「リネージュII」シリーズでは，半年ごとに大きなアップデートが行われ，それによってストーリーの追加だけでなくエリアの追加，ゲーム要素の追加などが行われる。クロニクル2でも，これまでに無かった土地が新エリアとして登場するのだ。
　それが，アデン大陸南東の「水上都市ハイネス」を中心とするインナドリル地方で，ゲーム内の"アデン地図"上では今まで霧に隠されていた右下の部分だ。ギランからギラン港へと向かう途中に，入り江と断崖絶壁に阻まれた半島が出現し，そこへ向かう街道も整備されている。

　このインナドリル地方には，新しく追加された街「水上都市ハイネス」がある。ハイネスへ行くには，二つの草原を抜ける必要があり，結構な距離の移動となる。。その草原の一つは「静寂の草原」と呼ばれ，リザードマン族やオーガ族などが多数徘徊している。このエリアには，新種のモンスター「リエンリック」（飛龍の子供のような外見をしている）も登場する。この草原には，壊れかけた石像などがあちらこちらに無造作に転がっているので，これまでのリネージュIIの世界では見られなかった景色となっている。

　またさらに静寂の草原を南下していくと，「囁きの草原」へと繋がっていく。この囁きの草原は，"草原"と名づけられているものの湿地帯のような景観で，登場するモンスターもむき出しになった魚の骨格のような「ラクル」や，クロコダイル族の「ダイラオン」や「ファーヒィ」が中心に出現する。
　これら二つの草原は，レベル30台からレベル40程度のプレイヤー向けとなっていて，ギランを基点としてパーティを組めば，手軽に訪れられるハンティングポイントとして利用できそうだ。ただし，グループを組んでいるモンスターやアクティブなモンスターもいるので，ソロはしづらいかもしれない。
　またこのエリアには，クロコダイル族のレイドモンスター，水竜パプリオンに絡んだレイドモンスターが登場するので探してチャレンジしてみてはどうだろうか。

　これらの二つの草原を抜けると，入り江の海上に見える美しい景観の街が眼前に迫ってくる。ここが水上都市ハイネスだ。海の上に作られた商業都市のハイネスは小さな区画で区切られており，それぞれが橋で繋がれた構造になっている。中央にある噴水を中心にして，南側には無料で利用できる遊覧船乗り場，東側にはインナドリル城へ向かう出入口や商店がある。街の中の移動は，小さい橋を渡って移動することになるため，若干移動に不便な街ではあるが，その豪華さは初めてアデンの城下町を見たときのようなインパクトがある。
　遊覧船は，ハイネスを出航してから，エヴァの水中庭園の入り口を経由し，悪魔の島をぐるりと回ってギランの港へ行き，そこからハイネスの港へ戻るという航路となっている。ちなみにそれぞれの港の停泊時間は10分で，また港間の乗船時間は10数分程度。現在は乗船代が無料となっているので，ゆっくりを回ってみるのもいいだろう。
　また，このハイネスの街を統括するインナドリル城は，ハイネスの街の東門から道沿いに南下したところにある。半島の先端に位置し，背面は絶壁の海岸となっている。攻城戦の新しい舞台なので一度は足を運んで見よう。
　また，水上都市ハイネスで受けることができるクエストのうち，2種類を紹介しよう。ハイネスでは多くのクエストが用意されており，悪魔の島に関連した大海賊ザケンの財宝にまつわるクエストも存在する。新しいエリアのストーリーを知るのにも楽しめるクエストがいろいろと用意されているので楽しんでみてはどうだろうか。

ハイネスのクエスト クロコダイルを退治しろ 　商人エンベルンから始まるクエストが，このクロコダイルハンターになるクエスト。クロコダイルアイランドは，元々クロコダイルの住処ではなかった。現在のように大量に住み着いているクロコダイルを退治して平和と取り戻してほしいという内容だ。ハイネス住民の不安を取り除くと同時にお金稼ぎができるというクエストとなっている。 タサバリザードマンを退治 　警備隊長のゴスタから始まるクエストで，ハイネスの資産家ハイネ家が雇った貨物が強奪されたので，その原因となるタサバリザードマンを退治してほしいという内容だ。タサバリザードマンは静寂の草原に住み着くリザードマン族。このリザードマンは，前々から旅人の脅威となっていたらしい。これもそれなりの小銭稼ぎにはなるので受けておくとお得だろう。

　クロニクル2では，新エリアのほかにも既存エリアに対しても変更が行われている。中盤キャラクターが最も気になる部分の変更点としては，「クルマの塔」のモンスター配置が変わったのがもっとも大きいだろう。レベル30台から50程度まで幅広い期間のレベルアップで利用する人が多かったクルマの塔だが，いままでよりも高レベル帯向けのダンジョンに生まれ変わるのだ。
　1階ではスタッカート系のモンスター「キャサロック」が追加され，また部屋や通路にいるモンスターがグループを組んでいるので，1体ずつ倒していくといういままでのハンティングスタイルはもはやなくなってしまう。いずれか1体のモンスターを攻撃すると多種族のモンスター数匹がリンクするようになったので，全体的な難易度は上がっていると思ったほうがいいだろう。
　2階では，ダークロードの一群の数が増えているほか，以前は3階にしか登場しなかったサセプタなどが出現するようになっている。また，通路のほとんどにモンスターが配置されているので，安全なポイントが減少しているのも細かいながらも重要な変更点だ。
　これらは，これからプレイするユーザーには少しキツイ変更点といえるかもしれないが，単調な戦闘から，パーティープレイの方向性を考えたつくりになっていると言えるだろう。

　またアデン城の村の北部にある「火炎の沼」も大幅にリニューアルされた。これまで火炎の沼とは名ばかりのただ広いだけの浅い水辺だったのだが，やっと実装されたというわけだ。クロニクル2からは火口から溶岩が噴出し，溶岩流や溶岩溜りができているなどその名のとおりの厳しい環境のエリアとなる。高レベルの新しいモンスターも配置されるなど迫力の増した狩場になっている。ここにも高レベルのレイドモンスターが出現するので，ハイレベルプレイヤーの組織的な戦術を試すにはうってつけだ。
　そのほか，アデン大陸全体で生態系の変化が起こっていて，グループを組んでいるモンスター郡が増えている。新しいモンスターが出現したり野営地が追加（荒地の南方にあるランクリザードマン野営地など）されていたりするので，あちらこちらを探索してみると新しい発見があるだろう。

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