― 連載 ―

ちょっとそこまで大航海 〜大航海時代 Onlineプレイレポート〜

連載第1回 軍人として生まれ,武装コグを入手すること

 11月10日よりクローズドβテストが開始された「大航海時代 Online」。実際にプレイしてみてまず驚いたのは,βテストにつきものの,信じがたいほどのラグやバグなどがほとんど(というかまったく)発生しなかったこと。コーエーには失礼な話だが,正直ここまでスムースなβテストが楽しめるとは予想しておらず,ゲームそのものの楽しさもあって毎日着々と航海を楽しませてもらっている。


 以前お伝えした「こちら」でも述べたが,大航海時代 Onlineの魅力は,なんといっても"自由度の高さ"であると,筆者は考えている。この連載では,本作の自由な雰囲気,まったりムードを前面に押し出しつつ,ゲームの仕様やさまざまなプレイスタイルについてお伝えしていければいいなぁと筆者は考えている。
 まだ一部の人しかプレイできないクローズドβテストという段階であるため,データ/効率重視な記事作りはとりあえず避けるつもりだ。まずは多くの人に本作の雰囲気をお伝えすることが連載の趣旨なので,その点はご了承頂きたい。


なにはともあれ,キャラクターメイキング


 さて,プレイレポート第1回となる今回は,やはりキャラクターメイキングから始めるのがスジだろう。というわけで,早速開始。
 第一歩は,自分の所属国の決定だ。


この時代,列強揃いのヨーロッパでも屈指の強国だったイスパニア 航海先進国だったことに疑いの余地はないポルトガル イスパニアからの干渉を免れるために海軍を強化中らしいイングランド

 以上の3国の中から所属国を決めるわけである。熱心な「大航海時代」ファンや歴史マニアなら,ここでも頭を悩ませるところだろうが,筆者はあっさりとイスパニアを選択。担当編集者との打ち合わせで,「なるべくプレイヤーが多そうな国がいいですね」「選択画面の一番上に表示されてるから,イスパニアがにぎわっているんじゃないっすか?」などという適当な流れで所属国を決定したのがバレると熱心なファンに怒られそうなので,これは内緒にしておいてほしい(実際には,どの所属国の本拠地も大にぎわいであった。それに本作は「大航海」できるゲームなので,他国のプレイヤーが世界各地に,当たり前のようにいるのだ)。


 お次はキャラクターの容姿の決定。ベースとなるキャラクターモデルは,美少年から恰幅のいいおっさん,航海するには明らかに若すぎるであろう少女など,計7種類が用意されている。モデルを選択したあと,「顔」「髪型」「肌の色」「髪の色」「その他」という項目を調整してキャラの容姿を決められる。


キャラクターモデルとオプションが豊富なので,自分好みのキャラを作るのも簡単だ


 容姿のバリエーションがかなり豊富なので,所属国のときとは違いかなり悩まされたものの,一刻も早く大航海したかったので,無難な容姿に落ち着けた。ファッションなどはちょくちょく変えているが,このタイプのキャラクターを見かけたら,それは筆者かもしれない。対人戦をしかけるのは勘弁してください。


人間のステータス画面。従来のMMOのような「筋力」「HP」などの能力値は存在しない


 個人的な趣味丸出しのこんなキャラクターも作ってみた。


女性冒険家をサブキャラとして作成。メインキャラとはまた違ったプレイが楽しめそうだ

 ちなみに現状では,一つのアカウントで二人のキャラを作成できる。メインキャラでネカマキャラを選択することにやや懸念を抱いてしまうシャイな人は,こんな感じでこっそりとキャラを作成しておくといい。


 キャラの容姿を決定したら,今度は職業の選択。最初から選べる職業は3種類用意されている。


航海術や発見系のスキルが充実の冒険家見習 交易や売買,戦闘回避が得意な商人見習 戦闘のエキスパートになれそうな軍人見習

 本作では,職業や所有スキルによって受けられるクエストがある程度限定されたり,スキルに依存した行為が制限されたりする。とはいえ,一部のスキルは特定のアイテムを使用することで代用できるし,クエストに関しては,各ギルドでそれぞれの職に適した仕事を受けられるので,好みに応じて職業を選択して問題ないだろう。
 派手な大海戦にいつかは参加してみたいと考えているので,メインキャラは軍人見習を選択した。


軍人として生まれたからには……


 キャラを作成し終えたので,ゲームを開始。イスパニア生まれの軍人見習である筆者は,セビリアの海事ギルドからスタートし,ギルドのNPCから一通り話を聞き終えたときには,ちょっとした初期装備とファーストミッションを受け取っていた。
 ファーストミッションの内容は,「一人前として認められるために,イスパニア海軍の演習船と戦ってこい」というもの。出航所で船員の募集と,水・食料・資材・弾薬の確認をし,いざ出航!


船員の人数確認と物資の補給は,就航する前に必ず済ませておくこと。でないと遭難の危険性が高まる

 イスパニア海軍の演習船は,セビリア沖をうろうろしていたらすぐに発見できたので,早速戦闘開始。数度の砲撃であっけなく勝利してしまい,スクリーンショットの撮影が間に合わないという失態を犯してしまったが,まずは初勝利。海事ギルドに帰還して初報酬を得たのであった。


クエストには報奨金,難易度,必要スキルといった要素が明記されていて理解しやすい


 初戦闘/初勝利に浮かれた筆者は,その後セビリア沖を中心に索敵を行い,海軍くずれや小型海賊船,ならず者といったNPC船を次々と撃破していった。


砲撃は,基本的に側面方向にしか行えない。自分と敵の攻撃範囲を想定しつつ,船をコントロールしよう

 海戦を行い敵に勝利すると,レベルアップに必要な戦闘経験や戦闘名声が得られ,さらに戦利金や戦利品も得られる。また,砲撃ではなく白兵戦によって敵を撃破すれば,より多くの戦利品を獲得できることがある,ということも判明した。


白兵戦で勝利できれば,敵船の積み荷を多めに奪える場合がある。軍人見習ならではのパワープレイだ

 海事ギルドで悪者退治系のクエストを中心に受けつつ,無関係なならず者どもまでも積極的に退治していった筆者は,順調に戦闘レベルを上げていき,ある程度のまとまったお金も手にすることができた。そこで,まずは初期船である戦闘用バルシャよりも高性能な戦闘用コグと,ミニオン砲4門を購入。そして,白兵戦による戦利品ゲット率をさらに高めるため,海事ギルドマスターにお願いして地方海賊への転職を申し出た。


戦闘用バルシャは船倉が狭いので,すぐに積み荷がいっぱいになる 軍人見習の初期船である戦闘用バルシャと比べ旋回性能がやや劣るものの,それ以外のスペックは総じて高い。頼もしい船だ


 いくら自由度が高いとはいえ,地方海賊なんかに転職して問題ないのだろうか? という懸念も当然抱いたが,地方海賊の習得する"収奪"(戦闘で勝利したときに敵の所持品が奪いやすくなる)というスキルの魅力には勝てなかった。


転職すれば,習得条件免除の優遇スキルが変化。傭兵にも惹かれたが,地方海賊の収奪スキルは実に魅力的だ

 セビリア沖の治安を守るためとはいえ,海賊相手に海賊行為を働くというのもなかなか複雑なところだが,いやー,収奪最高! 
 しかし,いつまでも海賊相手の海賊行為ばかりしていても切ないので,そろそろ交易にも手を出してみようかな,などと考えている。船が武装コグになったことで,初期船と比べ多くの積み荷を運べるようになったし,交易といえば「大航海時代」でも見逃せない要素である。というわけで次回は,交易にスポットを当てたプレイレポートをお届けしようと思う。


→「大航海時代 Online」の記事一覧は「こちら」


■■大路政志(ライター)■■
自称,海の似合わないライター。試しに最後に海へ行った日を聞いてみると,2年前だと言う。失礼な話だが,正直もう"若い"とは言えない大路氏の年齢を考えれば,案外行ってるほうかな,なんて思ったら,「海には足の指一本さえ入れなかったけど」。果たしてそれは,海に行ったというのだろうか。なんでも海に対して恐いというイメージがあり,飛行機の窓からちょっと海面を見ただけで,その下でうごめく何千億もの生物を想像して,ゾッとするという。……そんな頼もしい彼が担当する大航海時代 Onlineの連載です。