コンチェルトゲート

　4月2日から4月9日まで，第2次クローズドβテストが実施されたMMORPG「コンチェルトゲート」は，「クロスゲート」の正式な続編に当たるタイトルだ。ヨーロッパをイメージした舞台，エンカウント制の戦闘システム，豊富な職業とスキル，剣と魔法が存在する世界観などはしっかりと引継ぎながらも，3Dに一新されたグラフィックスで描かれた，鮮やかなコンチェルトゲートの世界を紹介しよう。

 

●キャラクターメイキング

 

 

勇者候補としての旅立ち？

 

召喚された理由を説明される前に，いきなり勇者候補選抜教官アーメイとの戦闘が始まる。こちらは素手に下着姿だが，とりあえず負けることはない

　突然ファーレン王国に召喚されるところから，物語は始まる。右も左も分からぬままに，いきなり戦闘モードに突入したあげく，世界を襲う「大災厄」に立ち向う勇者候補として，その意志を確認されるのだ。
　この「リセリア城 召喚の間」と，続く「試練の回廊」が実質的なチュートリアルを兼ねており，移動やアイテムの装備，称号の意味，ステータスの見方といった基礎知識を学べるようになっている。

 

　試練の回廊では，気弱な少女「トカマク」との出会いも待っている。一見頼りなさげな彼女だが，やたらと頑丈なうえに回復スキルを持っているので，トカマクを盾にしつつ戦って，戦闘システムを理解しておこう。無事に回廊を抜けきると，一緒に戦ってくれるペットを一匹もらえる。こうしたペットは，捕獲やトレードで複数所有できる。

 

見た目は強そうな敵ばかりだが，トカマクの回復魔法「ヒールI」があるので心配無用。武器と一緒に貸し出された攻撃スキルを使えば簡単に倒せる	もらえるペットは，火属性のインプまたは地属性のインプのようだ。初期ステータスの違いで，もらえる種類が違うのかもしれない	チュートリアルの最後の仕上げに，アーメイとの再戦が待っている。この頃までにはレベルも上がり，エンカウント制の戦闘システムにも慣れているだろう

 

レベルアップすると，一律4ポイントのボーナス（BP）を得られる。これを五つのステータス値に割り振って，キャラクターを育成する。ペットも1レベルごとに1BPを獲得する	ここまで勇者候補として努力してきたのに，ファーレン国王から告げられたのは「勇者ではなかったようだ」の無情な一言。こういうオチもアリなのか？	「ファンブルグ市民」として新たなスタートを切ることになったプレイヤー。リセリア城と城下町ファンブルグは結構広いので，まずは探索から始めよう

 

 

クエストと称号

 

　最初は初期装備のまま，レベルアップやお金稼ぎに専念することになるが，パーティを組む仲間が出来，戦闘のコツが飲み込めたらクエストに挑戦しよう。クエストには，メインクエストとサブクエストがあり，街中だけでなく，フィールドのあちこちに立っているNPCから依頼を受けられる。クエストを達成すると「クリアの証」と称号がもらえ，クリアの証と引き換えにしか入手できない可愛い衣装は，コンチェルトゲートの大きな魅力だ。何がもらえるかはランダムなので，引き換える瞬間はちょっとしたワクワク感が味わえる。

 

●「食品騒動」クエストに挑戦！
おそらく一番最初に挑戦するのが，食べ物を盗まれて困っている八百屋さんのために原因を調べるサブクエスト「食品騒動」だ。犯人のゴブリンはレベル10と，ちょっと強い敵なので，レベル5前後まで上げるか，パーティで挑むかしたい	「冒険者の宿」で，初めて引き換えてもらったのは，長いマフラーと上着のボタンがキュートな「ペティットの服」。食品騒動クエストは何度でも依頼を受けられたので，衣装目当てに繰り返すプレイヤーも多かったようだ

 

グリーンカードの取得にはアーメイの推薦状が必要。地下墓地にあるという隠し金貨を2枚見つければ，彼の推薦が受けられる

　プレイヤーが最初に受けられるメインクエストには，ファーレン王国への永住権を手に入れるための「グリーンカード」がある。本作のプレイヤーキャラクターは最初無職で，何かの職業に就くためには永住権が必要になるのだ。生産職に進むにしても戦闘を極めるにしても，まずはこのクエストをこなす必要がある。ある程度コンチェルトゲートの世界に慣れたら，街中にいる職業斡旋NPCなら誰でもよいので話しかけ，クエストを開始しよう。

 

 

怪我の手当てはお早めに。HPとHealth

 

　本作ではHPのほかに，「Health」という項目が用意されている。戦闘中に大ダメージを負ったり，戦闘不能になったりすると“怪我をした”という判定が下され，健康から軽傷→中傷→重傷→瀕死の5段階でHealthが変化する。HPは回復アイテムやスキルで回復できるが，このHealthだけは街のドクターにしか治療できない。

 

　怪我を放置したまま何度も戦闘を繰り返すと，軽傷もいつのまにか悪化して重傷になる。戦闘後に得られる経験値がこのHealthの状態に影響されるため，目的地やクエストの遂行まであと少し……といった状況でもない限り，軽傷のうちに治療しておこう。HPの回復はレベル10まで無料だが，Healthの治療費は悪化するごとに高くなってしまうのだ。

 

 

スキルの購入と修行

 

　攻撃/支援/生産を問わず，スキルはすべて専任NPCからスキル本を購入して習得するスタイルだ。使えば使うほどにスキル経験値が蓄積され，Grd（グレード）がアップする。グレードが上がると，より上級のスキルを習得できたり，例えば生産スキルの場合，色柄物の装備品を作れるようになったりする。

 

　採集/生産活動はMPを消費して行われる。フィールド上ではオリーブの枝やトマト，鹿皮，鶏肉など，ダンジョン内では鉱石を採取可能だ。グリーンカード取得後はいつでも転職できるので，最初は生産スキルでお金を貯めて，余裕ができたら兵士や封印術師，クレリックといった職業を目指すのがオススメだ。

 

 

前作を未プレイでも楽しめる，ほのぼのした世界

 

　クローズドβテスト中は，たびたび回線が切断されたり，やや不親切なナビゲートなどに多少ストレスを感じる場面があったが，それらもあくまでテスト段階での話だ。キャラクターの顔立ちや，クエストでしか入手できない衣装の可愛らしさなどは，本作ならではのものだろう。クエストの難度などは，どちらかといえばソロプレイでなく，パーティプレイ重視のバランスに調整されているように思われる。仲間と一緒にチャットをしつつ，協力プレイを楽しむスタイルが好きというプレイヤーに，お勧めできるタイトルとなりそうだ。