「COMPUTEX TAIPEI」は,例年6月に台湾の"首都",台北で開催されるPC関連の新製品展示会だ。ご存じの読者も多いと思うが,ASUSTeK ComputerやMSIなどといったPCパーツメーカーのビッグネームは,ほとんどが台湾に本拠を構えている。そんなビッグネームが一堂に会するイベントと考えると,COMPUTEX TAIPEIの意義は想像しやすいだろう。各メーカーがしのぎを削って期待の新製品,新しいテクノロジー,そして奇抜なアイディアを競うCOMPUTEX TAIPEIは,明日のPC環境,そして明日のPCゲーム環境を占ううえで,最重要クラスのイベントと言って差し支えない。
COMPUTEX TAIPEIで毎年のように新技術や新製品を発表するATI TechnologiesとNVIDIAは,今年も何かやってくれるのか。先にPentium Dを発表したIntelに対抗し,製品名のみが発表されている「Athlon 64 X2」を前面に押し立てるAMDは,会期中に全貌を明らかするのか。4Gamer初の試みとして,「COMPUTEX TAIPEI 2005」を,PCゲーマーの視点から本日(2005年6月1日)より連日レポートしていくので,お楽しみに。

オーバークロックとSLIはビデオカードの華
昨日の記事(「こちら」)では,一風変わったビデオカードを紹介したが,現在のところビデオカードの分かりやすい訴求ポイントが「オーバークロック」と「SLI」であるのは動かぬ事実のようだ。ここではCOMPUTEX TAIPEI 2005の会場で見られた,そんな力技系のビデオカードを紹介したい。

ビデオカードはテレビに近づく
よほどのことがなければ,ビデオカードはATI TechnologiesかNVIDIA製ビデオチップ搭載製品を買うことになる昨今,カードメーカーは他社製品との差別化に苦心している。ここでは,COMPUTEX TAIPEI 2005の会場で見かけた,ユニークな仕様のビデオカードを紹介していきたい。

原子炉冷却機構採用にファン隠蔽仕様のビデオカード
増え続けるビデオチップの発熱と,ファンの騒音。ATI TechnologiesとNVIDIAの開発競争もあって,この流れはしばらく続くと見たのか,COMPUTEX TAIPEI 2005では,一歩進んだ冷却構造の製品がいくつか目についた。ファンの有無を問わず,注目に値する製品をいくつか紹介しておこう。

GPUの第3勢力「Volari」が満を持してSM3.0に対応
XGIは同社製ビデオチップ「Volari」シリーズのフルモデルチェンジを行い,COMPUTEX TAIPEI 2005の会場で初公開した。プログラマブルシェーダ3.0準拠や,NVIDIAのTurboCacheライクなメモリシステム採用など,着実な進歩を続けるビデオチップ業界第3勢力の今をレポートしよう。

Ageiaの物理演算プロセッサ「PhysX」はミドルクラスビデオカード並の価格で今年登場
Ageiaの「PhysX」を覚えているだろうか。4Gamerでは連載「奥谷海人のAccess Accepted」の第26回(「こちら」)で第一報をお伝えした,ゲーマー要注目の「物理演算プロセッサ」だ。残念ながらここまでのCOMPUTEX TAIPEI 2005取材中に,製品サンプルなどは発見できていないが,代わりにいろいろ最新情報を聞けたので,ここに紹介しておきたい。

ATI,「CrossFire」技術の詳細を発表
ATI Tchnologiesは,2枚のビデオカード(正確には2個のビデオチップ)を一台のPC上で動作させるソリューション「CrossFire」の発表イベントを,COMPUTEX TAIPEI 2005会場近くのクラブハウス「ROOM18」で行った。そこで語られた新技術の内容を,かいつまんで説明しよう。

ゲームのローディングを30倍速くする機器
ビデオチップやCPUに絡む最新のテクノロジのみならず,一見妙なものに思えるが,もしかしたらスゴイのかも? という微妙なデバイスが見られるのも,COMPUTEX TAIPEIの見逃せない魅力だ。そうしたデバイスの典型をGIGABYTE TECHNOLOGYブースで見つけたので,紹介しよう。PCI用のRAMディスクデバイス「i-RAM」だ。

マルチスレッドベンチ「Mechanoids」とは
COMPUTEX TAIPEI 2005のIntelブースに,控えめに展示されていたFuturemarkの新ベンチマーク「Mechanoids」。AI動作のキャラクターを多数登場させることでCPUの並行処理能力を見るこのソフト,実はIntelの強力な支援の下で作られているという。対するAMDにも,ちょっとだけコメントを求めてみた。

Futuremarkのマルチスレッド3Dベンチ「Mechanoids」直撮りムービーをUp
COMPUTEX TAIPEI 2005の会場で,3DMarkなどで知られるFuturemarkの新しいベンチマークソフト「Mehcanoids」のデモが行われました。マルチスレッドに最適化され,デュアルコアCPUでパフォーマンスが大幅に向上する未発表ベンチマークソフトの,直撮りムービーを4GamerにUpしました。詳細は追って解説しますが,デモでは「メックウォーリア」風のロボットによる雪原の戦いが,複数のスレッドを活用して描画されています。ダウンロードは「こちら」(3分15秒:73.7MB:WMV)からどうぞ。

ゲーマーにとってAthlon 64 X2とは?
先刻発表会の模様をお伝えした,AMDの64ビットデュアルコアCPU,Athlon 64 X2だが,我々ゲーマーにとって現時点で価値のある製品なのだろうか? さっそく入手したサンプルを使っていくつかのベンチマークテストを行い,それを確かめてみたい。

”真の”デュアルコアCPU,Athlon 64 X2発表
AMDは,COMPUTEX TAIPEI 2005会場に隣接したGrand Hyatt Taipeiホテルで5月31日(現地時間)に発表会を開き,同社のデュアルコアCPUであるAthlon 64 X2を披露した。二つのCPUコアがきちんと高速なバスで接続されたAthlon 64 X2こそが"真の"デュアルコアCPUであると,AMDは強調する。

ASUSがATI版SLI「CrossFire」の動作デモ
ASUSTeK Computerは,COMPUTEX TAIPEI 2005の会場で,ATI Technologiesが発表した技術「CrossFire」の動作デモを実演して見せていた。"ATI版SLI"の実力は,果たして如何ばかりだろうか?