― 体験版 ―
 
Republic:The Revolution[英]
(Eidos Interactive)
Text by Gueed

 

 16歳にして箱庭ゲーム「テーマパーク」を手がけた"天才"デミス・ハサビス氏。その彼が携わった2作めのタイトル,「Republic:The Revolution」のデモ版が登場した。本作の製品版は2003年8月にリリース済みで,氏の自身3作めとなるタイトル「Evil Genius」も2004年9月に発売されている。そう考えると,なぜこのタイミングでRepublicのデモ版がリリースされたのかは実に謎だ。とはいえ,初お披露目以降「なにか得体の知れないスゴイもの」と話題になった作品だけに,一度触ってみたいと思っていた人も多いだろう。

 本作は,プレイヤーが政治家,軍人,ビジネスマン,宗教家,暗黒組織のいずれかのリーダーに扮し,混乱する国家の統一と大統領への就任を目指すストラテジーゲーム。ソビエト崩壊の直前に当たる'80年代頃に設定されたノヴィストラーナ共和国(架空の国)を舞台に,自らの政治思想を世界に反映させるため,多くの人間に影響を与えつつ同志を増やし,自身の地位を上げていくのが目的だ。

 778MBという特大のファイルサイズから分かるように,本デモ版ファイルは,1時間のプレイ時間制限付きのフルバージョン。序盤のオブジェクティブ(目標)は,まずプレイヤーが国を統べるために必要な"右腕となる人材"を発掘することだ。
 これはあらかじめ3人の候補が挙げられている。3人の政治的ポジションや職業,またカリスマやプレゼンスといったステータスを見たうえで一人を選択し,同志となって活動を共にすべく交渉に臨むわけだ。そしてその交渉シーンが本作の大きな特徴であり,面白い部分である。

 交渉シーンになると,主人公と交渉対象は街角のカフェや家屋などで,向かい合ってイスに座り,議論を始める。すると画面上にカードゲームの"デッキ"や"スコア"に相当するインタフェースが表示され,ゲームが"交渉カードゲーム"に一変するのだ。
 プレイヤーのデッキには,"ジョークを言う" "相手に取り入る" "口車に乗せる"といった交渉術を表すカードが,一方,相手側には"熟考する" "取り合わない"などのカードがある。そして相手と同時にカードを出し,カードに振られた数字の多いほうにポイントが入る。これを8回繰り返して,相手より先に規定のスコアに達したら,見事交渉成立となるわけだ。

 このカードによる問題解決方法に関して,CPU相手の"駆け引き"が成立しているのかは疑問だが,出すカードに合わせてモニター内のキャラクターがキチンと演技してくれるため,臨場感は高い。全体的にじっとりと暗い雰囲気も,イデオロギーを抱えた"革命家"のお話として真に迫るものがある。
 DirectX 8.1世代のゲームなので,現在でもグラフィックスはそれほど見劣りせず,純粋に世界観にのめり込みたいと思わせる本デモ版。テキスト情報は英語,音声はロシア語という少々手ごわい仕様ではあるが,興味のある人はぜひ一度お試しあれ。

 

 

■キー操作

※操作はすべてマウスで行います

■動作環境

対応OS:Windows 98SE/2000/XP
CPU:PentiumIIIまたはAthlon/800MHz以上
メモリ:512MB以上
ビデオ:VRAM 32MB以上
DirectX 8.1以降


(778MB)


 

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