[EA CAMP#03]期待のBattlefield 2は,新しいマップでの最新デモ
2004/07/17 23:35
 「Battlefield 2」は,スウェーデンを本拠にするD.I.C.E.社が制作する大人気アクションゲームの最新作。D.I.C.E.とEAのタグマッチでブランド化に成功したBattlefieldは,その遊びやすさが一番の魅力。グラフィックスもDirectX 9の良さを余すことなく利用し,ノーマルマッピングによるディテールに富んだキャラクターモデルやリアルタイムシャドウなどの最新技術を駆使した作品である。
 今回のデモは,新しいビルドのα版で制作された「The Dam」と呼ばれる巨大なマップで,大きな作り掛けのダムを中心に,砂漠化した丘陵地帯が連なるマップだ。このダムの下層部では,大きな排水用の2連パイプが反対側に通じており,トラックやタンクはもちろん,コントロールがうまいプレイヤーならブラックホークも通過できそうなほどの幅がある。実際に登場したのが非武装のダンプ車で,歩兵に向かって突入する以外は使い道がなさそうなもの。しかし,本作ではどのマップにも軽トラックなども含めた民間自動車が点在しており,とっさの判断で使用できることになる。
 ダムの上層部は鉄筋が剥き出しになった橋のようなルックスで,デモでは通過を試みるMEC(中東合同軍)のタンクを阻止するために,エンジニアが時限爆弾を設置するのが確認できた。すでにE3でも紹介されたように,Battlefield 2の新しい要素は破壊できるジオメトリが劇的に増えたことで,多くのオブジェクトをタクティカルに利用できる。このマップでは,ほかにもクレーンに吊り上げられたままの状態のコンテナを攻撃し,下の歩兵を下敷きにするような場面もあり,マップ上で破壊できるものを把握しておくことで,有利にゲームを進めることも可能になりそうだ。

 現代戦らしいのは,先の上部の橋の場面で,歩兵プレイヤーがタンクに向かって小型信号装置を銃で発砲したことだ。これで戦闘機のレーダーで確認できるようになるらしく,数秒後には爆撃機が飛来してタンクを見事に爆破させた。
 今回のデモでは,空中戦がどのような雰囲気になるかも示唆されていた。実際の戦闘は行われなかったものの,ソビエト製のジェット機に搭乗しようとしているキャラクターには,酸素マスクが付けられているなどの細かい書き込みが加わっている。Battlefield 2では,乗り物をクリックした時点でキャラクターの外装が自動的に変化するらしく,どの乗り物を担当するのかがほかのプレイヤーに分かるようにできていた。
 実際にプレイしてみたわけではないが,戦闘機のコントロールは前作や「Battlefield:Vietnam」に似たものを継承しているらしい。コクピット内部からの第一人称視点のパースペクティブでしばらく飛行していたところ,右の緊急ボタンが赤く点滅しはじめた。これは,地上にいる対空ミサイル砲を携帯したトラックやプレイヤーが,この戦闘機に照準を絞り込んでいるというサイン。ロックオンされると逃げるのが難しいので,点滅した時点で早急に逃げなければならないことになる。



プレスキットの画面ばかりでは面白くないので,デモンストレーションの画面から直接撮影したものを3点掲載。若干のブレはご容赦いただきたい


 さて今回発表された中で一番の目玉は,「Battlefield TV」という新要素だ。これは,キーを一回押せばゲーム中の様子を自動録画できるという機能で,後々自分のプレイをチェックしたり,Webサイトに貼り付けたりメールで配信したりすることも可能になる。.mpgもしくは.aviファイルでの録画になり,再生時には静止やスローモーションなども自在にコントロールできる。
 しかもファイルはさほど大きくはなく,30秒程度のムービーでも1MBにもならないとのこと。ただし,基本的な部分でクライアントソフトのコアを流用しているため,Battlefield 2をインストールしているシステム上のみで閲覧できるようになるということになる。つまり,実際にはBattlefield TVは録画機能ではなく,そのゲームで起こっているイベントの数値データのログを記録しているわけだ。小さいファイルなのであれば,ゲーム開始時点から最後まで自動的に録画される機能があっても良いはずだが,このあたりは今後の開発で煮詰めていくとデモの担当者は説明してくれた。

 2005年春の発売予定日と,まだ1年近くも待たなければならないが,α版ながらも描画能力が素晴らしく,すぐにでも遊びたい一本である。マルチプレイヤーモードの最終的なプレイヤー人数がフィックスされないが,現在では100人程度までが許容範囲ということである。すでに報道したように,参加人数によってマップのサイズも自動的に調節されるようになっており,無駄に走りまわる必要がないのも遊びやすさの追求の一環だろう。(文/写真・奥谷海人)






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