Kim Hakkyu氏インタビュー:「Granado Espada」の日本運営はどうやって決定した? また「Granado Espada」のステータスは?
2004/11/19 23:49
左:キム・ハッキュ氏
右:平田 雅一氏
 本日(11月19日)に,大々的に発表された,株式会社日立製作所と韓国大手パブリッシャ,ハンビットソフトのJV「ハンビットユビキタスエンターテインメント」。「こちら」でお届けした第一報は,もう見ていただいただろうか。
 前述の記事では,取り急ぎ記者会見内容のみをお伝えしたが,この会見終了後には,今回来日している「Granado Espada」(以下,GE)の開発元IMCゲームズで代表取締役を務めるキム・ハッキュ(Kim,Hakkyu)氏のインタビュー時間もとられた。

 今回の記者発表のインパクトは,ハンビットの提携先が"生粋のゲームパブリッシャ/プロバイダではない"日立製作所であること,そしてそのタイトルが世界的にも注目されているキム・ハッキュ氏の最新作「Granado Espada」であることだ。
 もちろん日立製作所が有しているノウハウや,オンラインゲーム運営を行っていく上での思惑なども聞いてきたが,メインとしては,やはりハッキュ氏から直接聞いておきたかったGEの詳細についてである。
 代表取締役でありながら,なお第一線の開発者として活躍するハッキュ氏。今回は,GEのメインフィーチャーであるMCC(マルチ・キャラクター・コントロール)周辺について根掘り葉掘り聞いてみたので,ぜひ一読してみてほしい。

 インタビューを受けてくれたのは,以下のお二人だ。

●キム・ハッキュ氏
言わずと知れた,"韓国オンラインゲームの父"であり,人気MMORPG「ラグナロクオンライン」の産みの親。これまで何度も当サイトのインタビューに応じてくれたIMCゲームズの現代表取締役だ。なんかよくケガをする人らしいが,今回もバイク事故で痛めた足が回復したばかりらしい。ともあれ,元気そうでなにより。

●平田 雅一氏
日立製作所の情報・通信グループアウトソーシング事業部 ビジネスイノベーション本部所属。2001年より日立製作所が行っていた,ゲームポータル「LevelUp」の試験サービスに携わっていた人だ。オンラインゲームの知識もかなりのもので,Granadoのゲームシステムにも明るい。今回は,ハンビットと日立製作所の関係について答えてもらいつつ,専門用語が飛び交うなか戸惑う通訳さんに,筆者の言葉を通訳する(?)という,少し面倒なこともしてもらった。お手数をおかけしました。




■なぜ日立製作所? 同社はどこまでを行う?
4Gamer.net(以下,4G):
 まずは,今回の「ハンビットユビキタスエンターテインメント」の設立,おめでとうございます。早速ですが,日立製作所がハンビットソフトとこういった形で合弁するに至った経緯を説明していただけますか。

平田氏:
 はい,では私から。
 記者発表会でも触れましたが,最初のアプローチは日立製作所のほうからハンビットソフトさんへ,という形でした。もちろんハンビット側から見ると,GEに対してたくさんのアプローチがあっただろうと思いますし,日立側としても提供するオンラインゲームについてはほかの候補もありました。
 ただ今回は,LG日立による橋渡しがあったのが大きいですね。陰の立役者という感じでしょうか。ちなみに,第一弾のタイトルがGEになった陰の立役者は4Gamerさんのインタビュー記事ともいえます。直感で"いいタイトルだな"と感じましたよ。

4G:
 ありがとうございます。
 いつごろからそのアプローチは始まっていたんですか? ハンビットソフトは今年の3月にアジアパートナーサミット(記事は「こちら」)などを開催していますよね。あの頃からもう接触はあったと?

平田氏:
 いえいえ,さすがにそれはないです。協業できないかという話がまとまり出したのは,2004年の7月ぐらいからですね。

4G:
 ちなみに今回,日立製作所のほうでオンラインゲーム運営の"どこまで"を行う予定ですか? 

平田氏:
 基本的には運営に関わる部分すべてといっていいでしょう。ベースが海外版の作品なのでまずはローカライズ,そしてGMの配置やデータセンタの管理などです。課金もこちらで行う予定ですね。

4G:
 おお,では完全にゲーム業界に参入という形ですね。非常に頼もしいのですが,いかんせんオンラインゲームは非常に特異なジャンルですよね。運営ともなるとまさに"ノウハウの塊"みたいなもんでしょうし,懸念材料はあるでしょう。……というか,ここで原点に立ち戻って,なぜ?日立製作所がゲームなんですか?

平田氏:
 私もオンラインゲームをずっと見てきましたが,やはりこのジャンルの要となるのは"コミュニティ"なんですよね。いくらゲームが面白くても,それだけじゃダメ。で,そのコミュニティの育成のためには,ゲーム,インフラ,各家庭のシステム環境などをトータルでサポートするのが理想的なんですよ。そうするとホラ,日立って実はそれが全部揃っているんですよね。

4G:
 なるほど。平田さんの携わっていたレベルアッププロジェクトもそうですけど,少なくとも,サーバー周りのノウハウは実績がありますね。

平田氏:
 そうです。要するににIBMやDELLと同じで業界で第一線のサーバーソリューション提供企業が運営を行うと考えてください。そうするとかなりの安心感があると分かっていただけると思いますし,むしろ得意分野ということも分かっていただけるはずです。

4G:
 ハッキュ氏はどうですか?(と,振ってみる)

ハッキュ氏:
 今回は,私もディレクターという立場で運営に深く関わりますし,そういった不安は少ないですね。

4G:
 そうすると,少なくとも日本国内サービス元の運営が原因で,GEのβテスト遅延などはなさそうですね。ゲームの完成度はともかくとして。いや,現時点でクローズドβテストのスケジュールが2005年第2四半期と発表されていますが,MMORPGの"慣例"的にやはりちょっと遅れるのではないかと予想してしまうんです。
 そうなった場合,「エバークエスト II」や「スター・ウォーズ ギャラクシーズ」で盛り上がっている日本において,GEの競争力はどの程度発揮できるのだろうと懸念していたのですが。

平田氏:
 おっしゃることは分かります。実はその部分は非常に重要でして,先ほど言ったように,もしゲーム的,運用システム的な遅延がなかったとしても,マーケティングの観点からスケジュールをずらすことがあるということは,分かっていただきたいですね。
 ただ韓国でも2005年の第1四半期からクローズドβテストが予定されているということもありますし,何度も言うようにクリティカルな遅延はないと考えています。

4G:
 ちなみに今回,ハンビットソフトと共同でゲーム運営体制を整えるにあたって,今後韓国ハンビットでサービス予定のタイトルを,どんどん日立製作所と共同で運営していくなんてことはありませんか? 例えば,「World of Warcraft」なんかどうです? 実はすごく聞きたかったんですけど。

平田氏:
 現状ではなんともいえないですね。ただこういった形での提携なので,可能性はあります。

4G:
 (終わり?)う〜ん。



■「Granado Espada」進捗と,やはり最も気になるMCCシステムのその後
4G:
 ではGEの完成度の話も出ましたし,次はハッキュ氏にGEについて本格的に教えていただきたいと思います。以前のインタビューで,「いつ聞かれても50%と答える」とおっしゃってましたが,今の開発状況は何%?

ハッキュ氏:
 もう答えは分かってるじゃないですか(笑)。

4G:
 やっぱり50%ですか……。現在はどういった段階の作業をされているんでしょう?

ハッキュ氏:
 現在はMCC(マルチ・キャラクター・コントロール)システムを煮詰めている段階です。というのもですね,ひと通り韓国のユーザーの反応が掴めてきたんですよ。MCCについての。今のところ評価は二つに分かれていて,一つは「期待できる」。もう一つは,「難しそう」。この当たりのバランス取りに注力しているところです。

4G:
 以前(「こちら」)でMCCシステムについて説明していただきましたが,実をいうと未だに戦闘の感覚,一人で複数のキャラクターを扱うという感覚が掴めないんですよね。なんせ動いているところを見てないですし。実際の操作はどんな感じになるんですか? やっぱり,以前おっしゃっていた"RTSライク"であり,結構忙しい?

ハッキュ氏:
 実にニュアンスが伝えにくいところではありますね。う〜ん,今ちょっと浮かんだのですが「クロノトリガー」のパッケージを覚えていらっしゃいますか? あのイラストで,"主人公の少年が剣を振りかぶり,横から少女がその剣に魔法をかける"という描写があるのですが,その情景がピッタリ本作の戦闘にあてはまるかと思います。アクション性についてはなんともいえませんが,PvPで戦闘を有利にするためにはやはり多くの操作をしなければならない,という点で,割と忙しいものになるのではないかと。
 とはいえ,"一人でパーティプレイを行う"というのが本作の趣旨ですから,ある程度AIがカバーしてくる局面もありますよ。

平田氏:
 ドラゴンクエストなんかといっしょですね。自分で"戦う"や"魔法"といったコマンドをその都度発行することもあれば,"ガンガンいこうぜ"などを指定してAIに任せることもあるという感じでしょうか。

4G:
 ふむふむ。
 あと,今回の記者発表会で,戦士系/魔法士系/スカウト系という具合にコンセプトアートが公開されました(本文下の画面を参照)。種族はヒューマンのみで,クラス職業は3種類というのは完全に決定したようですね。

ハッキュ氏:
 そうですね。ただし,おっしゃた三つの系統はあくまでも系統であって,戦士系なら戦士系でさらに職業が枝分かれしますし,パーティ構成は非常に多彩になると思いますよ。

4G:
 そのパーティ構成についてですが,以前は「戦士系/魔法士系/スカウト系というバランス型,また戦士系/戦士系/戦士系というアンバランス型の両方を楽しめる」とおっしゃってましたよね。それですごく気になったんですが,その時点でのパーティ構成が気に入らなくなった場合,プレイヤーはいったいどうすればいいのでしょうか?

ハッキュ氏:
 それは簡単。以前もすこし触れましたが,キャラクターを変更すればいいんですよ。

4G:
 そうそう,その変更について聞きたかった。

ハッキュ氏:
 プレイヤーは,1アカウントにつき12体のキャラクターを所持できるんですよ。

4G:
 12体!? なんかその数字は初めて聞きますね。

ハッキュ氏:
 ええ,だけどまぁ12という数字はそれほど重要ではないです。ただそれぐらいのキャラクターを所持できることは決定していて,"バラック"と名付けた場所を利用して,自由に出し入れ(?)が可能なんですよ。つまり通常は3キャラクターで冒険するわけですから,いろんなタイプなキャラクターをバラックにストックしておいて,必要に応じてパーティ構成を変える,という感じです。

4G:
 なにかがオーバーラップしますね。ああ,ドラゴンクエストシリーズの"馬車"みたいな感じですか。

ハッキュ氏:
 そうそう,まさにその通りです。このアイデアのインスピレーションは,ドラクエの馬車から得たものとも言えますよ。

4G:
 なんかまた興味が出てきましたよ,そこ。突っ込ませてください。




■複数のキャラクターを扱える――ということは?
4G:
 しかも,「キャラクターのトレードができる」っていう話も出てましたよね。

ハッキュ氏:
 できますね。なんて言うんでしょう,"キャラクターを自分のバラックから相手のバラックへ移す"かな? そして自分のバラックに空きができたら,また初期レベルからのキャラクターを作成することができます。とはいえ,1アカウントにつき(暫定で)12キャラクターという制限はバラックのスロット数で制限されているので,世界のキャラクターの絶対数が増え続けるなんてことはありません。

4G:
 キャラクターのトレードなんてことができてしまうと,一気にプレイヤー間の"関係"に広がりが出そうですね。
 ただプレイヤー間で頻繁なトレードが行われると仮定すると,究極的には,世界に強いキャラクターだけが溢れませんか? プレイヤーは基本的に,"強いキャラクター"を求めてのトレードを行うでしょうから。

ハッキュ氏:
 多少はそういうことが起こりそうですね。ただ現在その回避策を考えていて,今のところキャラクターに"耐久性"(注:厳密には"消耗"という言葉が当てはまるらしい。ハッキュ氏は"expendable"とも言っていたし)を設ける方向で考えています。

平田氏:
 ああ,ライフカウントの話ですね。
 あれですよ,よくRPGタイトルで,アイテムに耐久度が設定されていて,何回か使うと壊れる,ってなってるじゃないですか。あれを人間に適用しようというわけです。そのアイテムの耐久度にあたるのが,ライフカウントです。

4G:
 なんと。じゃあライフカウントがゼロになると,キャラクターは消える……?(ロストする?)

ハッキュ氏:
 いや消すことはさすがにしないと思いますけど,現時点では"一定時間使用不能"にしようかと思っています。そうすることで,都市国家vs.都市国家という大規模PvPのとき,一方にはライフカウントの高い(元気な?)キャラクターが多く,他方には使用不能となったキャラが多い,なんていう有利不利が出てくる場合がある。それによって都市国家間の強弱と,都市国家内での戦略が生まれてくるのです。

4G:
 一定時間使用不能かぁ。まぁもちろんこれから変わる可能性があるとは思っておきます。
 う〜ん,一人のプレイヤーが複数キャラクターっていうだけで,ほんとにたくさんの疑問が浮かびますね。
 あ,名前はどうなるんですか? 私の作ったGueedっていうキャラクターが,他人の所有物になって好き放題されるのはイヤだなぁ。

平田氏:
 (ニヤリ)

ハッキュ氏:
 ああ,実はですね,名前には苗字が付く予定なんです(注:最初通訳さんは"家紋"と訳してくれたが,あとで聞いたところ"苗字"の意らしい)。キャラクター名が"ラインハルト"なら,所有する人によって"ロベルト ラインハルト"になったり"平田 ラインハルト"になったりするわけです。これで所有者は明らかになるでしょ?

平田氏:
 そうか,下の名前でユニークなんだ。

ハッキュ氏:
 そうそう。

平田氏:
 そうすると,"名前目当てでトレード"もありそうだね。なんかドメインの売買みたいだなぁ。

ハッキュ氏:
 あ,ほんとだ(笑)(しばし盛り上がる)

4G:
 そういえばちょっと話は飛びますが,本作では最終的に"投票"といったシステムで政治のようなシステムを取り込むとおっしゃってましたよね? 今のお話を聞くに,この投票は,キャラクターに対してはではなくプレイヤー(アカウント)に対して行うことになりそうですね。

ハッキュ氏:
 その通りです。たとえそのプレイヤーがトレードによって強いキャラクターをすべて放出してしまっていたとしても,投票対象はあくまでもプレイヤー。
 ただ,投票や政治といった概念は,本作の戦闘にどうしても飽きてしまった人たちが,"戦闘のさらに先の部分"として楽しめるように設計する重要な部分です。ここは現時点でも熟考している段階ですので,あまり多くはお話できないですね。




■国家,都市,ギルド
4G:
 さきほど,都市国家vs.都市国家というお話が出てきましたが,本作のギルドとかクランとかっていう"プレイヤーのまとまり"にはどういった段階があるのでしょう? A3の「国家」や「騎士団」みたいな明確な区分がある?

ハッキュ氏:
 じゃあ紙に書いて説明しますね(というわけで,筆者のメモ用紙の裏に書いてもらった)。
 この世界には三つの都市国家が存在していて,一つの都市国家の中に無数のギルドが存在します。そのギルドは,現実世界でいう"政党"のような役割を果たしており,ある期間を区切ってその都市国家の"領主"を選定します。そしてその領主が,別の都市国家と外交を行ったりするわけです。

4G:
 外交はともかく,3勢力が基本的に戦闘状態にある,ということは「Dark Age of Camelot」におけるRealmをイメージして構いませんか?

ハッキュ氏:
 いいと思います。
 で,その三つの都市国家の周りには無数の中立地帯が存在していて,陣取りゲームのように勢力を奪い合ったりする感じですかね。

4G:
 なるほど。


■Hakkyu氏,平田氏の"RMT観"。〜デベロッパ/パブリッシャとして〜

4G:
 これはもうどうしてもしなきゃいけないなと感じていたんですけど,キャラクタートレードと聞いてピンときたのがRMT(リアル・マネー・トレード)です。このシステムがRMTを助長しているなどと断罪する気は毛頭ありませんが,ハッキュ氏の意見を聞かせてください。

ハッキュ氏:
 はい。
 私は,最初RMTにはとても否定的で,基本的には"良くない"という立場をとっていました。ただ現在,実際にRMTが行われている現状を鑑みると,ユーザーにとってはなんらかの方法でRMTと等価の機能が必要なのではないか,とも感じています。

4G:
 ふむふむ。――と,おっしゃていますが,どうですか? パブリッシャの側としては?

平田氏:
 なんかこっちに来る予感がしましたよ(笑)。
 そうですね,私も個人的にはキチンとインフラを整えれば面白いなぁとは思います。しかし,これはもう"法的に認められているか"とか,そういう問題になっちゃうんですよね。もちろん法的に問題がなかったとしても,青少年も利用する娯楽としての倫理も問われます。中国なんかだと結局,法的に阻止する方法がなかったみたいですけど。
 なので,パブリッシャとして協力するということはありませんね。ただ現在RMTが実際に行われている,需要があるという事実もありますし,法的に問題なく,なおかつパブリッシャが介入することで健全な取引が可能になるのであれば,一考の価値はあると思います。私もいわゆるサラリーマンプレイ(注:社会人なのでプレイの時間が限られているということ)が主なので,時間を短縮して,ゲームのコアな部分だけを楽しみ続けたいという思いはよく分かりますからね。

4G:
 よく分かります。

■キーワードは"循環"。「Grando Espada」はこうやって遊ぶ

4G:
 ちょっと思い出したので少し蒸し返します。キャラクタートレードって,プレイヤーのパワーレベリングを激しく助長しませんか?

ハッキュ氏:
 (だから? という顔で)パワーレベリングが悪いものだとは最初から思っていません。それどころが,こちらの意図としては,ガンガンレベルを上げていろいろなキャラクターに手を出してほしいですね。
 本作は,パワーレベリングのしやすさも相まって,すぐに高いレベルに達するようにデザインされています。要するに,出来上がったキャラクターで遊ぶ時間を大切にしてほしいわけです。政治システムなども,そのために実装するのですから。
 そういう意味で,あまりレベルにこだわってプレイするゲームにはならないんじゃないでしょうか? そしてその作りのおかげで,マクロやBotといったレベル上げ専用の不正もまったく心配していないんですよ。だって意味がないでしょう?

4G:
 そういうゲームデザインでしたか。最後に大事なことが聞けましたね。

ハッキュ氏:
 このゲームは何度も"循環"して遊んでほしいというのがコンセプトです。プレイヤー一人でのパーティプレイを楽しみ,キャラクターをいろんなパターンで成長させ,どんどんトレードする。戦闘に飽きたころには,政治のシステムが成熟している――。というのが,私の理想ですね。

4G:
 分かりました。長い時間,ありがとうございました。

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 今回は,当サイトにおいても10月7日を最後になかなか表に出てこなくなった,「Granado Espada」の詳細を聞く形でインタビューを試みた。
 主なキーワードは,"バラック"や"ライフカウント"など,1プレイヤーが複数のキャラクターを所持できるために発生する機能の名称だ。もちろんこれらの機能は,今後,政治システムや生産/住居といった戦闘以外のシステムが出来上がっていくにつれ,仕様が変更されるものもあるだろう。
 ただ"ゲームの遊び方"に関する部分,つまり,キャラクターの成長速度が速いとか,トレード可能とか,レベルをあまり意識せずに遊ぶという,ハッキュ氏のデザインコンセプトは,ぜひとも覚えておいてほしい。本作はこういった部分で,これから日本でも盛り上がりを見せるであろう「スター・ウォーズ ギャラクシーズ」や「エバークエスト II」というMMORPGと,相対することになるのだ。
 もちろん,今回のハンビットソフトと日立製作所の共同施策についても動向を追っておきたいところ。なにせ,韓国最大のゲーム関連企業といっても過言ではない,ハンビットだ(Blizzard関連の版権をすべて押さえていることでも知られる)。ハンビットユビキタスエンターテインメントが,日本国内の海外ゲームパブリッシャとして地位を確立し,うまく機能するのか,また今後どういったタイトルがリリースされるのか――。要注目だ。(Gueed)

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