[TGS2004#51]台湾ゲーム館ブースレポート:ゲームの青田買いをしたい関係者は要チェック?
2004/09/26 07:53
 台湾は,ゲームの"開発"という意味でこそ韓国の陰に隠れて目立たないものの,ゲームのプレイヤー人口という意味では,世界有数の地域である。ではなぜ良い開発者が育たないかというと,政府が長年の間,ソフトウェアよりもハードウェア産業に力を入れてきたことが挙げられる。
 しかしそういった状況も年々変わってきており,ここ最近だけでも「童話王国」「M2〜神甲演義〜」「幻想三国誌」と,日本でもサービス/販売されるゲームを次々と生み出している。この台湾の気鋭のゲームメーカー達が,東京ゲームショウで軒を並べているとなれば,4Gamerとしても見逃せない。今年もまた,"台湾ゲーム館"を取材してきた



EASYFUN Entertainment
EASYFUN Entertainment
 MMORPG「Holy Beast Online」を展示。これは可愛らしい絵柄の3D MMORPGで,同社が開発したオンラインゲーム専用エンジン「Sphere」を使って作成されている。日本での発売は未定。

Winking Entertainment Corporation
 「The Warrning State Novel Online」「The Arabian Night Online」「Heroine Anthem Online」と,三つのMMORPGを展示。この中で日本発売が決まっているのはHeroine Anthem Onlineだけで,2005年1月にもサービスが行われる予定とのこと。
 イースを思わせる絵柄のThe Arabian Night Onlineも日本受けしそうだが,これはまだ日本の代理店を探している段階だとか。
「The Arabian Night Online」のムービーは,「こちら」(239MB)
「Heroine Anthem Online」のムービーは,「こちら」(59.7MB)

画像中央がThe Arabian Night Online,画像右がHeroine Anthem Online。どちらも上に掲載したムービーから撮影したものだ


Wayi International Digital Entertainment Co., Ltd.
 ボイスチャット可能なMMORPG「UE Online」や,Unreal IIエンジンを使用したMMORPG「鐵血三國志」など気になるタイトルの多いWayiだが,メインは先日「こちら」で国内サービス決定についてお伝えした「天下無双」[こちら」にすでに日本語公式サイトが仮オープンしており,10月15日には正式にオープン。そしてゲーム自体も,2004年12月に計6000人規模のクローズドβテストを予定しているとのことだ。

PlayCoo Corporation
 唯一の展示タイトルである「少林傳奇」は,その名の通り少林寺のカンフーをテーマにしたオンラインアクションRPG。武術大会に出て,世界各地から集まったカンフーの達人と戦うこともできる。さらには"禅"のシステムもあったりと,中国好きにはたまらないタイトル。台湾ではこの10月にクローズドβが始まる予定だが,日本ではまだ代理店も決まっていない状況のようだ。

上段はWayi。右の2点はどちらも「天下無双」。下はPlayCooで,右の2点は「少林傳奇」のプロモーションムービーからの2コマ


UserJoy Technology Co., Ltd.
UserJoy Technology Co., Ltd.
 UserJoyといえば,9月29日に日本ファルコムから発売される「幻想三国誌」の開発元。2タイトル展示しており,一つはお得意の"三国志もの"のオンラインゲーム「三国群英伝 Online」。これは2005年春に日本でクローズドβテストが行われる予定だ。もう一つの「新世代双驕 Online」は,中国武侠にジャパニメーション的な絵柄を加えた異色作。こちらは台湾では10月に正式サービスが開始となるが,日本でのサービスは未定だ。

Lager Interactive Inc.
 こちらはサクセスが運営中のMMORPG「童話王国」(原題「童話」)の開発元。実はこの童話王国もしっかり日本版が展示されていて,そのほかには3頭身のキャラクターが可愛い「天外Online」と,大規模なPvP戦がウリの「King of Kings2」が展示されていた。ブースにいたマーケティングマネージャーのRebecca Hsuさんによると,この2作は台湾ではComingSoon。しかし日本でのサービスは決まっていないとのこと。単純に可能性の問題なら,サクセスが運営してもおかしくはないが……。

上段左の2点は「三国群英伝 Online」,右の1点は「新世代双驕 Online」。下段はLager Interactiveで,2点のゲーム画面は「童話王国」


 一通りのタイトルを見て思うのは,やはり着実に進化しているな,ということ。なんだか毎年同じような感想で恐縮だが,毎年そう思うのだから仕方がない。ゲーム人口の多さが,ようやくゲーム開発の技術向上につながってきた感じだ。韓国が歩んだ道を,台湾も歩いていくのだろうか。(Iwahama)

→「東京ゲームショウ2004」の記事一覧は,「こちら」




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http://www.4gamer.net/news/history/2004.09/20040926075319detail.html