「信長の野望 蒼天録」のすべて == インタビュー編 1/2==

Text by Iwahama 

 「先出し情報」「ScreenShots」「システム編」ときた「信長の野望 蒼天録」(以下,蒼天録)の連続情報も,今回のプロデューサーである小川亨氏へのインタビューで一段落。小川氏には蒼天録のことはもちろん,シリーズ全般についても語ってもらった。forGamerでしか読めない内容ばかりなので,一字一句噛みしめるように読んでいただきたい。

小川亨プロフィール

株式会社コーエー ソフトウェア事業部 事業部長
1987年にコーエー入社。「信長の野望」「三國志」シリーズなど主に歴史シミュレーションを担当している。「蒼天録」ではプロデューサーを務める。

蒼天録について

forGamer.net:
 まず最初は最新作の蒼天録についてお話いただけますか?

小川亨(以下,小川):
 シリーズ10作めということで,いろいろと新しい試みを入れてみました。中でもみなさんに見てほしいのは配下でのプレイですね。ぜひ明智光秀となり自らの手で「本能寺の変」を起こしたり,松永久秀となって裏切りの限りをつくしてみてほしいです。もちろん裏切るだけでなく,一人の大名に忠誠を誓って天下取りのため働き続けることもできます。

forGamer.net:
 この懐の深さが,蒼天録の最大の魅力だといえますよね。

小川:
 それに伴って,人間関係のシステムも大きく変わってます。具体的には,大名家という垣根があまり関係なくなっていますね。城主以上の立場の人間であれば,自家であろうと,他家であろうと,交流して仲良くなることができます。

forGamer.net:
 それがつまり"下克上"の下準備となるわけですか?

小川:
 それだけではないですが,まぁそう考えてもらっても問題ありません。具体的には,城主同士に"友好度"というパラメータが設定されていて,この友好度が何かと重要になってくるわけです。

forGamer.net:
 常日頃から周りの有力城主とは仲良くしておいたほうがいいわけですね。

小川:
 ただし,ほかの城主との"交流"は1季節ごとに全部で1回しか実行できないので,このへんが重要ですね。交流には"書状" "訪問" "招待"の三つの方法があるのですが,書状だと一度に3通まで,招待は一度に7人まで呼べるので,仲良くする相手を絞りきれないうちは招待がいいかもしれません。ちなみにこの場合の"城主"には大名も含まれるので,すぐに裏切る気がなければまずは自家の大名と仲良くしましょう。

forGamer.net:
 さて,蒼天録のシステムに関してはすでに語ってもらったので(「こちら」参照),もっと全体的なお話を伺いましょうか。ぶっちゃけた話,発売はいつくらいになりますか?(笑)

小川:
 ……うーん,いまのところ春とさせてください。

forGamer.net:
 夏までは延びない?

小川:
 それはまずありません。……でも具体的にいつまで春っていえますかね?(笑)

forGamer.net:
 普通,遅くても5月までですよね。しかし逆に,3月からはもう春ですので(笑)

小川:
 ええ,がんばります。

forGamer.net:
 では次に,蒼天録の開発で苦労した点を教えてください。

小川:
 おかげさまで嵐世記が好調で,ユーザーさんの意見もたくさん聞くことができました。蒼天録ではできる限り多くの意見を反映させるよう,努力も苦労もしました。その結果,本当にいいものが作れたと自負しています。

forGamer.net:
 具体的には,どういった部分にユーザーの意見が反映されているんでしょうか?

小川:
 一番多かった要望は,やはり配下でのプレイですね。これはもう蒼天録の特徴そのものといっていい。ユーザーさんの意見あってこその,蒼天録なんです。

forGamer.net:
 それではシリーズファンは蒼天録も遊び倒して,また意見を出さなきゃいけませんね。

小川:
 ええ,ぜひともみなさんにお願いしたいところです。

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