― 体験版 ―
 
Silent Hill 4:The Room[英](KONAMI)
Text by tet

 

 コナミの"Silent Hillシリーズ"は,コンシューマゲーム市場でホラーアドベンチャーというジャンルを代表する作品の一つ。手堅い作りと,背筋にゾクゾク来る怖さで人気を集め,着実にシリーズを重ねてきている。
 そのシリーズ第4作で現時点(2005年1月)での最新作が,この「Silent Hill 4:The Room」だ。

 日本ではPlayStation 2版が2004年6月に発売。海外では2004年9月に,PS2版,Xbox版,PC版がリリースされている。今回紹介する体験版は,海外でリリースされたPC版が元になっている。
 そのため,英語,フランス語,ドイツ語,イタリア語,スペイン語という五か国語で遊べるものの,日本語には対応していない。少々残念なところだ。
 ただ,言語の壁によって物語の内容を理解できなかったら,このゲームの売りである恐怖をきちんと感じられないのではないか? と見る向きもあるかもしれないが,生理的に気味の悪いグラフィックスとサウンドで,きっちりと恐怖が演出されているため,その点の心配は無用だ。
 また,音声だけでなく字幕も表示されるので,英語が苦手な人でもそこそこ物語を理解できるだろう。

 ストーリーは,主人公のHenryがある日突然,自分の住むアパートの外に出られなくなったというところから始まる。周囲で起きる怪奇現象に肝を冷やしつつ,突然室内に現れた大穴をくぐると,新たな世界が開く。そこには,謎の多い人物や,この世のものとは思えないような怪物などが登場する。こういったさまざまな障害を乗り越え,Henryは元の平穏な暮らしに戻れるのだろうか? といった具合。

 実際に遊んでみると,一人称視点のいわゆるアドベンチャーシーンと,3人称視点でアクション要素もあるシーンが代わる代わる登場し,それらのどこからが悪夢でどこからが現実なのか,その境界の曖昧さが,どんどん分からなくなる。そして,プレイ時間が長くなるにつれて,さまざまな演出効果によってじわじわと恐怖が湧き上がってくる。

 ただし,操作性には非常に難がある。そもそもがコンシューマ向けということもあり,パッドの使用を前提とした操作体系であるにもかかわらず,キーボードでの操作にしか対応していない。
 アナログスティックだったら,楽に方向転換ができそうなのに! というような画面で,思い通りの方向を向けずに敵にやられてしまうこともあったのだが,そんなときに感じる無力さといったらかなりのもの。
 出来がいい作品であるだけに,かなり惜しい。

 とはいえ,これまでこのシリーズを遊んだことがないのなら,まずはこのデモ版を試してみてほしい。そこでもし,操作性に関するストレスを感じながらも,本作の面白さを感じることができたなら,日本でも楽に入手できるPS2版の購入をお勧めしたい。

 

 

■キー操作

前後左右移動 W / S / A / D
左右旋回 Q / E
アクション Spaceバー
武器所持時の構え B
走る 左Shiftキー
スクラップブックを開く U
地図 M
カメラ視点変更 J / L / I / K / Tab
クイックセーブ F5
クイックロード F9

■動作環境

OS:Windows 98/Me/2000/XP
CPU:PentiumIII/1GHz以上,Athlon/1GHz以上
メモリ:256MB以上
ビデオカード:VRAM32MB以上のGeForce3 Ti/Radeon 8500以上
DirectX 8.1b以降


(3D Gamers:497MB)


(C)1999 2004 Konami Computer Entertainment Tokyo

 

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