さらに生産者にとって嬉しいことに,敵NPCは有用なアイテムをほとんどドロップしない。ごく限られたところでは得られることもあるが,それらはたいてい部品や設計図で,やはり生産者の手を借りないとプレイヤーは高性能アイテムを手にできない。クエストによって得られるアイテムもあるが,それらは家の内装に使える調度品や,見た目こそ変わっているが性能的には大したことのない衣服など記念品的なものがメインだ。つまりこのゲーム世界の中では,有用なアイテムはすべてプレイヤー生産者の手によって作られるのである。

SWGの生産は,過去に例がないほど多様で複雑だ。まずはリソース(資源)の種類が驚くほど多い。以下の表を使って説明しよう。
【リソース基本分類】

SWGのすべての資源は,オーガニック・リソース(有機物)とインオーガニック・リソース(無機物),そしてエネルギーに大別できる。有機資源の中には生物を倒すことで獲られる肉や卵,骨といったクリーチャー・リソースと,植物資源であるフローラ・リソースがある。無機資源は基本的に地面を掘ることで得られる化学物質,鉱石,ガスなどだ。エネルギーはジェネレータを稼働させることによって手に取れる形で入手できる。
このツリーは資源の基本的な分類を示しているだけで,各資源はさらに細分化されている。参考として無機資源の一種であるミネラル・リソースをもっと詳しく見てみよう。
【ミネラル・リソースツリー】

数あるリソースカテゴリーの中から,ミネラル類のツリーを抜き出しただけでこれだけの種類がある。実はこのリストでもまだ不完全で,この下位にさらに細かい分類も存在するのだ。
このように,SWGのリソースはツリー上の分類構造を持っている。プレイするうえで注意したいのは,生産するアイテムごとに,要求される素材の"分類段階"が異なるということだ。分かりにくいので例を挙げると,材料として"ミネラル"と指定されている場合は,ミネラルツリーの下位に属する資源であればどれでも使用できる。メタルでもオアーでもジェムストーンでも同じ"ミネラル"と見なされるということだ。
まだスキルが低いうちから生産できる基礎的な製品は,求められる材料もそのように大雑把だが,高度な製品であればあるほど,細かく必要リソースを指定してくる傾向がある。
しかし,すべての種類のリソースが常に入手可能なわけではなく,どの惑星でどのリソースが収集/採掘可能かは日々変化する。一度採取可能になれば,だいたい5日〜10日程度はその状態が持続するので,その間に集中的に集めておくのが一般的だ。資源の中にはめったに入手可能にならないレアなものも存在する。それが手に入らないために,スキルはあるのにアイテムが作れないという事態もありえるので,入手可能になったら当面使う目的がなくても押さえておく必要があるだろう。
さらに嬉しいことに(困ったことに?),まったく同じ名前の資源でも,その品質が採取可能になるごとに変化する。例として以下の画像を見てほしい。
これはミネラル・リソースの下位にあるメタルの仲間"ノン=フェラス・メタル"に分類されるカッパーの一つで,Desh Copperに属するOmniditohireineというリソースだ。品質特性値は画面左側で確認できる。
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"実験"を行うには,クラフティング・ターミナルのそばで生産作業を行う必要がある。クラフティング・ターミナルは各町のスターポートの近くに公共のものが設置されているほか,アーキテクトが作成したものを購入すれば,自宅に据え付けることも可能だ。この条件を満たせば,クラフトの工程に以下のような画面が現れる。
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ファクトリーを動かすには燃料と維持費が必要なほか,製品の材料とその"量産設計図"を用意する必要がある。この量産設計図は上述のアイテム作成と同じ手順で作成可能だ。工程の最後に「プロトタイプ・アイテムを作成」ではなく「量産設計図を作成」を選択すればよい。この量産設計図から作られるアイテムの性能は,設計図を作るときに使用したリソースの品質や,施した"実験"の結果をそのまま反映したものになる。少しでも品質の良いアイテムを量産するためには,納得できる性能を持った設計図が出来上がるまで,何度か繰り返し挑戦する必要があるだろう。
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クラフティング・ツールやクラフティング・ステーションと同じく,ファクトリーにも作成物ごとにさまざまな種類がある。画像は,武器や一般アイテムを作るためのファクトリーだ。この"ログインしていなくてもアイテムが生産できる"という仕様は,SWGが持つ革新的な要素の一つといえる |
このように,生産にはさまざまな要素が関わってくるため,たとえマスターレベルのスキルを持ったプレイヤーでも,なかなか真に最高クラスの製品を作ることは難しい。量産しようと思えばなおさらだ。だからこそ,そういったアイテムは多くのプレイヤーに求められ,高い値段が付く。また生産者側としては,そういった逸品を作り出すという目標が設定できるので,スキルを上げきった後にも,さらなる上を求める刺激的な生産活動を続けていけるのである。









