ハリウッドを舞台に，自前の映画スタジオを運営するマネジメント系シミュレーション「The Movies」。一風変わったアイデアのゲームを作ることで有名なクリエイター，ピーター・モリニュー氏率いるLionhead Studiosの最新作だ。2006年3月には，日本語版の発売も予定されている。

　デモ版には，操作のごく基本を学ぶ「Learn The Basics」というチュートリアルモードと，ゲームのごく序盤をプレイできる「Start Demo」の二つが用意されている。「Learn The Basics」の内容は必ず一度は見なければならないらしく，その後「Start Demo」では，さらに詳しいチュートリアルがフキダシで延々と表示され，少々大変だ。2回め以降のプレイでは，ゲーム開始時のスタジオ名入力画面で，チュートリアルをスキップするチェックボックスが出現する。

　「Start Demo」を始めると，そこは大通りに面した，だだっ広いさら地。まずはスタッフオフィスの前に並んでいる求職者達を雇って，清掃員と建設員を確保。続いて映画制作に欠かすことのできない俳優と監督を養成する「Stage School」，制作スタッフを養成する「Crew Facility」，さらには映画の背景となるステージなどを，フキダシに従って次々と建て，同時に必要な人員を揃えていこう。ゲーム的にはあまり効率的ではないが，ついさっきまで掃除していた人をいきなり俳優にしてもいい。まさにアメリカンドリームだ。

　だいたい準備が整ったら，やがてスタジオのゲートあたりに本の形をした「脚本」（Script）が現れる（チュートリアル中のみ）。この脚本を「Casting Office」の「Begin Casting」にセットし，次いで監督，Lead Roles（主演），エキストラ，クルーを配置したら，リハーサルが始まる（脚本の部分にバーが表示される）。これが完了したら，脚本を「Shoot it」に移すことで，いよいよ映画制作のスタートだ。
　映画撮影そのものは自動的に進む。完成したフィルムは「Production Office」の「Release」にセットすることで，めでたく劇場公開の運びとなる。興行収益はスタジオに資金として流れ込み，その金で新たな施設を建て，さらにスタジオは充実していくという寸法だ。
　チュートリアルでは2本の映画を撮ったあと，いよいよ「Basic Script Office」の建設が可能になる。これで脚本のジャンルを自分で決められるようになるが，完全に自分だけの映画を作る「オリジナル脚本」は，デモ版では体験できない。ゲーム側で用意された，シュールレアリスティックというかアングラ演劇風というか，そんな映画を楽しんでほしい。

　残念ながら，このデモ版は1924年の第一回映画賞授賞式で終わってしまう。よくある経営シミュレーションとは，ちょっと違った雰囲気の漂うThe Movies。思わずツボを突かれる人も結構いるのではなかろうか。

■キー操作 ※基本操作はマウスで行います メニュー　Escキー ■動作環境 OS：Windows 98/Me/2000/XP（＋DirectX 9.0c以上） CPU：Pentium III/800MHz以上 メインメモリ：256MB以上 グラフィックスチップ：GeForce 3またはRadeon 7000以上 グラフィックスメモリ：32MB以上 （285MB） The Movies 2002-2005 Lionhead Studios Ltd. Lionhead, the Lionhead logo, The Movies and The Movies logo are trademarks or registered trademarks of Lionhead Studios Ltd. All rights reserved. Published by Activision Publishing, Inc. Activision is a registered trademark of Activision, Inc. All rights reserved. Hollywood TM & Design (C) 2005 Hollywood Chamber of Commerce. Licensed by Global Icons, LLC. All rights reserved. www.globalicons.com