Shade：Wrath of Angels［英］（Cenega）

　チェコのBlack Element Software社が開発を手がける，ホラー系のアクションアドベンチャー「Shade：Wrath of Angels」のデモ版がリリースされた。2002年に発表されつつも，根本的なゲームデザインの変更に踏み切り，さらにクオリティの高い作品に仕上げたとのことだ。

　本作は，デーモンの力を宿す主人公"シェイド"の冒険が描かれたアクションアドベンチャー。トゥームレイダーのような三人称視点でゲームは進行し，FPSライクなスタイル（W，A，S，Dキーなどで移動）で，襲い来るモンスター相手に戦っていくこととなる。アクション要素のみならず，各所に謎解き要素を十分に含んでいるので，多少頭を捻らなければならないところが，これまた面白い。

　基本的にプレイヤーは，剣，銃器，木刀などの武器を用いてモンスターと戦っていき，倒すと稀にドロップするアイテムをアイテムボックスに保管できる。ただし能力値などはとくに記載されておらず，自身で確認できることといえば重量，攻撃速度といったところだろうか。また剣を用いた通常攻撃とは異なるコンボも搭載されており，これらはF1キーを押すことで，現在習得済みのものをリストで閲覧できる。
　ちなみに本作のモンスターはかなりアクティブに襲い掛かってくるので，やたらめったら切っていれば進めるアクションゲームとは違い，ブロック（防御）を用いた戦術が随所で必要となってくるだろう。とりわけ肉弾戦ではなく遠距離攻撃（弓など）を繰り出してくるモンスターと遭遇したときは，たびたび防御しつつ，モーションを読んで懐に入るといった行動が必要となる。

　ただの3Dアクションゲームに見える本作で最もエキサイティングなシーンは，やはりデーモンに変身してモンスターを蹂躙するときだろう。「バイオハザード」の某ウイルスで変貌を遂げたモンスターを彷彿とさせる容姿で，通常時とは比べ物にならない攻撃力/防御力を行使できるのは，なかなか気分がいい。
　デーモンは，右クリック（通常時右クリックはガード）をすると遠距離攻撃ができる炎の魔法が使えるうえ，この遠距離攻撃に限っては照準が表示されるという特典（？）付き。弱点は鈍足ということと，一定期間（特殊ゲージが切れるまで）しか使えないといったところだろうか。
　またデーモン時の強力な力は，何も戦闘時のみに役に立つわけではなく謎解き時に使う必要性も出てくる。通路を塞いでいる障害物を引っ張って……など。

　なお本デモ版には，チュートリアルおよびレベル1のステージが収録されている。ボリューム的には1時間遊べる程度だが，難度が3種（易しい，普通，難しい）用意されているので何回も遊べるだろう。
　まずゲームを開始するとチュートリアルが進行する。下記にキー操作が随時流れるので，それを参考に基本的なテクニックを覚えられるが，デモ版を遊ぶうえでは，とりわけ焚松（たいまつ）の使い方を忘れずに。
　メインステージにこれといった強敵は出現せず，ヒットポイントを気にしつついかに行く手を阻む謎を解き明かせるかが，重要なポイント。一度通った道を再度戻ることもあるので，マップはある程度覚えておくと楽になるだろう。操作なども単純明快で非常に取っ付きやすいので，興味を覚えた人はぜひ遊んでほしい。（halen）

■2004.10.6 2ndデモ追加

　先ごろリリースされた「Shade：Wrath of Angels」のデモに続いて，2ndデモが登場した。本デモ版には前バージョンで遊べたレベル1と，今回新たに加えられたレベル2およびチュートリアルが収録されている。なお，前デモ版のセーブデータを使用可能だ。
　今回初めてプレイできるレベル2は，レベル1のステージと比べるとアドベンチャー部分に重点が置かれた内容だ。またマップ的にも，前デモ版はBurning Townという廃墟がステージになっていたのに対し，今回はTemple of Seth IIと呼ばれる古代エジプトを彷彿とさせるステージとなっている。
　ゲームが始まるとまず数体の敵が登場するが，ガードをうまく使えば簡単に倒せる。ただその次の段階は，プレイヤー自身が行き先を探さなければならず，またその後も頭を悩ませる場面が待ち受ける。しかし，当然といえば当然だが，どこも基本的な操作，例えばジャンプやアクションキーなどを用いて解決できるので，ご安心を。
　ボリューム的にも十分なので，謎解きモノが好きな人はぜひ遊んでみてはいかがだろうか。（halen）

(C)2004 Black Element Software s.r.o & CENEGA PUBLISHING s.r.o

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