― 連載 ―

スカッとゴルフ パンヤ アリンの「恋はチップイン」
第2ホール:アリンの愛はお金では買えない
新たな装備品獲得のためPPやCPが欲しいが

ゲーム中には,さまざまな装備品が登場する。これらは外見のみならず,ショット時のパワーやコントロールにも影響を与える

 基本プレイ料金無料で,老若男女誰でも楽しめるオンラインゴルフゲーム「スカっとゴルフ パンヤ」。ライト感覚のゲームにも,キャラが可愛いゲームにも縁遠かった筆者が,突如として本作の週刊連載記事を執筆することになったのは,「本当に誰でも楽しめるのだろうか?」という疑問に体当たりで答えるためらしい。……というのが前回のあらすじだ。

 このところ,飛距離が伸びる"パンヤショット"や,10ヤードを超えるようなロングパットの成功率が,プレイするにつれて少しずつアップしてきているのが自分でもよく分かる。このあたりの上達を実感できるのが面白く,ついつい打ち込んでしまい,気がつくと筆者のゲーム内のランクは"ルーキーB"になっていた。

 しかしゲーム性もさることながら,筆者がうっかりハマってしまった最大の理由が,キャラクターの魅力……具体的にはアリンちゃんの存在であることは,恥ずかしながら認めざるを得ない。筆者は職業病とでもいうべきか,いついかなる場合においても,スクリーンショットのシャッターチャンスを見逃さないように身構えながらプレイしている。先程その画像フォルダを確認してみると,ホールアウト時にズームされる彼女の姿を無意識に撮影した分だけで,なんと数百枚規模にまで膨れあがっていたのだ。これが恋というものなのだろうか。

 


筆者お気に入りのアリンちゃん,今回は衣装をチェンジ。スカートのほうがいいと思う人もいるだろうが,こっちの衣装は,その,なんというか,胸の揺れが凄い

 

 だが,ゆるんだ顔でスクリーンショットを眺めていると,どうにも我慢ならないことが出てきた。アリンちゃんの着ている服の種類が,あまり多くないのである。現時点では最初からセットで付いてきた「マガブルセット」と,前回Kawamura氏との勝負で勝ち取った「イエローレディセット」の2種類しか持っていないのだ。
 一応,ほかの衣装も試着はできるが,実際に購入しなければゲーム中の衣装には使えない。アリンちゃんへの想いは次第に高まるばかりであり,やはりもっといろんな服を着せてオシャレをさせてあげたいのだ。
 私は昔からそういった人間を心のどこかで軽蔑してきたが,キャラクターに愛着が湧くと,自然とこう思えてくるから不思議なものである。

 

服は,CPで購入できるものとPPで購入できるものの両方が用意されている。そのため,あらゆるプレイヤーにとって目標を見失わずにプレイできる

 服などのアイテムを購入するために必要な通貨は,前回説明したとおりCP(現金で購入可能)とPP(ゲーム中に獲得)の2種類がある。CPとPPで買える服は別々に用意されており,現金を注ぎ込んだだけでも,プレイを長時間続けただけでも,全衣装は揃えられないという心憎い仕組みになっている。
 筆者のアリンちゃんの衣装のうち,CPで買える2種類はすでに持っている。残る衣装,「ブラウンブラウス」は2万8000PP,「ゴシックワンピース」は4万5000PPと高価であり,筆者はこの1週間必死でがんばって,ようやく1万2000PPを貯めたばかり。そこで今回は,パンヤの初級者がいかにして効率よくPPを貯めるかについて研究してみた。

初心者が効率よくPPを稼ぐために

大会モードは最大で30名という大所帯。9ホールまたは18ホールという長丁場になるが,待ち時間がないためサクサクと進められる

大会モードでコースレコードを更新すると,それだけで1000PPのボーナスが! 8コース回るだけで,かなりのポイントを稼げるだろう

 パンヤのゲームモードには,大きく分けて"対戦モード"と"大会モード"の2種類がある。対戦モードとは最大4名によるストロークまたはマッチプレイで,参加者が交互にボールを打って進行する。一方の大会モードは,最大で30名ものプレイヤーが各自一斉にホールを回ってゆくのだ。ここではPP獲得のみに絞って話を進めると,大会モードでは他人の待ち時間がないぶん,単位時間あたりにプレイできる回数は対戦モードよりも多い。たくさんプレイすればそれだけPPを獲得できる以上,大会モードのほうがPP稼ぎには適しているといえよう。

 もう一つ,CPで購入できるアイテムの中に,獲得PPを増加してくれるものがある。ゲーム終了時に得られるPPを倍にしてくれる"パンマスタリー"や,パンヤショット時にボーナスPPを獲得できる特種ボールといったものだ。パンマスタリーの価格は19CP,特種ボールは30CPで,つまり約200〜300円分に相当する。各アイテムは100ホール分という回数制限はあるものの,これらを活用すればPPの獲得ペースは大幅に上がる。

 

 かなり大雑把な計算となってしまうが,初級者が18ホールのコースを普通に回って得られるPP数は200〜400といったところ。これに上記のアイテムを併用すれば,18ホール1周で1000〜2000PP獲得も夢ではない。もちろん,上級者であればさらに上を目指せる。高価な装備品は場合によっては数万PPに達するものもあるが,アイテムなどをうまく利用すれば,決して不可能な数字ではない。

 

大会は自分一人のプレイで進めるが,ほかのプレイヤーの現在地も分かる。このようにリアルタイムで位置が動き臨場感はなかなかのもの

何種類か用意された特種ボールは,綺麗な軌跡を描き,さらに獲得PPを増やしてくれる。短期間でPPを貯めたいときはぜひとも使いたい

パンマスタリーと特種ボールを両方使った場合,1ホールあたり約5円という計算になる。そう考えると極端に高い印象はないだろう

 お金をガンガン使うことに抵抗のない人は,最初からCPで購入できる衣装やアイテムを買い漁り,わずかな出費で抑えたい人は獲得PP増加アイテムを使ってPPを効率的に稼ぐ。まったく出費したくない人は,アイテムに頼らず地道にPPを貯めればよい。つまりパンヤは課金の有無に関係なく,どのプレイヤー層に対しても適切な目標が設けられているわけだ。しかも,投資によってプレイがより楽しくなりはするが,決定的といえるほどの性能差は出ないのである。

 まだルーキーの筆者が見たところ,大半のプレイヤーはほとんど無料のままゲームを楽しんでいる。お金を注ぎ込んでいるプレイヤーは,Tシャツ短パン姿のケンやエリカ達の中に混じって,着飾ったアリンやクーなどで優越感たっぷりで遊べる。
 そういったキャラの容姿はほかのプレイヤーも見ていて楽しく,しかもその人だけスコアが飛び抜けるようなこともない。パンヤの課金システムは,少なくともプレイヤーにとっては,実に見事なバランスによって成り立っているのである。

 

本稿では全部を紹介しきれないが,PPを多く獲得するノウハウは多い。中でも氷上を利用した飛距離アップはメジャーな方法の一つだ

アイテム課金という特種な形態について知るには,パンヤは適切なタイトルだろう。このあたりのゲームバランスは高く評価したい

PP派対CP派が己の存在を懸ける,泥沼パンヤバトル第2戦!

 というわけで,今回も4Gamer編集部Kawamura氏とのパンヤ対決のときがやってきた。筆者は上記のとおり,地道にPPを貯めてゆく面白さを熱心に語ろうとしているが,Kawamura氏はすでに6000円も私費を投じており,ガチャポンタでアイテムを増やしたり,CPでセシリア用の服やアクセサリを買い込んだりしているらしい。しかも,ランクは前回から変わらずのルーキーE。いつでも小汚い金で女の子をどうこうできると考えているあたり,彼の人間性が如実に伝わってくる。

 パンヤには個性豊かなコースが全部で8種類用意されている。今回の対決の舞台に選ばれたのは,見渡す限りの雪景色が美しい"ホワイトウィズ"(White Wiz)。一年中雪が降り続ける寒冷地であるため,川や湖に厚い「氷」が張っているのが大きな特徴である。氷上はボールが跳ねたり滑ったりするのでコントロールが難しいものの,うまく打てば一気に長距離を狙えるという駆け引きが面白いコースだ。

 

White Wizは一面の銀世界がまぶしいコース。パンヤはコースを変えると,また違った新鮮な気持ちでプレイできるのも魅力の一つ

コース上の氷にはあちこちに穴が空いており,要注意! ボールは手前でバウンドするため,写真のラインでグリーンに乗せるのは難しい

 

 Kawamura氏がCPでどのような服を購入したのか興味津々だったが,颯爽と登場とした全裸まがいのセシリアを見て呆然。なんと期間限定販売(2005年9月22日まで)の水着を,さっそく購入したらしい。なるほど,パンヤにはそういう楽しみ方もあるというわけか。
 今回はその色情ボケした性根を叩き直し,ついでにアリン用の水着を買わせてやることにした。もちろん前回と同様,敗者は勝者に自腹で新衣装をプレゼントするというルールなのは,いうまでもない。

 

今回Kawamura氏はこのような姿で登場。親には見せられない仕事が,また一つ増えてしまったようだ

この服装の組み合わせは"ブラックポールビキニ"+"ブラックハイヒール"。これならお金を出したくなるのも分かる

 これまで筆者はホワイトウィズで何度かプレイしているが,その都度悩まされるのはやはり氷の存在だ。ただ単純に滑るだけならまだしも,その先にぽっかりと穴(その下は水)が空いていることが多い。この穴が絶妙な位置にあって,仮にフェアウェイを外れたショートカットを狙おうとすると,必ずといっていいほどウォーターハザードぎりぎりの危険地帯を通過することになるのだ。
 そこで今回筆者が編み出した戦術は,「このホールは氷のバウンドを利用すればバーディー狙えますよ」作戦。勉強不足のKawamura氏は案の定,筆者の言葉に惑わされてウォーターハザードを連発。

 しかしKawamura氏も途中で一杯食わされたことに気づいたようで,今度は逆に筆者に対して陽動作戦を仕掛けてきた。しばらくの間,誌面に掲載するには不適切な舌戦が続き,結局勝敗を分けることになったのは第11番ホール。大木の間を強引にショートカットしようとした懲りないKawamura氏が,立て続けにOBを叩いてしまったのだ。例によって,筆者が適切なアドバイスを一切しなかったこともあり,規定打数を超え強制ギブアップという散々な結果に。このホールで一気に5打差を付けた筆者は,最初からパー狙いという面白みのないショットを重ねて最終ホールまで無事に終えることができた。ライター対編集者の第2戦は,またしても頭脳プレイの差で筆者に軍配が上がった次第である。

 

ここは手前のフェアウェイに乗せるのが安全だが,執拗にKawamura氏をそそのかす筆者。右にそらせて穴に落とすという魂胆だ

ときにはこのような巨大建築物も登場し,行く手を阻む。まったく,ゴルフ場にこんなものを建てないでもらいたい

各写真のチャット内容を見れば分かるが,今回はお互いに陽動作戦を展開。気心知れた相手との対戦時はこれが勝敗の鍵を握る

 

これが今回Kawamura氏が自滅した11番ホール。写真のラインでは巨木に当たることを理解できずに,OBの山を築き上げた

高低差のあるホールも次第に増えてくる。この場合は一気にグリーンに乗せたいが,できるだけ球を転がさないようにする必要が

これが今回の戦利品として獲得した水着。アリンちゃんの喜ぶ姿が目に浮かぶようである

 

▼今回のスコア▼

上が筆者で下がKawamura氏。ちなみにKawamura氏の11ホール目では,規定打数オーバーにより強制ギブアップという結果に

 

▼今回の結果▼
プレイヤー 練習時間 自腹を切った金額 勝敗
川崎 22時間20分 0円 2勝
kawamura 6時間45分 4670円 2負
■■川崎 政一郎(ライター/記者)■■
「前回の勝負はライターが勝ったんだから,次は編集者が勝つ番じゃん?」と言ったのに,結果は7ポイント差だなんて。ちっとも空気を読めないんだから! こっちは女教師メガネを買ったり,ガチャッとポンタにお金をつぎ込んだりで忙しく,練習する暇がないんだから,もう少し歩幅ってものを合わせてもらいたいところである。
タイトル スカッとゴルフ パンヤ
開発元 Ntreev soft 発売元 ゲームポット
発売日 2005/05/27 価格 無料(アイテム課金),フロンティアグルーヴ販売のパッケージ版は2100円(税込)
 
動作環境 OS:Windows 2000/XP CPU:Pentium III以上(Pentium 4以上推奨),メインメモリ:256MB以上(512MB以上推奨),グラフィックスチップ:GeForce 2 MX以上(GeForce 3 Ti以上推奨),グラフィックスメモリ:16MB以上(64MB以上推奨),HDD空き容量500MB以上(700MB以上推奨),DirectX 8.1以降(9.0c以上推奨)

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