「A3インタビュー」

小島氏
■小島幸博(こじま ゆきひろ)氏プロフィール
A3のプロデューサー。ソフトハウス「アトラス」での勤務後,ゲーム雑誌やゲームサイトの編集長クラスを歴任,また最近ではゲームオンのMMORPG「ミュー」のプロデューサーも勤めた。「A3」では,宣伝プロデューサーとして活躍中。
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さまざまな

4G:
 A3のサービスにおいて,ここは大きな転換期ですね。
 まず一つ,年齢認証はガンホーIDの登録情報を基に行われることになりました。事実上,厳密なR-18指定は取り払われたといってもいいでしょう。プレイヤーの良心にまかせた形ですね。
 それから,人数の制限が事実上なくなりました。もちろん"限定"と銘打ってあるように上限はあるようですが,現在もまだダウンロードして普通に遊べるという点を考えると,かなり遊びやすくなったわけですよね。
 この二つの点について,なぜガンホー側から明確な説明がなかったのが,実はずっと気になっていまして。というか,私個人,また大多数の人にはどちらかというとネガティブな印象しか与えなかったのではないでしょうか?

小島氏:
 そうですね。なのでこの機会にお話しておきたいな,と。

4G:
 まず,3次組が入って雰囲気は壊れたのでしょうか?

小島氏:
 いえ,結果的には雰囲気は守られたといえます。
 実は,3次組のプレイヤーがA3にどっと押し寄せた当初は,やはり少し騒がしいというか,若いなぁっていう人もいました。
 いるにはいたんですが,A3の世界にはすでに大人の空間ができあがってたんですよね。これは偶然なのですが,そういった騒がしいプレイヤーは,1次組や2次組といったA3の大人の空間を作り上げた人たちに冷めた目を向けられて,だんだん去っていくわけです。

4G:
 電車の中で騒ぐ女子高生に,大人が白い目を向けるような感じで?(笑)

小島氏:
 そうそう,そんな感じです。ああ,もう世界は出来上がっちゃってるんだなぁって思いましたね。まさに僕らが狙ったとおりに。
 しかも,そういった"場違いな"プレイヤーは,この先A3が正式サービスインして有料化されたときに,お金を払ってまで本作はやらないんじゃないか? って思うんですよね。やっぱり自然消滅していくと思うんですよ。
 ちょっと関係ないかもしれないですけど,A3プレイヤーって60%ぐらいが30歳以上だったりするんですよね。

4G:
 おお,それはちょっとスゴイ数字ですね。

小島氏:
 ちょっと面白い話で,45歳のプレイヤーから「文字が小さくて見にくいから,大きくしてくれ」っていう要望もありました。それを聞いたとき,ああ,我々のやり方は間違っていなかったのかなって。

4G:
 なかなか興味深いエピソードですね,それ。
 あと人数制限についてはどうでしょう? 数字も明確には伝えられてない,というか隠されてるわけですが,まだ新規プレイヤーは増やせますよね。結局リミテッドサービス用のサーバのキャパシティで上限が決まる"限定"ですか。

小島氏:
 そうです。キャパシティ的にはもうあと少し,ほんとにもうあと少しです。


初志

4G:
 じゃあせっかくサービス全般について語っていただいているので,この流れで聞いちゃいます。正式サービスインは,まぁ2004年中だろうなぁなんて考えているのですが,ズバリ,この先オープンβテストは行う予定ですか?

小島氏:
 (さも当たり前のように)え? やりませんよ。

4G:
 ほう! ……って,やけにあっさりしてますね。

小島氏:
 いや3次まで徐々に制限を緩くしてはきましたが,さすがにそれはないですね。だってそれじゃあほかのMMORPGとなにも変わらなくなってしまうじゃないですか。雰囲気さえも。

4G:
 まぁもちろんオープンβテストへ移行するためにはそれなりのサーバーも必要になるっていうのもあるでしょうけど,やはりゲームの雰囲気そのものを重要視した結果と考えていいってことですね。

小島氏:
 もちろんです。

4G:
 それじゃあきっと正式サービスも現状と同様の制限,つまりガンホーIDでの年齢認証になるわけですか? そうすると,支払い方式もクレジットカードやWebmoney,あとEdyなんかも使える?

小島氏:
 今のところその予定です。つまり年齢認証以外は,ROとまったく同じ方式と考えていただいて構わないと思います。

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