最初のクエストと，ソロでの戦闘

　前回はキャラクターメイキングのみだったので，今回からようやく本格的にゲームスタート。スタート地点は甲府の町中のようだ。まだ右も左も操作方法も分からない状態だが，とりあえずはシステムメッセージに従ってゲームを進めていく。
　"案内役"という人（NPC）に話を聞き，次はお城にいる"目付"に挨拶に行けと言われた。ふむ，こうやって与えられた仕事をこなしているうちに，操作に慣れていくという仕組みのようだ。

　早速表示された地図を頼りに目付を探しに城へ向かってみたが，これが結構迷ってしまった。門のそばにいると聞いていたので門の外側を探したのだが，実は中に入ったところにいたのだ。説明を聞いたら，ちょっとした装備とお金をくれた。こりゃありがたい。そして次は"寄合所"に行けという。
　忍者の寄合所は簡単に見つかった。寄合所というのはその職業の本部みたいなところで，一般的なRPGで"職業ギルド"などと呼ばれたりする場所のようだ。"任務"（クエスト）が与えられたり，"技能"（スキル）を学べたりするらしい。この後もたびたび訪れることになるだろうから，覚えておこう。

　次に訪れるように指示されたのは，鍛冶場。そこにいる"修理屋"に会って話を聞いてこいというのだ。町に戻ってマップを見つつ鍛冶場へと向かう。マップ上にトンカチマークがあるところが，鍛冶場である。
　甲府の場合，鍛冶場に入ってすぐのところに修理屋がいた。話によると，武器や防具は使っているうちにくたびれてくるので，こまめにここで修理するといいらしい。
　次に会うのは，"医者"だ。行って話を聞くと，食料と回復のことについて教えてくれた。信Onのキャラクターは時間とともにおなかをすかせていくので，食料の残量には気を配っておいたほうがいいようだ。
　最後に寄合所に戻って仕事をもらえと指示されたので，とりあえず戻り"ネズミ退治"（ネズミを倒すとときどきドロップする"ネズミのしっぽ"を，八つ集めて提出すると達成）の任務を受けた。よし！　いよいよ戦闘だ！

　武具を装備して町を出ると，ネズミはすぐに見つかった。ターゲットすると画面右上に敵の強さの目安であるレベルと，……ん？　なんかもう一つ数字が表示されている。ま，そのうち意味が分かるだろう。
　周りから一斉に襲われたりすることも心配して，1匹が群れ（？）から離れるのを見計らい，ダブルクリックして駆け寄っていく。
　すると，なんと画面が切り替わり，ターン制戦闘システムを採用したRPGのようにコマンド入力待ち状態になった！　MMORPGなのに！（まぁ前代未聞ってわけじゃないけど）
　そういえば，そうだった。エンカウント時には戦闘画面に切り替わることを事前に聞きかじってはいたのだが，実際に切り替わったときは割と驚いてしまった。これはかなり新鮮な気分。
　そして同時に，レベル表示の横にあった数字の謎も解けた。フィールド上で1匹に見えるのは，いってみれば記号であり，実際には何匹かが連れ立って歩いていると考えるのが正しいようである。で，その1グループにいる敵の数が，謎だった数字というわけだ。
　……つまり，群れから離れたのはあまり意味がなかったのかも。ま，いっか。
　ともあれ，戦闘開始。そして，勝った。

　何度か戦闘を繰り返しているうちに，戦闘の仕組みが分かってきた。最初は敵と味方が"器用さ"などに依存した固定の"待ち時間"を持っており，そのタイミングのたびに行動しているのかと思ったけど，そんなに単純ではないようだ。
　少なくともプレイヤー側には，選択できるすべての行動に待ち時間が設定されている。コマンドを選択した瞬間から待ち時間のカウントが始まり，その状況はコマンド欄の横にある緑のバーで確認できる。バーがなくなるとその行動が敵味方共通の行動順キューに入る仕組みだ。
　この行動待ち時間の長さはおそらくさまざまな要因によって変わるのだろう。実際に確認できたところでは，持っている武器が変わると"攻撃"コマンドを選択してから実際にそれが行動順キューに入るまでの時間が変わっている。
　いったんキューに入った行動は，早いものから順番に，画面の動きとともに解決されていく。このシステムの場合，コマンド入力待ちの時間はまったく無駄なので，少なくともソロでの戦闘においては，可能な限り素早く次のコマンドを入力したほうが良いはずだ。

　戦闘のコツが分かったので，楽しくなって調子づき，どんどんネズミを倒していく。そして"しっぽ"が八つ集まったので，寄合所の親方のところへ報告に戻った。そして任務の達成を報告すると，お金と"勲功値"というポイントをもらえた。これは嬉しい。
　このようにして，ネズミ退治や蛇退治の任務をこなしていくうちにお金も少々貯まり，レベルもちょっと上がった。それに，空いている個所の装備を調えているうちに，格好も忍者らしくなってきた！
　ところで，任務で勲功値を溜めていけば"身分"が上がり，"俸禄"という日払いの給料がもらえるようになるらしい。そういえば，MMORPGで一定の給料というのは今までにもらったことがないなぁ。それを目指してがんばることにしよう。
　ちなみにこのころには，最初にちょっと感じた3D酔いもすっかりどっかへいってしまって，うきうきとネズミを追いかけ回しておりました。

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