずえ)となるゲームであり,PCゲーム史における最重要タイトルの一つでもある。
 その最新作Civ4が初めて一般に公開されたのは2005年5月のことだったが,それ以降,古参のゲーマーからも大きな期待を集めてきた。

 同シリーズは,すべてがリアルタイムで進行するRTSとは異なり,プレイヤー文明とコンピュータが操る文明とが順番にコマを進めていく,“ターン制”のシステムを採用している。このようなターン制のストラテジーゲームは,見た目が地味になりがちではあるが,じっくり考える時間があるため,知略を尽くしてプレイできるという利点がある。
 とくに同シリーズはターン制の魅力を最大限に生かした作りとなっており,「もう1ターンだけやってから寝よう」「この結果だけ見ておこう」「この問題を解決しないと眠れないぞ」……と,知らず知らずのうちに夜明かししてしまう中毒性を備えているほどだ。
 さて,最新作のCiv4だが,完全3Dの“今風”のグラフィックスとなりながらも,このターン制ストラテジーゲームの楽しさはまったく損なわれていない。シューティングゲームの開発者達がこぞってXbox 360に目を向けているこのご時勢に,「PCゲームをやってて良かった」と思わせてくれる,そんなソフトである。

 Civ4とは,プレイヤーの選んだ文明(国家)が,他文明を相手に,紀元前4000年の石器時代から紀元後2050年の近未来までの長きにわたって,軍事力や経済力,技術力などで戦っていくというゲーム。
 最初はたった二つのユニットで町を作りはじめ,徐々に領土を広げ,ユニットを増やしたり文化を育成したりしながら,他文明との競争/駆け引きを楽しむことになる。

 同シリーズのファンであれば,さまざまなアップグレード/追加要素はもちろんとして,公害の処理や市民の反乱の鎮圧など,前作「Civilization III」で面倒臭かった作業に大きな変更が加えられているのは嬉しいところだろう。
 都市一つ一つのコントロールはかなり自動化が図られている一方で,細かい調整を行うハイレベルなプレイヤーの要求にも対応している。
 何より,XMLプログラム言語やPythonスクリプト言語で一から作られたゲームエンジンであるために,MODフレンドリーになっているのは大いに評価できる。同じくMODを許容していた「Civilization II」では,発売から10年以上が経過した今日でもMODゲームで遊ぶ人がいることを考えれば,来年早々にSDKがリリースされると,さまざまに改変された無料ソフトが登場するはず。つまり,本作の中毒性の高さだけでなく,今後リリースされるMODソフトの波にも“注意”しなければならないわけだ。

 

一見Civシリーズのトラディショナルなボードゲーム風ルックスを残しながらも,地形だけでなく都市やユニットも3Dで表示されるようになった。都市間に町を作ると成長し,文明の有効な資金源となる Civシリーズでは,ライバル文明と先を争うようにピラミッドや大聖堂など「世界の不思議」の建設レースも行う。本作では,ハリウッドやインターネットのような現代的な要素も加わり,ゲーム後半の経済や科学の進歩に貢献する フィーチャーされている18文明の中には,アフリカのマリ文明のように本作初登場のものもある。画面に見えないほかの文明は,アメリカ,アステカ,ロシア,そしてスペイン。リーダーアイコンが縦に表示されているのは,恒例の拡張パックで増やされていくということだろうか!?

 

もちろん現代戦ではICBM(大陸間弾道ミサイル)による核攻撃も可能。後半で文明進化が拮抗した状態であれば,核シェルターやSDI構想に投資したり,外交で核兵器禁止条約を締結したりなどして,自国への大被害を未然に防ぐことも必要になる 日本文明でプレイした場合,Kyoto,Osaka,Tokyoに続いて登場するのがEdo……。シリーズを通して都市名の順番はほとんど変わっておらず,KagoshimaとSatsumaなど重複するのもお約束だ 開墾,建設,外交,戦争を繰り返していくうちに,やがてプレイヤーの文明も魅力的なものへと成長していく。Civilizationシリーズの魅力は,毎回選択するゲームごとにマップが異なり,さまざまな文明や政治形態を試しながら遊べることにある

 

 

■ゲーム開始から分かりやすいゲームシステム

 

開拓者達による土地開発を推し進めることで,経済的に魅力のある文明となる。メイン画面には移動距離やルート,そしてインタフェース内でもユニットができる仕事が表示されて分かりやすくなっている

 Civ4のゲームプレイは,これまでのシリーズとはさほど変わっていない。シングルプレイヤーの 「New Game」で新しいゲームを開始すると,耳に残るゴスペル調の音楽に乗って大陸の形状や大きさ,気候,海抜の高低,海岸線の起伏,難易度,ゲームスピード,プレイヤーの文明とリーダーを選択する。ゲームスピードは新しいコンセプトだが,これまでのシリーズと同じようなスピードで進行するNormalモードから,2〜3時間で終了できるQuickモード,さらに長期間にわたって遊べるEpicモードが加わった。もちろん,テクノロジーの進化などはゲームスピードに従ってバランス調整されている。
 今回は,18文明と多様になっており,それぞれに一人か二人のリーダーが用意されている。日本の徳川将軍のように一人だけの文明もあれば,イギリスのようにエリザベス女王とビクトリア女王の2人から選べる文明もある。前作でもリーダーは登場したが,今回はゲームにはユニットとして登場することはなく,プレイヤー自身であったり,外交で登場する敵文明の顔役となったりする存在だ。
 文明には,それぞれ特殊ユニット一つと,固有テクノロジー二つが用意されていて,個々のリーダーには攻撃的(Aggressive),文化的(Cultural),拡張的(Expansive),経済的(Financial),工業的(Industrious),組織的(Organized),哲学的(Philosophical),精神的(Spiritual)という特性(Trait)のうち二つが与えられている。ローマ文明のJulius Caesarであれば,町ごとにヘルス値が2ポイント上がるExpansiveと,町の維持コストが50%低くなるOrganizedの二つの特性により,その性格が表現されているという具合だ。

 さて,ゲームがスタートしたら,プレイヤーはまず植民者(Settler)を定住させて首都を建設しなければならない。プレイヤーには,初期ユニットである戦士(Warrior)か偵察兵(Scout)が用意されているので,それを使って周囲のFog of Warと呼ばれる黒い部分に進出して,視界領域を広げていく。さらには町で新しいユニットの生産か施設の建設に投資する一方,好みのテクノロジーを研究して,文明を進化させていくのである。
 今回は資源が豊富になり,ウシやブタなどの家畜,トウモロコシ,麦,米といった食料,さらに絹,金,宝石などの贅沢品の多くが,ゲーム開始時点ですでにマップに点在している。首都の候補地にはあらかじめ2〜3の資源が自動生成されるようで,逆らわずに1ターン目で定住させるのが良いだろう。これらの資源は,自分の文明の民衆に配分して幸福値 (Happiness)を上げるだけではなく,他の文明との交易によって金銭を得ることにも使える。鉄や馬,油田など,文明の発達のためには押さえておきたい資源もあり,コンピュータ制御の文明と果敢に土地争いを繰り広げることになる。
 そうこうプレイしているうちに,プレイヤーはCiv4のゲームの流れを掴んでいることだろう。マイヤー氏は,日頃から“10分ルール”という表現を使っているようだが,この「最初の10分でプレイヤーはゲームの大部分を理解できる」という彼の開発思想は,もちろん本作にも継承されているのである。

 

ゲーム開始直後の紀元前4000年の時代に,プレイヤーが持てるのはSettlerによって建設できる小屋のような首都とユニット一つのみ。周囲はどんな地形になっており,どのような文明が待ち構えているのか,ワクワクしながらプレイする 都市の文化範囲が急速に拡大するCreativeと,より多くの資金が入るFinancialの特性を持つロシアのエカテリーナ女帝は,なかなか使い勝手が良いのが魅力。数々の浮名を流したことでも有名だ Civ4では外交の駆け引きも重要な部分。好戦的なアステカ文明のモンテズマやモンゴルのジンギス・カーンと隣接していた場合,かなりの頻度で序盤に戦争を仕掛けられる

 

今回新しく追加されたのがGreat People(偉人)の要素で,パラメータが溜まるとランダムに歴史上の有名な芸術家,宗教家,商人,科学者,エンジニアを輩出してくれる。都市の生産力向上や,新しい技術や不思議の生産に活用できる 都市をクローズアップすると,実際に建設した施設や不思議などもポリゴンで表示されており,成長するに従って風景も変化していく “テクノロジーツリー”と呼ばれる,技術の発展を示すウィンドウ。時代や既得技術にもよるが,プレイヤーは好みのものをある程度優先させられる。技術は外交によってトレードすることも可能で,価値は他文明の既得率によって変化する

 

 

■戦争以上に比重の高い文化要素

 

戦闘シーンでは,画面がユニットにズームインしてドラマチックな展開が堪能できる。人間ユニットは1ユニット3体,メカ系は1ユニット1機が基本で,左下のウィンドウで詳細が見られるほか,人数やテクスチャの傷みで体力値が表現されている

 国境の概念は前作で登場したが,Civ4ではさらに煮詰められて文化と融合し,その町の文化が成熟するに従って領土が広がっていくようになっている。どのタイルに合わせても,「〜% Mongolian」などという文字が左隅に表示されるが,つまり文化の強度によってそのタイル内に住む人口の民俗が変化していく。つまり,自分の文化を持った人口が,その成長過程でじわじわと広がったり縮小したりしているのだ。
 これにより,単にユニットの増産による侵略行為で領土を拡張していくだけではなく,都市の文化レベルをあげることによって,近隣都市を乗っ取ることも可能になった。実際,特定の文化ポイントを得て三つの都市を伝説的文化都市(Legendary)にまで成長させることで勝利となる文化勝利(Cultural Victory)という勝利条件が,Civ4で新しく追加されている。これまでのような世界制覇(Conquest Victory)や宇宙進出(Space Victory)とは異なるモードで,非常に興味深い。

 新しく追加された要素としては,仏教,ヒンズー教,ユダヤ教,儒教,道教,キリスト教,無宗教という,7体系の「宗教」というのもある。英語版のマニュアルには,わざわざコラムで囲んでまで,「我々は皆さんが宗教に対して非常に強固な意見を持っていることを理解しています」と但し書きがされているが,宗教による国家的な対立があったことは歴史的な事実でもある。実際に,このゲームでは違う宗教を国教にしている文明とは対立が起こりやすくなっているのだ。
 逆に,プレイヤーは自分の国教の聖職者(Missionary)を敵の都市に派遣して布教に努めることで,布施を徴収したり,対立を緩和させたり,果ては相手の国教を変えてしまうこともできる。隣接する強国の宗教に合わせるのも良いし,無宗教を貫いて周囲とのバランスをとっても良い。ゲームの戦略としてのオプションの一つにすぎないが,戦闘に頼らずに文明を発展させたいプレイヤーにとっては,なかなか魅力のある遊び方である。

 文明進化の文化要素に重点が置かれているためか,戦闘面はかなりシビアになった印象を受けた。ユニットが戦闘を通じてレベルアップしていくのは面白いが,都市の防御を崩壊させるのは並大抵のことではなくなった。初期のラッシュ(いわゆる速攻)や世界制覇は,かなり難しくなったといえるだろう。
 その点に関してはコンピュータAIにも反映されているのか,少数兵力で町を攻撃してくることは少なくなり,対戦国の開拓領域をさんざんに略奪してまわる場面も多々見られた。これを逆手に取り,初期段階で相手の土地を略奪して小銭を稼いだり,労働者(Worker)を誘拐したりする戦術も考えられるだろう。しかし,初期に戦闘ユニットを量産していたのでは,文化的・技術的に遅れをとってしまうのも事実。テクノロジーやユニットをランダムに発生させてくれる蛮族の小屋(Goody Hut)の出現率が減ったこともあり,序盤での勢力拡大は,従来作よりも難しくなっているといえる。

 文明やリーダーの多様さ,毎回ランダムに生成されるマップ,MODプログラムとの親和性などの要素により,Civ4のリプレイアビリティは折り紙付きだ。シリーズ初の完全3Dグラフィックスによってカメラのズームが可能になり,最大限に引けば地球全体の様子を写し出すし,接近すれば資源や地勢といったタイルごとに異なるサウンドが鳴るなど,パワフルな仕様も魅力的。ゲームに登場する技術や文明,世界の七不思議に関する情報が,音声やテキストなどで自然に学べる点は,エデュケーションゲームと呼んでもいいほど充実している(さらに詳しく関連項目を調べたいなら,Civilopediaというゲーム内辞書を活用するといい。膨大なテキスト量による念入りな解説文が参照できる)。
 現時点では,「突然OSごと落ちる」など不具合の事例も少なくないし,マップの領域が広がるにつれてローディング時間も長くなるなど,今後の改善が待たれるところもある。しかし,そんな不満も忘れ,ついつい夜通しプレイしてしまうPCゲームの骨頂 。それが「Sid Meier's Civilization IV」なのである。

 

エジプト文明がアステカ文明を文化侵略している様子。文化が強勢であれば,相手の衛星都市だけでなく首都さえも陥落するようになっている。戦争による奪取と比べて,財源の根拠地となる宮殿(Palace)が残るのは魅力的だ 海洋資源の開拓や海戦も,Civ4ではパワーアップしている。陸地の資源と同様に,魚,貝,鯨,油田などは戦時中には略奪や破壊の対象となるため,常に防衛しておくことが得策だ 画面をズームアウトさせると,なんとなくCivilization II時代のようなグラフィックスになる。さらに雲をつき抜け,最後には地球規模で文明の発展を確認できるところが,本作のちょっとした見どころである

 

伝説的文化都市を三つ作って勝利した場合の画面。タイムリミットや宇宙進出による勝利はともかく,難易度設定が上がるほど文化勝利や世界征服は難しくなってくる。勝利後の進化のリプレイや君主レベル判定は,シリーズならではのお楽しみだろう City Screenという内政を調整するウィンドウ。ゲームに慣れてくれば,財源となるタイルの設定や,Altキーを使ったユニットの連続生産,スペシャリストの設定による科学や文化ポイントの収入といった微調整も,簡単に行えるようになる リテールパッケージには,Firaxis Games社が用意したアフリカ戦線などのMODゲームも用意されている。MODとは“モディファイ”の略で,ゲームのデータやアートを改変して新しいゲームを作ってしまうこと。ファンの間では,すでに「Alpha Centauri」の復刻MODなどが進められているようだ

 

 

(※2006年6月19日追記)

■英語が苦手な人でも隅々まで楽しめる「完全日本語版」

Text by 虹川瞬

 

 6月17日,サイバーフロントから待望の「完全日本語版」が発売された。ここでは,シヴィライゼーション4の多大な情報が,どう日本語化されているかを手短にまとめてみよう。

 結論からいえば,ゲームを進めるのに必要なメッセージや情報には,完全に日本表記が用意されている。重箱の隅を突くようなことをいえば,違和感のある訳語も稀にあり,例えば「Fresh Water」は「真水」か「淡水」が適切だが,「きれいな水」と訳されている。また,「Wonder」が「文化遺産」と意訳されているのは,従来作品のプレイヤーには抵抗がありそうだ。というのも,Wonderの語は「世界の七不思議」に由来し,従来作の日本語版では,そのまま「不思議」と訳されてきたからである。しかし,ともかくも英単語の意味を調べる必要が一切ないという,プレイにおいて最も重要な点はクリアされている。

 ユニットや都市の施設などの情報が書かれた「シヴィロペディア」についても,しっかりした翻訳が行われている。ただ,「辞書」という観点からすると,項目の並びが五十音順になっていないのは少し不便だ。アルファベット→カナ→五十音に沿ったり,沿わなかったりする漢字,という並びのため,ここはどうやらunicode配列になっているようだ。
 日本語表記に関して唯一困難を感じるのが,プレイヤーキャラクターを設定するときに,日本語入力を行う場合だ。日本語入力IMEは使えるのだが,インライン変換できず,変換候補は画面左上に表示され,しかも表示がちらついてしまう。ただ,この点はもともとのプログラム側の責任だろう。

 表記は日本語化されている一方で,音声データは英語のままだ。ただし,ゲームに関わる音声メッセージには,必ず日本語の文字表示がつく。例えばチュートリアルではシド・マイヤーのキャラクターがゲームの進め方を教えてくれるが,ここでは英語音声+日本語の文字表示という形式になる。また,テクノロジーを開発したときには,Cautionと共に概要を示す画面が表示されるが,このときのナレーションも同様の形式だ。もっとも,こちらのナレーションは,著名な俳優のレナード・ニモイ(「スター・トレック」シリーズでMr.スポックを演じたことで知られる)が担当しているため,字幕表示になっていることには大きな意味があるだろう。

 日本語化されていない部分としては,ランダムマップを作成したときに流れるナレーション(これもニモイの声で,人類が文明を築き始めるまでの地球の歴史が語られる)に字幕がないことと,開発者の名前を紹介するクレジット画面。だが,これはゲームプレイには直接影響しないところなので問題ないだろう。

 また,「シヴィライゼーション4」ではMODが公認されており,製品版にもメーカー製のMODが何点か付属する。これらの製品付属MODは,状況説明や追加ユニット用のシヴィロペディアの項目まで含め,ちゃんと日本語化されている。
 日本語OS環境に対する配慮も十分だ。英語版では,ログインユーザー名に漢字,かなが使われていると,ロード/セーブなどに問題が生じたが,この問題は解消されている。「表」というユーザーを作ってみたが(この文字には,パス区切りに使われる「¥」のコードが含まれ,誤認識されやすい“ダメ文字”の代表である)なんら問題ないことが確認できた。ちなみに,英語版,日本語版ともに,セーブデータは「マイ ドキュメント」の中に作られる「My Games」というフォルダの中に記録される。

 ちなみに,英語版のセーブデータのロードも行える(日本語版と同じバージョンの、1.61でのセーブデータに限られる)。驚いたことにこの場合,英語版でアルファベット表記だった都市名や他国の指導者名は,漢字やカタカナで日本語表記されるようになる。ただし,後述のパッチを当てるとゲームバージョンが上がってしまうため,ロードは行えなくなってしまうのだが。

 ということで,日本語版では期待どおり,完全に日本語でゲームが進められる。また,英語版にない二つの付加価値が用意されている。一つは,通信対戦の待機場所が日本語専用ロビーに変更されるパッチ(4Gamerの「こちら」か,サイバーフロントの公式ページからダウンロードできる)。またこのパッチを当てることで,ゲームメニュー内からアップデートが行えるようになる。もう一つは,サイバーフロント製のセカンドマニュアルだ。新書判サイズで48ページ/フルカラー,ゲームの概要を手早く理解できる。とくに「シヴィライゼーションIII」をプレイしたことのある人にとっては,「検廚任諒儿硬世鯆呂爐Δ┐罵益だろう。

 

膨大かつ専門的な用語の数々が,余すところなく日本語に翻訳されている完全日本語版。英語にゃ泣けてくる人でもバッチリ楽しめる。どうしても気になる人は,スクリーンショットをチェックしてみよう

 

タイトル シヴィライゼーション4【完全日本語版】
開発元 Firaxis Games 発売元 サイバーフロント
発売日 2006/06/17 価格 オープンプライス
 
動作環境 OS:Windows 2000/XP(+DirectX 9.0c以上),CPU:Pentium III/1.2GHz以上[Pentium 4/2GHz以上推奨],メインメモリ:256MB以上[512MB以上推奨],グラフィックスチップ:GeForce 2 MX/Radeon 7500以上,グラフィックスメモリ:64MB以上[128MB以上推奨]

(C)2005 Take-Two Interactive Software and its subsidiaries. All rights reserved. Sid Meier's Civilization IV, Civ, Civilization, 2K Games, the 2K Games logo, and Take-Two Interactive Software are all trademarks and/or registered trademarks of Take-Two Interactive Software, Inc. Developed by Firaxis Games. Firaxis Games and the Firaxis Games logo are a registered trademark of Firaxis Games, Inc. The ratings icon is a trademark of the Entertainment Software Association. All other marks and trademarks are the property of their respective owners. All rights reserved.

【この記事へのリンクはこちら】

http://www.4gamer.net/review/civ4/civ4.shtml