新作紹介 : ワンダーキング

サクサク楽しめる,お手軽オンラインアクションRPG

ワンダーキング

Text by 麻生ちはや
2007年3月30日

 

 3月22日から28日まで,クローズドβテストが実施された「ワンダーキング」は,横スクロール型のオンラインRPG。可愛らしいキャラクターとアイテム,多彩なクエストとミッションに加えて,簡単なキー操作とノートPCでもプレイ可能な軽い動作などが特徴で,ネクソンジャパンの「メイプルストーリー」や,ゲームポットの「トキメキファンタジー ラテール」などと同様に,誰でも手軽に楽しめるライトな作品となっている。

 

 

 

四つのクラスとキャラクター育成

 

●剣士

腕力と体力の初期ステータス値が高い,前衛職。パーティ推奨のミッションに挑戦するときには,頼れるタンク役として活躍する

●魔法使い

その低い体力ゆえに序盤の育成ではやや苦労するが,攻撃スキルを覚え始めると,与ダメージは他クラスの比でない水準になる

●シーフ

与ダメージは大きくないが,速さと命中率が高いシーフ。両手武器を装備したときのグラフィックスは一番かっこいいかも

●アーチャー

スキルを覚えれば攻撃距離も伸びるので,序盤の育成しやすさはダントツ。当たり前だが,矢の残数には常に注意を払う必要がある

 

各ステータスにカーソルを合わせると,「弓使いの物理攻撃力が上がる」「全ジョブの魔法防御力が上がる」といった表示が。ステータス値の意味が分からないRPG初心者には,優しい配慮だ

 アカウント一つにつきキャラクタースロットは三つまで。初期ステータスはクラス別に固定だが,キャラクターの外見は髪型・顔つき・初期装備の色を選択できる。ただし,装備品にはクラスとレベルによる制限があり,バリエーションも少なく現時点では見た目で個性は出せない。今後,見た目重視のお洒落アイテムが実装されれば,楽しくなりそうだ。
 キャラクターの成長システムはレベル制で,モンスターを倒したり,NPCからのクエスト/ミッションをこなしたりすることで,経験値やゲーム内通貨を入手していく。すべてのプレイヤーがスタートする「エルガイル村」ではレベル20ぐらいまで,次々と依頼が舞い込んでくる。中には生産系スキルの習得や,次のステップへ進むための前提クエストもあるので,先を急がず,すべての依頼をこなすまでエルガイル村を中心に冒険を楽しもう。

 

 

序盤のクエストを一部紹介

 

●レベル1〜5で受けられるクエスト

 

「修行の始まり」
エルフの村長「ドラフ」からもらえる最初のクエスト。隣のマップでカカシ5体を倒すだけという簡単なものだ。カカシからは矢が手に入るので,アーチャー系でも序盤は資金いらずだ。

 

「ジェームズのテスト」
黄色いお饅頭のようなモンスター,「プマ」を倒してこいと命じられる。ゼリーやリンゴなど,食べ物アイテムをドロップするが,食べられないうえにしばらくは使い道がないので売ってしまおう。

 

●レベル6〜10で受けられるクエスト

 

「エシオール大陸」
アロハを着たヤギ「リオ」と話したのち,ジェームズに話しかけるだけで経験値とお金がもらえる。一応ストーリー的にはつながっているので,これを進めないと新しいクエストは受けられない。

 

「シュルトのアドバイス」
道具屋の少年シュルトのアドバイスで,東の森の「イースター」を倒しに出かける。青い虎縞イースターが落とすアイテムは,あとでシュルトの恋愛成就を手伝うクエストに使うので,ついでに倒そう。

 

●レベル11〜15で受けられるクエスト

 

「アーチャーの意志」
クエストのほとんどは全クラス共通になっているが,中にはこんなアーチャー限定のクエストも存在する。雑貨屋の「シュエ」がくれる「アーチャーの意志」は,三段階の連続クエストだ。

 

「黒魔力の元素」
「ゾンピプマ」を倒して指定のアイテム三つを集めるこのクエストは,依頼を受けてすぐのレベルではちょっと厳しい。ソロで挑むなら無理をせず,ヒット&アウェイを心がけないとすぐに戦闘不能に。

 

 

友達づくりのきっかけにもなるミッションに挑戦

 

 クエストの多くは,指定されたモンスターを倒す,あるいはそのドロップアイテムを集めてくるという内容で,レベルに合わせて最適な狩場やモンスターが指定される。しかし一定レベルに達した時点で受けられるミッションの中には,ワープゲートから入る特殊フィールドで,一定時間街を守ったり,制限時間内にボスを倒したりといったものも用意されている。見事完遂すれば,お店では購入できない装備品をもらえるが,それなりに難度は高いので周囲の人を誘ってのパーティプレイをお勧めする。エルガイルの村で受けられるミッションには「希望の章」「勇気の章」「信頼の章」「生意気な奴」の四つがある。

 

5分以内にフィールド奥の岩を壊すミッション。出現するモンスターは黄色いイースターだけなので,レベルに合った武器と,回復アイテムを少々持参していれば,さほど難しくはない NPCミックの修行の仕上げに受ける「生意気な奴」では,隣村のマークを倒すのが目的だ。制限時間はないが,マークの遠距離攻撃「ソニックウェーブ」が強力。アーチャーならば間合いを取って倒せる 岩のボスモンスター「バラック」を倒すミッション,「信頼の章」。これを倒すと料理スキルが習得できる……ようなのだが,さすがにソロではまったく歯が立たなかった

 

 

RPGのお約束? まったり採掘と生産のお楽しみ

 

必要な素材と習得したスキルの「本」をセットして,アイテムを作成。補助アイテム作成のスキルを選んでみたのだが,いまのところ自分のキャラクターで作りたい,使えるアイテムが無い……

 明確な生産職というのは存在しないが,本作ではクエストを通して,すべてのキャラクターが生産スキルを身につけられる。ただし,「武器」「防具」「補助アイテム」「錬金術」の中から,習得できるのは一つだけだ。武器や防具の製作には,錬金術で加工したアイテムが必要な場合もあるので,プレイヤー同士の協力やアイテム売買が盛んになりそうだ。
 アイテム作成には採掘で得た素材が必要で,ツルハシをアイテム欄に入れた状態で「B」キーを押せば,採掘を始める。採掘可能な場所はフィールドのあちこちにあるので,事前にチェックしておこう。

 

採掘で手に入れた素材をNPCに売ると,そこそこ高値で引き取ってくれる。鉱石の入手率は低めなので,時間が空いているときにコツコツと集めておくといいだろう 料理スキルを学ばないうちは気がつきにくいのだが,実は農場マップでは野菜も採掘(?)できる。背景と少し色の違う野菜の前で「B」キーを押すと,ツルハシでニンジンやキャベツを収穫可能

 

 

バランスの取れたゲーム内容で期待できる作品

 

 短いテスト期間ではあったが,一通りプレイしてみたところでは,クエストで得られる経験値と報酬がほどよいバランスを保っており,レベル20程度までは周囲のフィールドを楽しく探検しつつ,無理のない遊び方でレベルを上げていけるようだ。各クラスが持つスキルの特徴を考えると,異なるクラスのプレイヤー同士で協力しあうパーティプレイが前提のようなので,あとはコミュニケーションを促進する工夫さえ成功すれば,冒頭で引き合いにした「メイプルストーリー」のような人気タイトルに匹敵する良作に化ける可能性は高い。次回のテストが開始されたときは,より多くのプレイヤーに参加してみてほしい。

 

 

タイトル ワンダーキング
開発元 RYU Entertainment 発売元 CJインターネットジャパン
発売日 2007年内 価格 基本無料
 
動作環境 Windows 2000/XP,CPU:Pentium III/800MHz,メインメモリ:256MB以上

Copyright since 2004 CJ Internet Japan All Rights Reserved.

【この記事へのリンクはこちら】

http://www.4gamer.net/preview/wonderking/wonderking.shtml