ウィンタースポーツの王様といえば，今も昔もスキー。日本にもスキーに関する故事は多く，それにならって冬になればゲレンデが溶けるほど恋をしてみたり，私をスキーに連れて行けとせがんでみたりする人が後を絶たないという。
　一方では，春夏秋冬スキーのことだけを考え，春夏秋は体力づくりに励み，冬になればただひたすらストイックに雪山を上り下りしている，スキーに人生のすべてをかけているような人もいる。

　このゲーム「Ski Alpin 2005」は間違いなく後者寄り。冬季オリンピックや世界選手権，国民体育大会などで脚光を浴びる，競技スキーがモチーフだ。スイスのウェンゲン，サン・モリッツといった実在の名峰を舞台に繰り広げられる，身体（からだ）一つ（と板とストック）でのタイムアタックは，レーシングゲームよりもスリリング。これを簡単な操作で味わうことができる。

　このデモ版では，ウェンゲンでのダウンヒル（滑降）や，サン・モリッツでのスーパーG（スーパー大回転）のみを，それぞれシングルトーナメントとプラクティスモードで体験ができる。
　ウェンゲンでのダウンヒルは，何度かプレイしているうちに良いタイムが出せるようになる程度の難度だろうが，サン・モリッツでのスーパーGは，コースを徹底的に研究しないことには，走破（滑破？）することすら，結構手こずるだろう。

　製品版には，キッツビュール（オーストリア），ガルミッシュ（ドイツ），リレハンメル（ノルウェー），レヒ（オーストリア），ビーバークリーク（アメリカ），レーク・ルイーズ（カナダ），バルデゼール（フランス），セストリエール（イタリア），そして日本の志賀高原も収録されている。
　さらに，スキーヤーを作成し，それを使ってジュニアリーグから勝ち抜いていき，賞金を貯めて新しいスキー用品を購入したり，トレーニングをしてパラメータを上昇させるようなモードも用意されている模様。
　また，マルチプレイヤーにも対応しているようなので，このデモ版が気に入ったら，製品版を入手することをお勧めしたい。

　なお本作では，デフォルトで画面表示や競技中の実況・解説がドイツ語になっているが，「Optionen」→「Spiel」で英語に切り替えられるので，ドイツ語はちょっと……という人は初回起動時に言語設定を変更しておくといいだろう。

　夏は冷房の効いた部屋でゲームをして過ごし，冬は暖房の効いた部屋でゲームをして過ごすことこそが，人としての正しいあり方である！　ぐらいに考えている人でも，このゲームの爽快感を味わえば，ちょっとだけスキーをやってみたいと思うはずだ。

 

 

■キー操作 左右旋回 ← / → 加速 ↑ 左右急旋回 a / s ジャンプ Spaceバー ■動作環境 OS：Windows 98/Me/2000/XP CPU：PentiumII/700MHz以上 メモリ:256MB以上 ビデオカード：VRAM32MB以上 （98.1MB） （C）49Games ist eine eingetragene Schutzmarke der 49Games Gesellschaft fur Softwareentwicklung und Publishing mbH, Hamburg. Alle Rechte vorbehalten. （C）RTL Television 2004, vermarktet durch RTL Enterprises GmbH

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