― レビュー ―

ちょっとそこまで大航海 〜大航海時代 Onlineプレイレポート〜


連載第3回 背水の陣。アントワープ争奪戦を目指すこと

 

「第二回大海戦イベント・無敵艦隊北上!」なのですが……

 

 「大航海時代 Online」のクローズドβテスト期間も,残すところあと10日。クローズドβテスターとしてはだんだんと「追いつめられた気分」になってしまうが,筆者はまた違った意味でも,同気分を味わっている。
 前回のプレイレポートでは,今回「第二回大海戦イベント・無敵艦隊北上!」についてのレポートをお届けすると予告したが,変更された参加条件を確認し忘れてしまい,イベントに参加できなかったのである……。お恥ずかしい。
 「無敵艦隊北上!」では,イスパニアとイングランドの戦力が拮抗していたため,引き分けという結果が出た。そして12月4日に開催が決定した「第三回大海戦イベント・アントワープ争奪戦」では,イングランドとイスパニアの最終決戦が行われることになっている。これは絶対に参加しなければ! そしてイスパニア軍の勝利のために活躍しなければ! という具合に複数の意味で追いつめられている筆者だが,確認の意味も込め,「アントワープ争奪戦」の参加条件を記しておくことにする。

「アントワープ争奪戦」参加条件

 

・対象国籍:イングランド,イスパニア
・レベル合計が11以上であること
・大海戦の対象海域への入港許可を持っていること
・名声合計が500以上であること
・大海戦クエストは,開始の1時間前(12月4日18時)から受けられる

 

 ちなみに筆者は,前回のレポートの延長で交易にはまってしまい,イベント(国籍ごとに用意されているメインストーリー)の進行をおろそかにしていた。「無敵艦隊北上!」参加に必要な入港許可は,イスパニアの場合イベントの6章「北海の戦雲」をクリアすることで入手できるのだが……,痛恨のミスだった。
 ともあれ,クローズドβ終了の後に開始されるであろうオープンβテストでも,大海戦イベントは開催されるはず。集団海戦に興味のある人は,オープンβテストを開始したら上記の条件を満たすことを,最初の目標として設定するといいだろう。

これが現在の,筆者の人物/船スペック。レベル合計も名声も参加条件を余裕で満たしているのだが……。次回は頑張ります!

とりあえず泣いてごまかす筆者(のキャラクター)。本作にはさまざまな特殊動作が用意されているわけだが,数えてみたら19種類もあった


それでも,着実に成長し続けてはいる

 

船員が多くなれば水と食料の消費も激しくなるので,航行距離自体は以前からあまり変わっていない

 いきなり失態を演じてしまった筆者だが,キャラクター自体は着実に成長している。
 短距離交易を中心にして水と食料の搭載量を減らし,より多くの交易品を積み込むことで,少しでも多くの交易収入を得ようと躍起になった。手頃なNPC船を発見したら積極的に戦闘をしかけ,白兵戦に持ち込み収奪スキルを活用,効率良く敵の積み荷を奪った。さらにある程度所持金に余裕ができたら,銀行に預金することで月々の利息を得られるようにした。クエストに関しては,交易対象の都市間で解決できそうなもののみをチョイスし,必要経費を減らす努力もしてみた。
 まったりプレイがシステム的に許容される本作で,そういった「必死」なプレイスタイルを取ることには,抵抗というか,罪悪感というか,ややもったいない気がしたことも確かだが,背に腹は代えられない。「アントワープ争奪戦」に参加し,活躍するために必要な行為だと自分に言い聞かせた結果,ついに船を買い換えることができた。軽ガレーである。

 

移動距離を考えてクエストを選べば,非常に効率良くお金と経験,名声を稼げる。NPC船からの収奪はアルバイト感覚で

 

 それまで乗っていた武装コグの,実に6倍もの価値がある軽ガレーは,さすがに凄い。船倉が54から150にアップしたことで,搭載できる物資や交易品の量が飛躍的に増えた。またガレーには漕力が設定されているので,通常の帆船よりも逆風に強く,速い。船を動かすために必要な船員数が25人なので水と食料の消耗も激しいのだが,その人数が白兵戦では頼りになる。砲室が6から10に拡張されたことも,戦闘頻度の高い地方海賊としては嬉しい限り。
 この船ならば,きっと「アントワープ争奪戦」でも活躍してくれることだろう。……いや,少なくとも1回の砲撃で沈められることはないだろう。そう願いたい。

 

船倉が拡張され,大量の交易品を積めるようになったので,交易利益も一気に跳ね上がる。交易経験もより稼ぎやすくなった

 

 

新しい船で,ちょっとそこまで大航海

 

 ある意味「船」が主人公とも言える本作。船が新しくなれば行動範囲も広がり,モチベーションもグングン上がる。その勢いに乗じて,まだ見ぬ拠点を「発見」するための航海を始めることにした。「入港許可」をチェックし,まだ訪れたことのない拠点を確認。せっかくなので手頃な交易品も積み込んで,出発。

 

漕船スキルを使用すれば,船のスピードがアップ。AutoSailing状態と組み合わせることで,実に快適な船速を体験できる

 

 

 本作では特定のスキルを使用することで,情報や海域,遺跡,財宝などを「発見」できる。発見物は拠点のNPC邸を訪れることで「報告」でき,名声や報酬を受け取れるのだ。
 軽ガレーと相性のいい漕船スキル(漕力を持つ船の速度が増す)を使用しながらの船旅は,武装コグ時代には考えられないほどの快適さで,これまで未到達だった拠点を次々と発見。交易や釣り,戦闘を楽しみつつ航海を続けていたら,思いのほか短時間でヨーロッパ西部のめぼしい拠点に到達できた。

 

初めて訪れる拠点を「発見」。観光気分も味わえるが,各拠点のNPC邸で「報告」すれば,冒険名声や報酬を得ることも可能だ

 

 マディラを目指し危険海域(他国の艦隊に襲われる危険のあるエリア)を航海している最中には,食料が尽きかけたり,他国の大艦隊とすれ違ったりしてかなり肝を冷やしたが,そんなスリルもまた本作の魅力の一つ。航海時間が長く,実にまったりしたゲーム展開だが,そんな展開の中にも,しっかりとスリルが用意されている点が嬉しい。
 当連載を進めるにあたり,一般の攻略サイトなどには極力目を通さないようにしているのだが,「あえて必要以上の知識を仕入れないプレイスタイル」は,本作を楽しむためには非常に有効だということが確認できた(連載執筆者としてあるまじき発言かな?)。クローズドβテストをプレイできなかった人は,「大航海時代 Online」を心から楽しむという意味では,むしろ優位に立っていると筆者は考える。新鮮な発見,新鮮なスリルは,何度も何度も味わえるわけではないからね。

 

危険海域ではすべての艦隊が敵に思えて,スリル満点。ケンカを売ってくるNPC船も,かなりの手強さである

 

 とまあ,軽ガレーを入手して少々浮かれ気味だった筆者だが,イベントのほうも着実に進め,北海の入港許可も得られる目処が立った。次回こそは,大海戦イベントをレポートできそうである。
 クローズドβテストとしてはおそらく最後の(?)大海戦イベント,「アントワープ争奪戦」。まさに最終決戦と呼ぶにふさわしい海戦で少しでも活躍できるよう,筆者ももう少し守銭奴プレイを続ける必要がありそうだ。
 ……などと書いてはみたものの,現在のマイブームは釣り。まだ見ぬ獲物を追い求め,船上で,そして陸から,釣り竿を振り回しまくっている。こういった,息抜きとしての遊びとゲーム内での利益が直結した要素,個人的には大好きである。

 

釣りスキルを覚えてしまえば,釣り竿(アイテム)がなくても釣りが楽しめる。それぞれの海域に「海の主」が存在したりすると,楽しそうだなぁ

 

イベントのほうも,今度はしっかりと進めています。NPCのキャラが立っており,ストーリーもなかなか味わい深い

 

 

「大航海時代 Online」
  →公式サイトは「こちら」
 →紹介ページは「こちら」

 

■■大路政志(ライター)■■
自称,海の似合わないライター。前回「バイク以外の乗り物には酔う」と書いたが,彼の愛車は"ワイルド"な男性御用達の,ハーレー。さぞや豪快に乗り回してるだろうと思ったが,そこはゲーム系ライター,なんでも出かけること自体が非常に少ないらしい。たまに外出するときは,近所迷惑にならないよう,その300kg近い車体を押して,大通りに出てから初めてエンジンをかけるのだとか。良く言えば心優しいのだろうが,確かに海は似合わないかもしれない。