[TGS2004#27]イマヒマブースレポート:全世界で約1500万もの登録ユーザー数を数えるアバターソフト「Habbo」
2004/09/25 20:48
 数年前から,やたらと"アバター"という言葉を聞くようになった。本来は,味気なかった文字オンリーの"チャット"に花を添える程度のものだったが,今ではアバターという言葉が一人歩きして,ある程度以上の規模のエンターテイメントサイトなら,何かしらアバターを用意しておかないといけないような雰囲気さえある。しかしコミュニケーションを目的としているソフト/サービスであれば,そこに人が大勢いないと話にならない。人が来ないサイトでアバターチャットができても,なんの意味もないだろう。逆に人がたくさんいるサイト/ソフトには,人が人を呼び,さらに多くの人が集まってくる。
 イマヒマのブースに展示されていた「Habbo Hotel Japan」は,まさに人が人を呼んだ好例だろう。2001年1月にイギリスでスタートしたこのアバターコミュニケーションソフトは,今では世界12か国で登録ユーザー数で1500万を超え,またユニークプレイヤー数でも1か月に約100万というから,ものすごい数字である。また日本でも2003年2月にスタートし,33.4万人もの登録ユーザー数を数え,まだまだ右肩上がりだという
 ではこのHabboの人気の秘密はなんだろうか? グラフィックスは見ての通り前世紀のレベルだし(だからどんなPCでも動いて良い,ともいえるが),キャラクターが特別可愛いわけでもない。ほかのアバターものに比べ,各種パーツの種類が飛び抜けて多いわけでもない。やはり最大の理由は,そこに行けば,必ず誰かがいる,というプレイヤーの多さだろう。



自ら細かく説明してくれた,イマヒマのNeeraj Jhanji(ニラジ・ジャンジ)氏。ものすごく日本語が達者な人だ
 しかしイマヒマのプレジデント兼CEOのNeeraj Jhanji(ニラジ・ジャンジ)氏が自ら行ってくれたデモンストレーションを見たら,本作そのものの完成度も非常に高いことを感じた。例えば,画面上のありとあらゆる物体がオブジェクトになっていて,飲み物をクリックしたそれを片手に持ち歩けるし,ろうそくをクリックした消したり付けたりできる。ダンスフロアで踊ることもカフェで休憩することもできるし,キャラクターの体長の数十倍もあるような高いところから,プールにめがけて飛び込みもできる。さらにそれを見ていた人は点数を表示でき,複数人が点数を入れたら,その平均点が表示されるという懲りようだ。こんなことは枚挙にいとまがなく,確かにこれなら本当の意味で「ゲーム」でなくても,ほかのプレイヤー達と十分遊ぶことが出来るだろう。
 また一部の国では,ゲーム内のバスに,本物のカウンセラーが操るキャラクターが乗り込み,参加者達のさまざまな悩みに答えていたりするという。これまた,ユーザー数が多い本作だからできることだろう。このままキャラクターにステータスを付け加えてどうにかすると,MMORPGができてしまいそうだ。

 筆者なんかはつい富士通の「ハビタット」(古すぎ?)を思い出してしまうこのジャンルだが,いまだ着実に進化を遂げている。アバターというものに興味のある人は,まずはこの世界最大級のHabboに触れてみてはいかがだろう。もちろん基本使用料は無料で,自分の部屋にインテリアや家具などを買い足すときに,初めてお金がかかるようになっている。興味のある人は,Habbo Hotel Japanの公式サイト「こちら」へどうぞ。(Iwahama)

「Habbo Hotel Japan」の公式サイトは,「こちら」
「東京ゲームショウ2004」の記事一覧ページは,「こちら」




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