「Company of Heroes」は，第二次世界大戦でのヨーロッパにおける連合軍とナチスドイツの戦いを描いたRTSだ。

　デモ版ではチュートリアルのほか，「史上最大の作戦」として知られるノルマンディ上陸作戦でのオマハビーチにおけるキャンペーン，そしてSkirmishという三つのシングルプレイ用のミッションが用意されている。残念ながらマルチプレイはできない。

　チュートリアルでは，ユニットの移動方法や攻撃についてなど基本的なことを一通り教えてくれる。
　特徴的なのは，ユニットがすべて部隊単位で扱われていることだ。一人一人（あるいは一つ一つ）のユニットに個別の命令を出すのではなく，それらユニットが所属する部隊ごとに命令を出すあたりが，一般的なRTSとは少々違っている。
　また各ユニットの詳細や施設の建て方，資源についての説明などもあるので，RTSに慣れている人でも一度はプレイしておくのがいいだろう。

　キャンペーンミッションは，D-Day当日のオマハビーチ上陸からスタートする。仲間の兵士が次々と倒れていく中，プレイヤーはAble中隊を指揮して，大砲を備えた強力な陣地で待ち受けるドイツ軍に立ち向かっていくことになる。
　まずは敵前の鉄条網まで，味方部隊を送り込まねばならない。それに成功すると，次は工兵隊を鉄条網まで移動させ，張り巡らされた有刺鉄線を切断させる，といった具合に，次々と新たなオブジェクティブ（達成目標）が表示される。無数に降りそそぐ銃弾や砲弾の中，的確に兵士を操作しなくてはならないという緊迫感に富んだ，巧みな演出のスタートシーンになっている。

　次のミッションはD-Dayの7日後，Fox中隊による内陸部での戦闘が描かれる。川を挟んでドイツ軍とアメリカ軍が対峙しているマップであり，一見すると敵の数はさほど多くないのだが，じつはスナイパーがそこかしこに隠れているという，非常に危険なマップなのだ。建物の背後など，遮蔽物を選んで移動しないと，あっという間に狙撃銃の餌食となってしまうだろう。ドイツ軍の反撃が始まるまでに，いかに強力な防衛線を構築できるかが勝利のカギとなっている。

　Skirmishでは，AIを相手に1対1の対戦ができる。AIが操作する軍隊はその強さを変更できるので，ちょっとした時間つぶしから力の入った練習まで，幅広いレベルのプレイを楽しめるのだ。

　WWII RTSが好きな人にはもちろん，普段あまりRTSゲームを遊ばない人にもお勧めできる良質のゲームだ。PCの要求スペックは高めだが，ぜひプレイしてみよう。

■キー操作 ※基本操作はマウスで行ないます。 ■動作環境 OS：Windows XP（＋DirectX 9.0c以上） CPU：Pentium 4/3.0GHz以上 メインメモリ：1GB以上 グラフィックスメモリ：128MB以上［256MB以上推奨］ グラフィックスチップ：GeForce6600もしくはRadeon X800以上［GeForce7600以上推奨］ （1.75GB） Company of Heroes and the Company of Heroes logo are (c)Copyright 2005 Relic Entertainment and THQ Inc. All Rights Reserved.