トータルウォーシリーズとは?
歴史リアルタイムストラテジー「メディーバル2:トータルウォー 日本語版」が4月5日,セガから発売される。トータルウォーシリーズは,2000年に発売された「ショーグン トータル ウォー」以来,3D RTSの代名詞的存在として君臨してきた人気シリーズだ。
3D描画でリアルタイム進行の「戦闘パート」と,内政/軍備/外交などを行うターン制の「キャンペーンパート」の2パートで構成されるゲーム性など従来の要素は保持しながらも,通算4作めとなる本作は,2作めと同じくヨーロッパの中世をテーマにとり,グラフィックスを中心にすべての面で進化を遂げている。
より美しくなり,迫力を増した戦闘シーン
本シリーズのグラフィックスのインパクトには,常に驚かされる。静止画として見たときの美しさもさることながら,より滑らかで自然な動きになったアニメーションは特筆に値する。兵士一人一人が微妙に異なるように描かれており,士気や陣形の影響を受けて違う動きをする。それが一度に何千ユニットという単位で同時に動くのだ。
●野戦 | |
重騎兵の突撃能力は非常に高く,勝敗を決する要素の一つだ。タイミングをうまく計って軍を操作するのがポイント | 1クリックで軍を色分けして表示。大量のユニットが交錯する戦場でも,敵味方が判別しやすいようになっている |
●攻城戦 | |
破城槌,攻城用はしご,攻城塔の3種の攻城兵器のほか,カタパルト,射石砲といった砲撃兵器も豊富に用意されている | 攻撃側は城の中央にある広場を一定時間占拠し続ければ勝利となるが,そのためにはまず城壁を越えなければならない |
舞台は中世。十字軍やモンゴル軍の襲来
アメリカ大陸発見も!
アメリカ大陸発見も!
本作の舞台は11世紀〜15世紀の中世ヨーロッパだが,東はカスピ海,南は北アフリカまでの広大な地域がカバーされている。登場する勢力は総計21におよび,そのうち17勢力がキャンペーンでプレイできる(残り4勢力もカスタムバトルでプレイ可能)。キャンペーンには「ショート」と「ロング」の2種類がある。
キャンペーンでは,プレイヤーはマップ上に点在する都市(商業中心)または「城」(軍事中心)を発展させながら,自らの勢力を強化していく。軍事ユニットは最大20部隊で一つの軍隊となり,ほかのスパイ,聖職者,外交官ユニットなどと共に,ボードゲームにおける駒のような感じでマップ上を移動させていく。
キャンペーンでは,十字軍,黒死病の流行,モンゴル軍やティムール軍の襲来など,さまざまな史実イベントが待ち受けている。砲撃兵器や銃器の登場といった具合に,時代が進むと戦いのあり方も移り変わっていく。また,キャンペーン終盤の15世紀には,船でアメリカ大陸へ到達できるようにもなるのだ。
マルチプレイも英語版と共通で遊べる
ゲームモードはキャンペーンのほか,勢力/軍隊編成/戦場を自由に設定できる「カスタムバトル」,1クリックでランダムに生成された戦闘を始める「クイックバトル」,史実上の有名な戦いを再現した「歴史上の戦い」の三つがある。マルチプレイでも同様にこれらをプレイできるが,シナリオはマルチプレイ独自のものが用意されている。英語版と互換性があるのが嬉しい。
随所に見られる遊びやすさ。もちろんシリーズ最高傑作
作を重ねるごとにグレードアップしていくトータルウォーシリーズだが,今作でもグラフィックス以外に改良された点は多い。内政の委任や戦闘を自動で決着させるといった,ゲームをスムースに進める仕組みや,戦闘中に1クリックで敵と味方のユニットが色分けされてハイライトされる機能などは,その一例である。
また,短時間でプレイできるクイックバトルから,十数時間にわたるであろうロングキャンペーンまで,遊び方の選択の幅は広い。大作でありながら気軽にプレイでき,「遊びやすさ」に対する配慮が随所になされているのは嬉しいところだ。