― 体験版 ―
 
NENGA MARK 06(虹色くりっぷ)
Text by 佐々山薫郁

 

※スクリーンショットはすべて1920×1200ドットなので,開くときは注意してください

 「NENGA MARK 06」は,虹色くりっぷという国内新興デベロッパの技術デモ的な3Dベンチマークソフトだ。

 「'06新年な3Dベンチマークソフト」と銘打たれたこのNENGA MARK 06。「新年にソフトを発表するようなところはあまりないから」(虹色くりっぷ)という理由で命名&発表されたという同ソフトだが,一足遅れの正月風3Dデモかというとそうでもなく,雲の間を一人称視点で飛んでいく「SKY HIGH」,雪の降る都市を飛ぶ戦闘機(?)を三人称視点で追う「SNOW CITY」と,機械仕掛けの犬が画面いっぱいに配置され,それらがくるくる回る「A LOT OF DOGS」の,3シーンから構成されている。

 

 ベースとなっているのは独自開発の「Snow Foxエンジン」だ。同エンジンはDirectX 7世代のもので,その意味において,最新世代の3Dゲームに向けたベンチマークとしての意味はあまりない。
 一方,興味深いのは,DirectX 7世代でありながら,1920×1200ドットなどといった高い解像度をサポートしている点だ。
 虹色くりっぷでは,ディスプレイの高解像度化時代に向けて「ミドルレンジのグラフィックスカードでも,フルHD(1920×1080ドット)でプレイできるゲーム」にフォーカスしているとのこと。その結果の第1弾が,NENGA MARK 06というわけである。
 1920×1200ドットを指定し,4倍のアンチエイリアシングと16倍の異方性フィルタリングを適用しても,2006年1月時点ではローエンドと言っていいGeForce 6600 GTに3GHzクラスのCPU(Xeon/3.06GHz×2),2GBのメインメモリを組み合わせた構成で試したときに平均30fpsを超えているあたり,確かに「HDTV(=ハイビジョン)時代における軽いゲーム」のためのベンチマークといっていいかもしれない。

 

 ちなみに,NENGA MARK 06を開発した虹色くりっぷというデベロッパは,携帯ゲーム機「ワンダースワン」用のプログラミングツール「WonderWitch」の開発元であるキュートのゲーム開発部門。今後は,シェアウェアを中心に,パブリッシャも探しつつ,3Dゲームをリリースしていく予定という。
 実際,虹色くりっぷのサイトでは,新作ゲームのイメージとして,SF的な戦闘機の3Dモデルと少女のイラストが掲示されている。2006年3月に続報が公開予定となっているが,イメージから察するに,ストーリー性のある3Dシューティングのようなゲームになるのではなかろうか。虹色くりっぷによれば,この新作において,3DエンジンはNENGA MARK 06のそれを発展させたものを使うとのことだった。

 

 また,虹色くりっぷは,最新のシェーダ世代3Dエンジンについても研究中で,将来的に発表する予定という。NENGA MARK自体のシリーズ化予定もあるようだ。

 

 ベンチマークスコアは「いくつ出ればいい」といったものではなく,また5%程度の測定誤差もあるということで,ベンチマークソフトとして全幅の信頼を寄せられるものでないのは確か。ただ,HD解像度でサクサク動くベンチマークというのはなかなか珍しいので,それだけでも実行してみる価値はあるだろう。興味を持った人は,新作ゲームの続報に期待しつつ,ダウンロードしてみるといい。

 

 

■キー操作

※ベンチマークソフトのため,操作は行いません

■動作環境

OS:Windows 98/Me/2000/XP(+DirectX 9.0c以上)
CPU:Celeron/700MHz以上推奨
メインメモリ:128MB以上[256MB以上推奨]
グラフィックスチップ:GeForce 256またはRadeon 256以上推奨
グラフィックスメモリ:64MB以上


(7.82MB)


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