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「エバークエストII デザート オブ フレイム」で,新たな冒険を始めよう(前編)

 Text by 星原昭典

DoFの最大の特徴は,新たな冒険エリアとファクション

 「エバークエストII デザート オブ フレイム」(以下,DoF)は,MMORPG「エバークエストII」(以下,EQ2)に,新たな冒険エリアやゲーム要素,新モンスターなどを追加する「拡張パック」だ。

 

 EQ2における有料のコンテンツ拡張は,現在のところ2タイプ用意されている。
 そのうちの一つは,「アドベンチャーパック」。ひとまとまりのクエストやダンジョン,ストーリーラインなどが追加されるものだ。これはダウンロードのみで提供されており,これまでに「スプリットポゥ サガ」,および「ブラッドライン クロニクル」というタイトルがリリースされている(日本でのリリース順)。比較的小さめの拡張ということもあり,価格も各945円(税込)と抑えめだ。
 そしてもう一つの有料拡張が拡張パックである。こちらはアドベンチャーパックに比べてかなり規模が大きく,導入すれば広大なゾーンや街,数々のゲーム内要素などがまとめて追加される。そしてこれは,ダウンロード販売ではなく,パッケージ販売という形で提供される。今回リリースされる「デザート オブ フレイム」は,この拡張パックである。

 

 DoFの基本イメージとなっているのは「アラビアン・ナイト風の世界」。それらしい雰囲気を持った街が追加されるほか,広大な砂漠のゾーンなどが用意されている。この砂漠は500年前のノーラス(つまり「エバークエスト」第一作の世界)に存在した「ロー砂漠」の現在の姿という設定でもある。そのため,ゾーンのあちこちで,旧作のプレイヤーには懐かしいモンスターや地名を目にすることができる。

 

砂漠のスケルトンにマミー,スペクターといった500年前のロー砂漠にもいたモンスター達が,プレイヤーに再び襲いかかってくる

 

新たなゾーン,ダンジョン,街で待ち受けるのは……

 DoF導入によって追加されるエリアは,大まかに「街」「メインゾーン」「ダンジョンやインスタンス」の三つに区切られる。

 まずは街から説明していこう。DoFで追加されるのは,「マージ・ダル」という街だ。ここにはショップやPvP用の「アリーナ」が用意されているほか,後述する三つの勢力のNPC達が覇権争いを繰り広げている。

 

マージ・ダルの街。植物の形や道端のテント,NPCが頭に巻いたターバンなどが,アラビアンナイトのような雰囲気を演出している

 

 メインゾーンとしては,「ロー砂漠」が追加される。このロー砂漠には「シンキングサンド」と「ピラー・オブ・フレイム」という大きな二つの野外ゾーンがあるが,両ゾーンはたくさんの地点でつながっているため,まるで一つの広大なゾーンであるかのようだ。従来のコンテンツで,ケイノスに対して「アントニカ」,フリーポートに対して「コモンランド」という広大な冒険ゾーンが用意されていたように,DoFではマージ・ダルに対して「ロー砂漠」というメインの冒険エリアが用意されている,という捉え方でよさそうだ。

 



シンキングサンドは黄色い砂とオアシスの砂漠,ピラー・オブ・フレイムは赤い砂と岩の柱からなる砂漠だ。ひとくちに砂漠といっても,両ゾーンから受ける印象は,それぞれ異なっている

 

 このロー砂漠には「ダンジョンとインスタンス」も多く用意されている。比較的小粒な各種インスタンスのほか,「リビングトゥーム」「ルジャーク渓谷」といったダンジョンが存在する。こちらも,アントニカに「ブラックバロウ」や「ストームホールド」,コモンランドに「嘆きの洞窟」や「フォールンゲート」といったいくつかのダンジョンが存在することと相似であるようだ。ただDoFではこれらに加えて,空に浮かぶ城などといった一風変わった冒険エリアも用意されている。

 旧世界からDoFゾーンに移動するには,ケイノス&フリーポートの港に用意された魔法の絨毯を利用する。絨毯を使用すればただちにローディングが始まり,プレイヤーはロー砂漠の東の端へと一瞬で運ばれる。

 

DoFゾーン行きの絨毯は,ケイノスの場合はケイノス港,フリーポートの場合は東フリーポートに用意されている。絨毯はグリフィン同様,利用に運賃はかからない

 

NPC同士の勢力関係「ファクション」に関わっていく面白さ

特定の派閥に大きく肩入れすれば,敵対派閥のNPCから襲われるようになる。たとえ街中だろうと容赦はない

 マージ・ダルの街には,「コート・オブ・コイン」「コート・オブ・ブレード」「コート・オブ・トゥルース」という勢力が存在する。この3勢力は互いに反目し合っており,常に街の覇権をめぐって争っている。プレイヤーはDoFの世界で,どれか一つの勢力に荷担し,この勢力争いに加わることが可能だ。ゲーム内では,このような「勢力/派閥」を「ファクション」と呼ぶ。
 DoFの世界では上記三つのファクションがメジャーだが,それ以外にも多くのファクションが存在する。例えば,マージ・ダルには「コート・オブ・ティアーズ」というプレイヤーが属することのできない,暗殺者や密偵達のファクションがある。また,砂漠に住む流浪者や修行者の集団のファクションや,人間だけでなくオークやゴブリンなどのファクションも存在する。これらのファクションには,属することはできないものの,影響を与えることは可能なようだ。

 

コート・オブ・コインの建物の内部。コンバット・アーツやスペル,生産レシピなどを扱うベンダーが並んでいる

 プレイヤーにとって重要なのは,各ファクション間には友好あるいは敵対関係が設定されているということだ。例えば,街の中で「コート・オブ・ブレード」に属するNPCを攻撃して(マージ・ダルではNPCに対して攻撃できる)殺してしまったとしよう。そうすると,プレイヤーの「コート・オブ・ブレード」に対するファクション状態は下がってしまう。この調子でブレードに対するファクションを下げ続けると,いずれ街を歩いているだけでブレード所属のNPCに攻撃されるようになってしまう。しかし,ブレードのNPCを殺すということは,ブレードに敵対する「コート・オブ・コイン」や「コート・オブ・トゥルース」ファクションにとっては喜ばしいことなので,プレイヤーのこの2勢力に対するファクション状態は上昇する。プレイヤーはこのようにして,自身の立場を変化させ,ファクション同士の争いに参加することができるのだ。

 

いかにもクエストを持っていそうなNPCだが,彼女の属する派閥のファクションを上げてからでないと,相手にしてもらえないようだ

 ファクションに属するか属さないかは,プレイヤーの自由である。どこの勢力にも荷担しなければ,マージ・ダルの街を比較的安全に利用できる(つまり,マージ・ダル到着直後は安全というわけだ)。しかし,DoFで用意されるコンテンツにはファクションとの関わりを持ったものが多い。もし自分のキャラクターがレベル50程度で,DoFのコンテンツを存分に楽しみたいと思うのであれば,三つのうち一つのファクションに所属する必要があるだろう。
 例えば,主要3ファクションのどれかに所属して一定以上ランクを上げると,マージ・ダル内でその勢力が拠点としている建物に入れるようになる。建物内にはNPCベンダーがいて,そのファクションならではのアイテムなどを売っている。レベル50以上のスペルやアーツを販売するNPCもいるので,とりあえずスペル/アーツを少しでもアップグレードさせたい場合などは,彼らに頼るのが早そうである。
 クエストにもファクションに関連したものが多く用意されており,中には一定以上ファクションが上昇していないと受けられないものも存在する。これらを体験したければ,やはりどこかに所属するしかないというわけだ。

 

ファクションを上げる方法とその効果

 ケイノス/フリーポートから絨毯で飛び立ち,ロー砂漠の東にたどり着くと,いくつかのテントが立っているのが,すぐに目に入ってくる。テントには何人かのNPCがいるが,ここで重要なのは,マージ・ダル主要3勢力にそれぞれ属した3人のクエストNPCだ。彼らは口々に「自分の属する勢力に貢献してほしい」と,この地に着いたばかりの冒険者に対して依頼してくる。3派閥の勢力拡大競争は,DoF世界の入り口であるこの場からいきなり始まっているのだ。

 

DoF世界への玄関口では,主要3派閥のNPCが協力者を増やそうと勧誘作戦を展開中。どのファクションに協力するかで今後のDoFライフは変化する

 

 今回行ったテストプレイでは,試しにコート・オブ・コインのクエストを引き受けることにした。該当するNPCに話しかけると,とりあえず二つのクエストをもらうことができた。クエストのレベルはどちらも45で,ともにレベル46程度のMobを倒す必要のあるものだった。導入のクエストからしてこのレベルなので,やはりDoFのコンテンツを真に楽しむには,最低限このくらいのレベルが必要となるようである。
 そして一つクエストをこなすと,コート・オブ・コインのファクションが2500ポイント上がり,コート・オブ・ブレード&コート・オブ・トゥルースのファクションはそれぞれ2500ずつ下がった。
 ファクションはこのようにクエストをこなすことによって,また前述のようにファクションに所属しているNPCやモンスターを殺すことによって変動していく。自キャラクターの現在のファクション状態は,キャラクター情報ウィンドウで確認可能だ。

 

コート・オブ・コインに協力することに決めて,そのクエストを遂行した。クエスト報酬のウィンドウでファクションの動きが確認できる

 

 次に,コイン派閥のファクションをかなり高めた状態にしてマージ・ダルへと向かってみた。しばらく歩いていると,名前が赤く縁取られたガードがいるのに気づく。読んでみると,「a Truth guard」だ。つまり,コート・オブ・トゥルースのNPCである。近付いてみたところ,やはりこちらに斬りかかってきたので,コート・オブ・コインの勢力圏へ向かって逃げる。マージ・ダルには各勢力を象徴する名前の付いたランドマークが建っているので,だいたいどのあたりがどの勢力の支配地域なのか分かるのだ。コイン勢力の建物を護衛している「a Coin Guard」のそばまで駆け寄ってみると,彼らはこちらを追ってきたa Truth guardと戦闘を始めた。

 

異なる派閥のガード同士の争い。トゥルース派閥は赤,コイン派閥は黄色,ブレード派閥は紫がイメージカラーとなっているようだ

 このように,街中でも戦闘を見かけるところが,ケイノス/フリーポートとマージ・ダルとの大きな違いだ。誰かがガードに追いかけられているのを見たり,あるいは自分が路地裏で無法者に襲われたりすると,「自分はいま,緊張感のある危険な街に来ているのだ」という気分を味わえる。
 この街では「NPCに話しかけるつもりが,操作を間違えて攻撃してしまい,返り討ちにあって死んでしまった」などという,EQ1でよく耳にした失敗談みたいな事態も起こりうる。「最近のオンラインRPGは親切すぎて……」なんていうコアなプレイヤーにとっては,マージ・ダルは案外,過ごしていて楽しい街なのかもしれない。

 DoFでは,今までのEQ2とはひと味違った舞台,手触りが用意されている。EQ2サービス開始当初からプレイしている人でも,また新鮮な気分で遊べるはずだ。もちろん,まだまだEQ2を遊び尽くしていないという人にとっても,新たな世界が広がる楽しみは,同じように味わえるはず。
 EQ2プレイヤーなら,12月15日になり次第,DoFを導入する価値はあるのではないだろうか。

 なお現在,EQ2の日本語版無料トライアルデモが,特設サイトで配布されている。DoFに興味はあるが,まだEQ2で遊んだことがないという人は,まずはこのデモでEQ2の世界を体感してほしい。

 

 

タイトル エバークエストII デザート オブ フレイム
開発元 Sony Online Entertainment 発売元 スクウェア・エニックス
発売日 2005/12/15 価格 オープンプライス
 
動作環境 N/A

EverQuest is a registered trademark of Sony Computer Entertainment America Inc. in the United States and/or other countries. (c)2005 Sony Computer Entertainment America Inc. Uses Granny Animation. (c)1999-2001 by RAD Game Tools, Inc. All Rights Reserved.