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RYL Part2 〜INCOMPLETE UNION〜 アトラス小池氏が語る,RYLPart2日本展開への意気込みと展望

Text by Chun / Photo by kiki

 これまでの日本国内のMMORPG市場では,PvP(対人戦)はそれほど盛り上がっているとはいえない状況だ。しかし,これに挑戦するかのように,2005年末へ向けてPvPやRvRを主軸としたMMORPGが立て続けに登場することになる。
 そのなかの一つで,国内でPvPが根付くかどうかを占ううえで重要なタイトルといえる「Risk Your Life Part2」(以下RYLPart2)のオープンβが,9月13日からついにスタートした。

 

 RYLPart2は,「こちら」でお伝えしたように,アトラスが2005年3月に韓国のデベロッパであるGAMA SOFTと日本国内での独占ライセンス契約を結んだアクション3D MMORPG。2005年8月クローズドβテストを終えたばかりの注目作だ。
 本作は,ヒューマンの属するカルテラントと,アーカンの属するメルカディアという二つの国家が,新大陸を求めて争うPvPを最終目的としたMMORPG。ユニークなのが,これまでのMMORPGで見られるような,マウスクリック主体での操作方法ではなく,FPSのようなキーボード操作を使ったアクション性溢れる操作感を持ち合わせている点。もちろん,一般的なMMORPG同様,モンスターを対象とするPvEの面でも爽快感ある戦いが可能となっている。クラスによってはサイドジャンプやバク転,ジャンプ攻撃などのアクロバティックな動きもできる,まさに"アクションMMORPG"と呼ぶにふさわしい作品だ。
 またPvPやPvEといった戦闘面だけでなく,武具のオプション移植(ある武具に付与された特殊効果/パラメータ増加効果をより上位の武具に移植)や,ほぼ無限に武具を強化していけるアイテムの精錬システムといったシステムもあり,(比較的容易にキャラクターレベリングが可能な割には)やり込み要素が高い。
 そのジャンルの性質上,結局はレベルや装備で強さが決まり,育成しても没個性なキャラクターが育ちがちなMMORPG。しかしRYLPart2では,同じ武器,同じ能力値を持つキャラクターを探すほうが難しく,またプレイヤー自身の操作スキルによって,ある程度のレベル差を覆すPvPが可能となる。PvPにつきまとうネガティブなイメージも,種族間戦争という背景や,ユニークな対戦システム/フィールドの搭載,死んだ場合のペナルティが非常に軽微であることなどにより,極めてスポーツライクに楽しめるのだ。ちょっと大げさにいうならば,RYLPart2は,"理想的な戦場"が広がるMMORPGといったタイトルなのである。

 

 2005年9月8日,そのサービスパブリッシャのアトラス本社に伺い,取材を敢行した。質問に快く答えてくれたのは,アトラス プロモーション・ライセンスグループ オンラインゲーム担当チーフの小池哲氏。これまで,主にコンシュマゲームの開発/販売を手がけてきた同社が初めて本腰を入れるオンラインゲーム。まだまだ伝わってこない,より詳細なRYLPart2の姿,そして運営理念などが見えてくると思うので,ぜひ一読してもらいたい。

 

クローズドβを終えた段階での,RYLPart2への手応え

4Gamer編集部(以下4Gamer)
 こんにちは。今日はよろしくお願いします。まずは,アトラスから見たRYLPart2の,ゲームとしてのセールスポイントを教えてください。

小池哲氏(以下小池氏)

 こんにちは,よろしくお願いします。 まずはこの場を借りて,クローズドβテストに参加してくれたテスターの皆さんにお礼させてください。熱心なテストプレイをしてもらい,スタッフ一同非常に感謝しています。
 RYLPart2はMMORPGの中ではアクション性の高い,爽快感のある作品だと思っています。PvPやRvRを爽快感をもってプレイできるように,キーボードモードが用意されFPSに近い操作感でプレイできるのが一番のウリです。
 最近,ゲーム内のキャラクターだけでなく,プレイヤー自身のスキルも必要なタイトルが人気ありますよね。敵キャラクターやモンスターを倒したときに,「俺も強くなったなぁ」と思えるような,プレイヤー自身の能力がゲーム内での"強さ"に影響するようなゲーム。

4Gamer
 ええ,まさにそのとおりだと私も思います。RYLPart2ほど,プレイヤースキルの上達がゲーム内の強さに影響するMMORPGは,なかなかありませんよね。

小池氏
 アクション性の高い操作で,慣れていくにしたがって,徐々にPvPでもやられにくくなったりと,プレイしている自分の成長の度合いが見えてくる。そういったゲームになっていると思います。韓国運営チームなどは,同じことをやっても桁違いの操作をしますからね(笑)。そういった,うまいプレイヤーの操作方法などもできれば公開していきたいですよね。

4Gamer
 強いキャラクターの動きはゲーム内で見られますが,うまいプレイヤーの操作はなかなか見られませんからね。一プレイヤーとして,ぜひいつか公開してもらいたいと思います。
 では,先月(8月11日から27日)行われたクローズドβテストで,参加したテスターからどのような評価が得られたのかを教えてください。

小池氏
 RYLPart2というタイトルはすでに韓国でサービスが行われているので,クローズドβという形にもかかわらず完成度が高かったことが好評でした。それと同時にオンラインゲームならではの不具合なども確認することができ,運営する側としては大いに収穫があったテストになりました。
 また,テスターからはメモリーリークなどの不具合に関する報告もありまして,それらを真摯に受け止め,段階的に修正中です。今後はどういった不具合があり,それにどう対処しているのかなどの情報開示なども行っていきたいと思っています。

 

4Gamer
 私もクローズドβに参加したのですが,"クローズドβ"という言葉から受ける印象よりは,完成度は高く感じました。そういえばクローズドβでは,一時的にレベル80というハイレベルなキャラクターへのアップグレードを行う,テストを兼ねたようなイベントがありましたが,どういったデータが得られましたか?


小池氏
 一番大きかったのは,高レベルになればなるほど,パーティプレイの重要性が増すということが確認できた点でしょうか。本作は一般的なMMORPGに比べてレベル上げがラクなので,ソロでもレベル30くらいまでなら簡単にキャラクターを育成できます。しかしもっと長い目で見た場合には,必ずしもソロ指向のゲームではないのだ,ということがはっきりしたので,今後のバランス調整に生かしていきたいと思います。

4Gamer
 ちなみに,クローズドβではどの程度の応募があって何人くらいのテスターが参加されたのですか?

小池氏
 クローズドβの募集のときに,あまり大きく宣伝しなかったのですが,3000名という募集枠に対して2万強の応募がありました。実際には最大接続数としては1500名程度,同時接続500名程度の接続を維持できました。
 種族の勢力バランスは,日本ではヒューマン4に対してアーカン6という比率ですね。韓国やアメリカなどではわずかですがヒューマンキャラクターのほうが多いので,ちょっと意外でした。

4Gamer
 本作はまだまだ露出が多いとはいえないことを考えると,かなり多数の応募といえますね。それと種族バランスに関しては,実際にプレイしていても,「ヒューマンが意外と少ないね」という声を何度か耳にしました。

 

小池氏
 ヒューマンをやってからアーカンに移ったというプレイヤーも多かったようです。クラスバランスとしては,アーカンのアタッカーが一番多くて,次にローグ,ソーサラー,アーチャー。ヒーラーやディフェンダーが足りない感じでしたね。レベルに関しては,クローズドβ開始10日程度でレベル42に達したテスターさんもいましたよ。

4Gamer
 基本的にはレベル上げしやすいシステムですよね。ソロでもパーティでもサクサク上げられるので,あまり時間が取れない人でもレベル上げにそれほど時間を割かれなくて,PvPに専念しやすいゲームだと思いました。休憩でのHP/MP回復が早いのも好感触です。

小池氏
 ええ,パーティを組むとさらに効率が上がるようになっていて,とくに高レベルになるとパーティの重要性が上がっていくようになっています。レベル80前後の高レベル帯のモンスター相手では,やはりパーティが必要になってきますね。

4Gamer
 なるほど。序盤だと,延々とソロプレイでがんばれるのかな,なんていう印象もありましたけど,やはりパーティの狩り効率は相当高いみたいですね。率先してパーティを組んだほうがより楽しめると。

小池氏
 そのとおりです。あと,これはパーティの話からはズレますが,コミュニケーションの手段であるチャットには手を入れる予定です。具体的には,クローズドβでは他種族同士でも言葉(チャット)が見えたわけですが,それだと緊張感が軽減してしまうので,オープンβではウィスパー以外では他種族と会話できないようにする予定です。それに伴い,取引に関しても,ヒューマンとアーカンではトレードができないように仕様変更します。ただ,露店販売は可能です。

 

4Gamer
 確かに,スタートの街が同じで,名前も発言内容も分かって,RvRのときに相手の作戦が筒抜けじゃ面白くありませんからね。
 そういえばパーティーを組むときに,ギルドに入っていないプレイヤーとギルドに入っているプレイヤーが組んだ場合,補助魔法などをかけられないようになってますよね。これでは,途中から参加した人などとプレイしにくい環境になりませんか?

小池氏
 これに関しては,例えばPvPで,片方のパーティに攻撃できない回復役としてギルド外の人が混ざっていると,どうしてもバランスが崩れてしまうため,現状では避けられない仕様だと思っています。また友人同士で新たなギルドを作るきっかけや新しい輪を作るきっかけにもなると思うので,このままで活用してもらいたいと思います。

4Gamer
 なるほど,PvPが中心になるMMORPGならではの仕様という感じですね。
 ところで,韓国の現バージョンではそれまでの3勢力ではなく,2勢力による対立になっているという話ですが,そのバージョンはオープンβから採用ですね?

 

小池氏
 はい。クローズドβの段階では,日本でサービスするにあたって,3勢力での感触や意見を聞いてみたい,また実際にどのようになるのかを見てみたいということもあり,あえて3勢力のバージョンを使用しました。もしここで,3勢力のほうが評価が高ければ,GAMA Softに無理を言ってでも3勢力のままで行いたいと思っていたわけです。結果的にはテスターからの意見もあり,2勢力バージョンの,より分かりやすい勢力バランスでPvPを楽しめる仕様にしました。

4Gamer
 興味深い結果ですね。確かに3勢力よりは,2勢力のほうがスムースに対人戦が楽しめますからね。ところで対人戦といえば,クローズドβでプレイしている途中で,攻城戦が終了したようなシステムメッセージを見かけたのですが,実装済みなのですか?

小池氏
 いえ,残念ながらまだ実装していません。まだ詳しくお答えできないのですが,オープンβ期間中の早いうちにカーナボンに関する情報を公開する予定です。
 カーナボンは,種族に関係なく敵対ギルドなどといつでもPvPが行える場所で,いつほかのギルドや種族から襲われるかも分からない状況下でモンスターとも戦闘するという,混沌とした場所になる予定です。パーティ内でも,戦闘中に周りを警戒する役割の人が必要になってくると思います。非常に緊張感のある戦闘が楽しめる場所だと思いますので,楽しみにしていてください。

4Gamer
 常に緊張感をもって行動しなければならないのであれば,パーティの結束も強まりそうですね。ちょっと話は戻っちゃいますが,攻城戦などのアイデアはなにか見えているものはありますか?

小池氏
 いえ,まだ詳細を言える段階ではありません。これからGAMA Softと話をして,実装していく形になると思います。プレイヤーからも積極的に意見を求めていきたいですね。

 

4Gamer
 なるほど。オープンβテストに参加して,どんどん意見を出していくことができるわけですね。一プレイヤーとしても,面白いアイデアが実装されることを期待しています。

 

 

タイトル Risk Your Life Part 2
開発元 GAMA SOFT 発売元 アトラス
発売日 - 価格 N/A
 
動作環境 OS:Windows 98/Me/2000/XP(+DirectX8.1以上),CPU:Pentium III/1GHz以上[Pentium 4/2GHz以上推奨],メインメモリ:256MB以上[512MB以上推奨],グラフィックスチップ:GeForce 2またはRadeon 7000以上[GeForce FXまたはRadeon X600以上推奨),空きHDD容量2GB以上

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