― 特集 ―

「Master of Epic:The ResonanceAge Universe」インタビュー

Text by Seal
Photo by kiki

 

 

 2004年10月にオープンβテストがスタートした,ハドソンのMMORPG「Master of Epic:The ResonanceAge Universe」(以下,MoE)。βテストも約5か月という期間を経て,細かなアップデートやバランス修正によって徐々にクォリティアップが図られてきた。  本作は,スキル制を採用したMMORPGで,スキルの組み合わせによって"シップ"と呼ばれる称号(職業のようなもの)が付与されるのが特徴。また,舞台となるダイアロス島で,五つの時代を行き来しながら冒険をしていくという壮大な世界設定となっているのも,ほかのMMORPGではあまり見られないところだ。
 2005年2月9日の大規模アップデートでは,今までと少し毛色が異なる機能が実装されたほか,PresentAge,WarAgeに続く第3の時代となるChaosAgeがついに導入された。今まではあまり大規模なアップデートが行われなかった本作において,この動きは大きな変化の兆しとなりそうだ。
 そこで,2月17日にインタビューを敢行した。またインタビュー期日の直前に行われたバレンタインイベントでは,少なからず混乱が起きていたので,その真意も同時に探ってみようと思う。

ハドソン ネットワークコンテンツ事業本部
第3カンパニー プレジデント

持田英昭氏
MoEの開発・運営の総責任者で,本作のディレクションを担当。

ハドソン チーフプランナー
伊藤丈夫氏
"ResonanceAge"(レゾナンスエイジ)時代からのチーフプランナーで,MMORPGに大いなる情熱を持っており,それをMoEに注いでいる。※ビデオ会議システムで参加


  

失敗が予想されたバレンタインイベントの真意とは?


 

4Gamer(以下,4G):
 本日はよろしくお願いします。MoEは約5か月の間オープンβテストを実施してきていますので,そろそろ正式サービスへの移行を視野に入れている時期だと思います。力を入れてイベントを開催しているように見えるのですが,先日のバレンタインイベントはメディアとしても非常に気になるものとなっていました。その部分をまずはお聞かせください。イベントではプレイヤーに大きな混乱が起こっていましたが,イベントの狙いはどのようなものだったのでしょうか。

 

伊藤丈夫氏(以下,伊藤氏)
 バレンタインイベントは,PresentAgeをメインに活動している人に対して,WarAgeがどのような場所なのか,PvPの楽しさを知ってもらいたいというのが本来の狙いでした。しかし,進行上の問題によって,狙いとは大きく離れてしまいました。

 

4G:
 いままでほとんどPvPをしていなかった人を連れて行くのですから,必要以上に綿密な計画を立てなければならなかったと思うのですが。

 

伊藤氏:
 イベントということで普段からWarAgeで遊んでいる人も,協力体勢というか手加減してくれるかと楽観視していた部分もないとはいえません。その点では,イベントに参加したプレイヤーに申し訳ないと思っています。

 

4G:
 WarAgeでプレイしている人数と,PresentAgeから今回のイベントに参加した人数はどれくらいだったのですか?

 

持田秀昭氏(以下,持田氏)
 WarAgeには,普段は大体100人〜200人のプレイヤーが常駐しています。週末など多いときで200人を超えるくらいですね。PresentAgeからイベントに参加した人は,各地域のそれぞれ(※編注:集合場所は3か所)で400人程度でしたので,合計すると1000人を超えるくらいでした。ただし,人数が集まりすぎて分散させたために,想定戦力比とは異なってしまったというのもありました。

 

4G:
 イベントの内容についての告知が少なく,どのようなイベント,つまり戦闘があるということを知らなかった人が多かったかと思います。そして2日めは,いかにもバレンタインイベントという内容となっていました。なぜ2日めのようなバレンタインイベントにしなかったのでしょうか?

 

伊藤氏:
 実際の流れは失敗したのですけれども,なぜイベントにPvP要素を持ってきたのかというのは,WarAgeで戦った人たちでもPresentAgeに戻れば普通に協力できるというのを表現したかったからです。"戦いを楽しむ"というのがMoEの一つの側面としてありますが,五つの時代が用意されているというのも特徴ですので,別の時代に行けばそこでは別の展開があると。

 

持田氏:
 両方のAgeにいる人たちが協力して一つのことを行うというのが,イベントの趣旨の一つとしてありました。

 

4G:
 でもうまくいかなかった……。

 

持田氏:
 残念ながらそうです。企画チームとしても今までのイベントの経験がありますし,失敗するかもしれないという懸念はあったものの,成功すれば大きく盛り上がれそうでしたので,Goサインを出しました。結果は失敗となり,プレイヤーの皆さんには本当に申し訳ないと思ってます。2日めは,企画チームと話し合って,当初予定されていたものではなく内容の変更を行ってイベントを進行させました。

 

4G:
 なるほど。先ほどのお話にありました,イベントの目的の一つとして設定された「WarAgeへの興味の向上」という部分で何か変化はありましたか?

 

持田氏:
 今までいなかった人がWarAgeを探索し始めているようです。WarAgeはPresentAgeと地形が異なりますし意外と広いので,そのあたりに興味を持った人が増えているようですね。

 

4G:
 では,イベント全体として当初の目的の成功率というのは?

 

持田氏:
 うーん……答えづらいですけど,2割くらいでしょうか。

 

4G:
 内容は今回から変化するとしても,今後もPvPを題材としたイベントを行う予定ですか?

 

持田氏:
 チャンスがあればやりたいですが,今回の失敗を繰り返さないためにも,やり方は相当考えないといけないですね。

 

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