WCG2004日本予選開催! 日本代表選手が決定
2004/08/30 18:10
 2004年8月29日,世界規模のオンラインゲーム大会である「World Cyber Games 2004」(以下,WCG2004)の日本予選が,東京都は御茶ノ水にあるデジタルハリウッド大学にて開催された。今年度のWCGの日本予選で扱われる種目は,「カウンターストライク:コンディションゼロ」(以下,CS:CZ)と「アンリアルトーナメント2004」(以下,UT2004)の二つ。会場には約200人の観客が訪れ,日本最強を決める戦いを観戦した。

 まず最初に行われたのは,UT2004のトーナメント戦。決勝戦では,先行逃げ切りを図る優勝候補のhanbei選手を,中盤からvoxxx選手が追い上げる格好となり,試合終了間際には1ポイント差を争う接戦に。ゲーム終了のカウントダウンが始まる中,あと1ポイントを追うvoxxx選手と,その1ポイントを死守せんとするhanbei選手の激しいデッドヒートが繰り広げられたが,最後の最後の交戦でhanbei選手がvoxxx選手を返り討ちにし,試合は終了。hanbei選手が日本最強の座を獲得した。
 続いて行われたCS:CZの決勝戦では,先のCyberathlete Professional League 2004(以下,CPL2004)日本代表に選ばれ,日本最強クランの呼び声も高いFour Dimensionと,Tak氏率いる強豪Anotherとが対戦。序盤の2ラウンドを制し,しばらくは有利に試合を運ぶかに見えたAnotherだったが,前半12ラウンドが終わってみれば,9−3でFour Dimensionが圧倒する形に。Four Dimensionは,後半ラウンドでも随所でその強さを見せつけ,CPL2004に続いて日本代表の座を獲得した。




 日本代表には,UT2004では1位のhanbei氏,2位のvoxxx氏,そして3位のfumi0氏がそれぞれ選ばれ,CS:CZでは優勝したFour Dimensionのメンバーであるenza氏,KeNNy氏,Pen'Z氏,paranoiac氏,XrayN氏の5名が本戦への切符を手にすることになった。
 日本予選を勝ち抜き日本代表選手に選ばれた8人は,今年の10月に米国サンフランシスコで行われるWCG本戦(グランドファイナル)へと駒を進めることになる。世界の強豪ひしめくWCGだが,ぜひ良い結果を残してほしいものである。
 なおグランドファイナルには62か国,約700人の選手が参加。開催国は韓国から移ったが,例年通りサムスン電子がメインスポンサーを務める。賞金総額は過去最高規模となる約4400万円。

 さて,昨今,知名度としては徐々に浸透しつつあるE-Sportsおよび各種大会だが,WCG2004予選大会を見る限りでは,日本で行われる大会も回数を重ねるごとに洗練され,選手/観客ともにスムースに大会を楽しめるようになってきたという印象を受ける。今回の試合会場には三つの大型スクリーンが設置され,ゲーム画面と選手の表情を映し出すなど,大会を盛り上げる演出もなかなかに手の込んだものだった。実況アナウンサーの声と共に沸きあがる歓声などは,元来対戦ゲームが好きな筆者としてはニンマリしてしまう部分である。運営スタッフによれば,大会の様子を放送したストリーミング配信にも,同時接続で100〜200ほどのアクセスがあったという。
 ただ問題もある。例えば,元々CSを知らない人などから見ると,何をやっているのか分からないところはあるかもしれないし,実況などで飛び交う専門用語も難解だ。固定のファンをつかみながらも,盛り上がりをいかに外に広げていけるか,今後の発展に期待したい。(TAITAI)


会場には,コミカルアクションの「ゲットアンプド」と,簡単操作のオンラインゴルフゲーム「スカッとゴルフ パンヤ」が展示されていた。パンヤは今年のWCGの"特別種目"にも選ばれており,同日に行われたパンヤのオンライン予選大会への飛び込み参加イベントも催された



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