[GC#09]RPG「Dungeon Siege II」は,新しいシステムでより深く楽しめるようになる
2004/08/25 18:43
 新鮮なアイデアや高い技術力で大きな評価を受けた「Microsoft Dungeon Siege」(マイクロソフト ダンジョン シージ)。その,あまりにも遊びやすいゲームシステムは,「古くからのゲームファンの中には,歯応えのなさを感じた人もいるかもしれない」と言われたほどだ。その最新作となる「Microsoft Dungeon Siege II」では,面倒な部分を徹底的に排除した前作の爽快な操作感はそのままに,改良されたグラフィックスエンジンとゲームシステムを擁した期待作である。

 ストーリーは,前作から100年後のErbの世界へと舞台を移している。一つの悪魔が葬り去られても,また新しい悪魔が取って代わるだけという,皮肉な時代……ゲーム世界で"第2時代"と呼ばれる混沌の時代だ。
 プレイヤーは,さらに強力なヒーローとなって明るい未来を取り戻すのである。脚本を手がけるのは,「Star Wars Galaxies:An Empire Divided」などでゲーム業界でも注目を浴びている,スーザン・オコナー(Susan O'Conner)氏だ。



 キャラクターの作成は前作そのままに簡単で,選択項目は種族と性別,そして髪型と髪の色くらい。続いて別画面でゲームの難易度を指定すると,ゲームの世界に引き込まれる。
 最初の場面は味気ない灰色の大地で,前作と同様に少し動くと突然敵に襲いかかられて戦闘が始まる。まるで映画「もののけ姫」のような巨大なイノシシが横たわっており,その中から(!)何匹ものクモ系モンスターが飛び出してくるのである。現在のバージョンではゲームバランスが悪く,どうしても2匹めのクモを倒すことができなかったので,ゲームメニューの「スクリーン」からローディングを選んでセーブされたゲームデータを読み込んでみた。
 そのセーブデータも,ゲーム序盤のシーンと同じ地域のマップのようだった。ただし今回は,すでにパーティメンバーを引き連れている。地上部分は敵の砦などがある自然の迷路で,建物内でも結局は一直線に進んでいくあたりは前作そのまま。一本道すぎたストーリー展開が継承されているのかまでは判断できなかったが,良い意味でも悪い意味でも,前作とさして変化がないようなプレイフィールだった。
 DirectX 9.0用に一新された特殊効果エンジンも大幅に向上しているらしいが,ゲーム開始早々の展開ではうかがい知ることはできなかった。

 しかし,これはまだまだ開発途中のα版で,結論づけてしまうには時期尚早だ。あのクリス・テイラー(Chris Taylor)氏のことだから,この後に何度もビックリさせてくれるような仕掛けがあることに期待したい。
 実際いくつか目当たらしい要素も見られ,例えばプレイヤーキャラクターには巨大な魔法を発動できる"ヒーローパワー"と呼ばれる新しいフィーチャーが備わっていた。なかなかバーが満タンにならないものの,発動さえすればかなりのダメージを敵に与えられるのだ。キャラクターが成長するゲーム後半には,多くの敵を殲滅させてしまうようなパワーへと進化することが想像できるだろう。
 ヒーローパワーとは別に,プレイダイナミックを変化させる可能性があるものとしては,やはりキャラクターの成長によって選択肢が増えていくスキルツリーも見逃せない。スキルツリーは前作では乏しかったリプレイ性を格段に向上させるはずで,さまざまなキャラクターを自分の好みに成長させていきたいというプレイヤーも多いはずだ。
 細かい部分では,前作で(意外と?)人気だったパックミュール(荷運びロバ)のコンセプトが改良され,ロバだけでなくほかの動物やモンスターも,ペットのように行動を共にさせることができるようになるらしい



 前作より美しく,シネマティックに変貌しているDungeon Siege IIは,見た目だけでなくプレイ感の面でも改良が行われているのが,今回のデモから感じ取ることができた。
 画面写真を見ても分かるように,カラフルで生き生きとした世界の中で,壮大なマジックやキャラクターの成長,派手なアクションを満喫できることになるだろう。(奥谷海人)

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この2点は,会場で直撮りしたものです


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