「ANNO1701」の日本語版,いよいよ登場
海洋冒険/富国強兵をテーマにした箱庭シム「ANNO1701」の日本語版となる「創世紀1701」が,3月30日に発売される。本稿では,シリーズ初の3Dグラフィックス化や,さまざまなマイナーチェンジが施された最新作の日本語版について,あれこれ紹介していこう。
オープニングより。主人公が模型と地図を用いて,航海の様子を女王に語るというシチュエーションである |
3D化され,より美しくなった街並み! | ||
シリーズ最新作「創世紀1701」では,3Dグラフィックスが採用されている。前作までは2Dグラフィックスで,3段階のズームイン/アウトと,カクカクとした画面回転しかできなかったが,今回はズームイン/アウト,画面回転共になめらかだ。またオプションを調整すれば,美しい画面でゲームが楽しめる。 | ||
基本となるゲームシステム
建物をクリックすれば,住民達の満足度が確認できる。わがまま放題の住民達に,どう応えるかが腕の見せ所だ |
本作のゲームモードは,シングルプレイとマルチプレイに大別できる。マルチプレイについては後述するとして,まずはシングルプレイを紹介していこう。
シングルプレイには,勝利条件などを任意に選択できる「継続ゲーム」,プレイしながらゲームのコツが学べる「チュートリアル」,目的やシチュエーションが異なる10のシナリオが楽しめる「シナリオ」,施設をある程度自由に建設していける「プレイグラウンド」の,四種類がある。
いずれも基本的なゲーム進行は同じで,島を見つけて港を開き,施設を建てて資源の採取をしながら,街を発展させていく。資源を採取しただけではあまり役に立たないので,それを加工していく必要もある。資源の加工は本作の一つの特徴でもあり,羊農場と機織小屋で布,粘土製作所とレンガ工場でレンガといった具合に,複数の施設を組み合せて資源を有効利用していくのは,地味ながら楽しい要素。加工品を住民に供給することで,彼らの満足度が高まり,それが自国の発展につながっていくというわけだ。
街を彩るユニークな施設 | ||
オペラ劇場 | 凱旋門 | 教会 |
天使の彫像 | 町の広場 | 城 |
ついにマルチプレイも可能に!
創世紀1701では,LAN/インターネット(GameSpy)/ダイレクトIPでのマルチプレイが楽しめるようになっている。マルチプレイは最大4人のプレイヤーが参加可能で,互いに競い合う「対戦モード」のほか,他プレイヤーと力を合わせて自国を発展させていく「協力モード」も楽しめる。なおマルチプレイは,CPU勢力を参加させれば,1プレイヤーで楽しむこともできる。
外交と軍事
前作での戦闘は,おまけ的な印象の強いあっさりとしたものだった。本作では,ユニットの種類も大幅に増え,より本格的な戦闘が楽しめそうだ |
本作には内政だけでなく,外交や軍事といった要素も盛り込まれている。
外交は,交易を可能にする「交易協定」,戦争を開始する「宣戦布告」,お金を要求する「貢ぎ物の要求」,お金を与えて機嫌をとる「貢ぎ物を納める」,本国の女王に対して資金援助を頼む「資金援助の要請」,軍を派遣してもらう「軍事支援の要請」などがある。相手との関係は,外交ウィンドウを通じて簡単に調べられるので,ここぞというタイミングで,最適な外交手段を用いよう。
軍事ユニットに関しては,市民軍/槍兵/てき弾兵/槍騎兵/竜騎兵/榴弾砲/迫撃砲(それぞれに部隊ユニットも存在する)など,箱庭シムとしては,かなりバラエティに富んだものが用意されている。
大航海時代をテーマにしていることからもわかるように,海戦も楽しめる。敵の船を捕らえて積荷を奪取! | 外交だけでなく,商人との付き合いも大切だ。写真は海賊退治を依頼された場面。謝礼もおいしいことだし,受けておこう | ほかの勢力との関係は,ひと目で確認できる。人物の左側のゲージはプレイヤーに対する評価だ |
まとめ
創世紀シリーズは一通りプレイしてきたが,最新作である創世紀1701は,シリーズ従来作品以上に良くできたタイトルに仕上がっていると思う。インタフェース周りは洗練されてプレイアビリティが向上しているし,グラフィックスも格段に進歩している。
また今回は,いくつかの条件を満たすことでメダルなどが授与されるフィーチャーもあり,やり込み要素もグッと増しているといえるだろう。
なお海外版では,携帯電話用ゲームとも連動しているようだ。日本でもサービスしないかな? と個人的には期待しているのだが,さすがに難しいだろうか。