ハンガリーのデベロッパInvictusのドライブゲーム，「Cross Racing Championship 2005」のデモ版が登場した。
　本作は，ヨーロッパでProject Three Interactiveというパブリッシャから発売済みで，米国でもパブリッシャが決定次第発売される予定。リアルなラリーシムとして普通に遊べるのはもちろん，いかにもゲーム然とした非現実的なシチュエーションでのレースも楽しめる作品だ。

　本作の目的は，駆け出しのレーサーである主人公を数々のレースに参加させ，キャリアを積んでCross Racing Championにすること。収録コースは，ハンガリー/イギリス/フランス/アメリカ/フィンランド/ドイツの7国を舞台とした，オン/オフ合わせて60以上で，ダートや雪上，砂漠といった特殊な環境化でのレースを楽しめる。

　さすがに本作には，リファインを繰り返してきたCodemastersの看板ラリーシム「Colin McRae Rally」のようなスマートさはなく，セッティングもサスペンションやブレーキなどを3段階で調節できるだけだし，全体的に荒削りな印象を受ける。

　そのなかでちょっと面白いと思ったのは，グラフィックス。太陽の照りつけや照り返しをHDRレンダリングで表現したりというのはある意味常套手段だが， 本作は通常のレースシーン，例えばドリフト中のクルマのスライド具合をモーションブラーで表現したりと，細かいエフェクトで臨場感を盛り上げる。また前述のエフェクトをはじめ，ホイルスピン時に足回りを覆う噴煙や，走行によって巻き上がる砂塵などは，（ちょっと演出過剰気味だが）インパクトが強い。このあたり，Invictusの自社開発エンジン「Invictus Engine」のデモンストレーションという意味合いもあるのだろう。
　しかしその割には，ブラーやHDRレンダリングなどのビジュアル映えするエフェクトは，デフォルトではすべてオフの状態と，かなり遠慮がちである。エフェクトのオン/オフでずいぶん見た目が異なるので，初めてゲームを起動するときはオプション項目をひととおりチェックしておきたい。

　本デモ版に収録されているのは，イギリスとハンガリーのダートトラック。車種はQuadro ADとCorusの二つで，ゲームモードはCross Race，Knockout Race，Hit＆Swap Raceの三つだ。
　モードではHit＆Swap Raceが必見。これは"クルマ同士が接触すると双方のドライバーが入れ替わる"という，実に奇妙なモードである。しかしこれがまた結構面白くて，ライバルのドライバーをコースアウト寸前のクルマに転送（？）したりというバカバカしいプレイがやたらと楽しい。マルチプレイをすればパーティゲームにも打ってつけだろう。
　またほかのモードも，クルマをガンガンぶつけてもさほどスピードの落ちないアーケードライクな仕様なので，レースゲーム初心者にもお勧めだ。

 

 

■キー操作 ゲームメニュー　Escキー アクセル/ブレーキ　↑ / ↓ ステアリング　← / → ハンドブレーキ　左Ctrlキー シフトアップ/ダウン　A / Z クラッチ　C カメラ変更　F1〜F11キー スクリーンショット撮影　F12キー リペア　R ホーン　H 左右を見る　Q / W 後方を見る　Tabキー ■動作環境 OS：Windows 2000/XP CPU：Pentium4またはAMD/1.4GHz以上 メモリ: 256MB以上 DirectX 9.0以降 （121MB）

 

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