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エンジェリック・ヴェール

 

 大勢の女の子キャラクターがフルボイスでしゃべりまくるファンタジーストラテジー"エンジェリック・ヴェール"シリーズ。しかしながらその外見と裏腹に,本シリーズは戦術性の高いれっきとした"ストラテジーゲーム"であり,とくに最新作「エンジェリック・ヴェール新伝 エフェメール島綺譚」は,展開を読み誤るとかなり手こずることになる。そこで,プレイのどこかでつまずいてしまった人のために,前後編にわたって攻略の基礎をお伝えする。今回は前編として,「第2章 剣戟の遺産」を中心にお送りしよう。


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エンジェリック・ヴェール

 

 本作で難しいのは,

・シナリオ構成がやや入り組んでいること
・敵が唐突に強力な魔法/特殊攻撃を使ってくること

の2点だ。まず前者から説明しよう。

「第2章 剣戟の遺産」は,エリーゼ女王の誘拐から幕を開ける。序盤のみ使えるSHOPをどう使うかが,攻略のポイントだ
 下の図を見てほしい。「エンジェリック・ヴェール新伝 エフェメール島綺譚」は4本のシナリオで構成されているが,このうち序章と最終章に関しては,シナリオ選択の余地がない。しかし,「第2章 剣戟の遺産」と「第3章 迷い子たち」については,どちらを先に攻略してもよいことになっている。そして両方をクリアすることで,物語は最後の第4章に進む。
 また,実は第2章と第3章の登場人物は重なっていないので,一見したところどちらを先に進めても変わらなそうに見える。だが,ここがまさに本作のトリッキーなところだ。事実上の並行/別シナリオにもかかわらず,全シナリオをとおして,所持金やアイテムインベントリは共通で管理されている。例えば先に第2章に着手して,そこで購入/獲得したアイテムと資金は,そのまま第3章に持ち越されるのである。




 ではどちらを先にすべきかといえば,いささかバクチの要素が強いものの,筆者は第2章と答える。歴代作品中でもとりわけ敵がカタい本作において,物理攻撃系メンバーを中心とした第2章は構図的に苦しいのだが,少なくとも序盤はSHOPが利用でき,各種アイテムを購入できるというメリットがある。いささか先回りになるが,実は第3章では全ステージにわたってSHOPが利用できないのだ。これはかなりつらい。


序章をクリアした直後のシナリオ選択画面。第2章と第3章,どちらに先に挑戦してもよいが,この記事では第2章をおすすめする 登場人物に合わせて,第3章のマーカーはルシアン。だがこの画面のポイントはそこではなく,グレーアウトしたSHOPの文字だ

 

 

エンジェリック・ヴェール

 

本作における敵の攻撃は,かなりクリティカルなものを含む。HPへのダメージはもちろん,恐怖などの付帯効果も無視できない
 さて第2章を選んだとして,まずなすべきことは何か? 安価な単機能系ポーション(スピリット,ビビットペッパー,ハイランドベリー)を15〜16個ずつと,残りの資金でミドルランクのHP回復用「トリートポーション」を,買えるだけ買っておくのだ。序盤で第一に怖いのは,敵の攻撃が引き起こす副次効果,混乱/恐怖/眠り/魅了/毒である。HPも確かに問題だが,これらにやられるメンツが続出すると,戦える人数が減ってしまう。
 ちなみに総合系の異常回復ポーションや,より強力なHP回復ポーションもあるのだが,それらは正直なところ費用対効果が悪いし,逆に最も費用対効果が高い最低ランクのHP回復ポーションでは,1回あたりの回復量が小さいため手番がムダになりすぎる。というわけで,最初の資金は上記のポーション類に投じるのが最良と考える。


 さてポーション類を調えたところで資金も尽きるため,ともかくも戦いに突入するほかないのだが,敵が繰り出すオーバーキル気味の攻撃では,単純にHPがもたない場面が多々生じる。より高次の解決手段を考えながら進めたいところだ。
 本作における魔法・スキル・ポーション・アイテムのラインナップは極めて素直に設計されており,特殊な攻撃にもレジスト手段が用意されている。また,スキルと等価なアクセサリアイテムが用意されているのも本シリーズの伝統といってよい。
 そうした意味で活用できるスキルやアイテムは多々あるのだが,ただでさえ資金の乏しい序盤,各方面に支出する余裕はない。そこで入手を目指すべきは,オールマイティな"瀕死回復"効果だと考える。これは,攻撃の種類を問わず致命傷となるダメージを受けたとき,キャラクターが死亡する代わりに,HP残り1の状態で踏みとどまるというもの。スキルの「幸運」(書物「来世とは何か」で習得可能)およびアクセサリの「リッタークロイツ」がこの効果を持っており,取得コストはどちらも5000ztである。
 かなり実もフタもない話かもしれないが,これが本作で序盤の生存率を高める最良の方法といえる。ちまちまと武器や防具をアップグレードしていくのもそれなりに楽しいが,ジリ貧でなく突然の大打撃が身上の本作では,あまりお勧めできない。
 というわけで,例えば"掃討"による資金/アイテム稼ぎを利用して,資金が5000zt以上貯まるごとに,ヤバそうなキャラクターから手を入れていく。キャラクターによって(例えばエリーゼ)はすでに幸運スキルを持っているし,本当に運がよければ(笑)ドロップアイテムとしてリッタークロイツが入手できるかもしれない。とにかく早めに,戦闘に出す人数分の手立てを確保しよう。また,スキルを選ぶかアイテムで実現するかといえば,各キャラとも一つずつしかないアイテムスロットの用途を狭めないために,原則としてはスキルを優先すべきである。だが本作では逆に3人分すべてアイテムでまかなったほうがよい。理由は後述する。

 上記の二策を講じたうえで,戦闘一般に通じる下記のようなテクニックを意識していけば,少なくともかなり善戦できるはずだ。

接近戦ではなるべく一斉攻撃を活用し,戦力の多重利用を心がけつつ,敵の反撃を指揮官(主要キャラ)ユニットが引き受ける
あと一撃で倒れる敵は,配下に攻撃させて指揮官の手番を減らさない
ポーションの利用は,対象が指揮官でも配下にやらせて,手番を減らさない
勝利条件が脱出のステージでは,敵に回りこまれないようキャラクターが並んだ状態で移動を終了させる


資金の乏しい最序盤,まず入手すべきは手ごろな単機能ポーション類。敵の攻撃の付帯効果に備え,HP回復手段を確保する 次に入手すべきは,"瀕死回復"効果を備えたアクセサリ「リッタークロイツ」。今回は「幸運」スキルでなく,こちらがよい

 

 

エンジェリック・ヴェール

 

 さて,上記のような手順とセオリーが求められる第2章には,もう一つ大きな"仕掛け"がある。図を注意深く見た人なら察しがついたと思うが,第2章は,章の途中でも登場人物が入れ替わるのだ。念のためまとめておくと,

・第1〜第3面:フィオ,ユズリハ,アロンドラ
・第4〜第7面:エリーゼ,エスパーダ

となっている。つまり,前半で各キャラのスキル/装備を充実させても,後半ではまるで意味がないのである。そして後半ではなんと,SHOPが使えない……。
 だが,ここでへこたれないのが重要である。冒頭に書いた,本作のインベントリ管理を思い出してほしい。どうせお財布は一つ,前半でインベントリに残したアイテムは,後半スタート時にそのままインベントリに残っている。つまり,第3面でほぼ勝負がついたら,防具からアクセサリからとにかく全員に(戦闘中に)有用な装備を解除させたうえでステージをクリアし,すべてをインベントリに集めた状態から後半をスタートさせればよいのだ。いくぶんトリッキーな気もするが,これはかなり有効な手である。先ほど本作ではスキルでなくアイテムで"瀕死回復"を実現すべきだと書いたのも,この受け渡しを実現するためにほかならない。スキルでは,「忘却」させても書物には戻らないため,インベントリに返せないのである。
 念のために付け加えると,第3面開始前は,必要な消耗品を補充する(当面)最後の機会でもある。第2章後半から第3章いっぱい,SHOPはいっさい利用できない。ポーション類はそのつもりで多めに購入しておきたい。

 キャラクターや武器/防具/魔法が持つ属性など基本的な情報は,当サイトの別記事で折に触れて語ってきたので,一気に核心に絞った話になったが,いかがだったろうか。今回触れた基本方針を応用しつつ,次回は「第3章 迷い子たち」の攻略ノウハウを解説する。


第3面クリア直前に,装備解除してインベントリに戻したリッタークロイツを,第4面開始時に別のキャラクターに装備させる 第4面以降は,誘拐されたエリーゼ王女と,誘拐したエスパーダによる逃避行。といっても,第5面からは正面切った戦闘になる

 

 

 

「エンジェリック・ヴェール新伝 エフェメール島綺譚」
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