rss inquiry

 

― 体験版 ―
 
Psychotoxic
(NuClearVision)
Text by Gueed

 

 近未来に勃発する天使と悪魔の戦いを描いたホラーFPS,「Psychotoxic」のデモ版が登場。本作は,実にストレートなタイトルの通り,プレイヤーが現実世界と夢の世界を行き来しながらミッションを遂行するという,シングルプレイに重点を置いた作品。基本的にはドイツ語版だが,インストールフォルダに存在するGame.cfgファイルの言語指定を変更することで,メニュー周りは英語に置き換えられる。たまにはユニークなFPSを試してみたいという人は,ぜひプレイしてみてほしい。

 プレイヤーは,天使の血を受け継ぐセクシーガール(人間),アンジー・プロフェットとなり,2022年の世界に現れ地下で活動を続ける"第四の騎士"(The 4th Horseman of Apocalypse)を倒すべく,ニューヨークやワシントンを舞台に激戦を繰り広げる。前述の通り,アンジーは夢の世界にも自由に出入りできる能力を有しているため,ある時には現実世界でSWATやFBIを相手に,またある時には夢の世界で,ゾンビやファントムといったホラー世界の住人と相対することになる。

 本デモ版には,「The Port」「The Cathedral part II」と2レベルが収録されている。
 まず「The Port」は,港のコンテナ集積所のような場所が舞台。敵はもっぱら近代兵器で武装したSWATだ。登場する武器はMP5などのサブマシンガン,またピストルやナイフといったお馴染みのもので,小気味良いマシンガンのリコイルを感じながらサクサクと特殊部隊系FPSのようなシューティングを楽しめる。ただFPSゲームとしては割とザックリとした作りになっていて,壁の向こうの敵兵士がポリゴン欠けで見えてしまったり,狭い通路では見えない壁にひっかかったりと,多々不満はある。残念ながら開発元NuClearVision社自社製エンジン「Vulpine Vision graphics engine」の性能も決して良いとはいえず,最新FPSタイトルで目の肥えたプレイヤーならこの時点で本作のクオリティを判断してしまうかもしれない。

 だが驚くのは,本デモの二つめのレベル「The Cathedral part II」だ。こちらのレベルは,"現実世界"にあたる「The Port」に対して,"夢の世界"に相当する幻想的な空間だ。このレベルは,前のレベルとは打って変わって,見上げるような高さと,そこかしこに仕込まれた可変ギミックをもつ立体マップ。パーティクルエフェクトでテラテラと輝く実にサイケデリックなレベルなのだ。もちろんここで登場するのは,ゾンビやファントムといったモンスターであり,登場する武器も,無骨な兵器から空想上の代物へと様変わりする。筆者などはゲームの予備知識なしでプレイし始めたもんだから,かなり面食らってしまった。
 また「The Port」でも一部の機能を使えたが,ここではHEALTHの上のFORCEゲージを消費することで,バレットタイムのような時間調節やHEALTH回復,攻撃の完全防御といった特殊能力を発動することができる。

 残念なことに本デモ版の難度が低く抑えられているため,実際には特殊能力を使って……というより,ズーム付きの武器で一人一人慎重に倒していくといったプレイになりがちだ。クリアだけを目指すなら,体力回復能力を優先的に入手していくといいだろう。
 だが裏を返すと,ゲームのフィーチャーを確認しながらサクサクと進めるデモ版らしい作りともとれる。セーブスロットも多めで,クイックセーブ/ロードを完備するなどプレイアビリティも悪くないので,ストレスフリーなタイトルを遊びたい人はチェックしてみるといいだろう。(Gueed)

■英語オフィシャルデモ追加 2005年2月21日
 警官や特殊部隊が登場する現実的な空間と,サイケデリックな夢の空間を舞台に戦うユニークなFPS「Psychotoxic」に,英語版のオフィシャルデモが登場した。
 本デモ版の収録内容は,現実的な空間のみの2レベル。一つは立体駐車場を舞台とした「The Underground Garage」,二つめは,Up済みのドイツ語デモにも収録されている,港のコンテナ置き場を舞台とした「The Harbor」だ。
 残念ながら,本作の最大の特徴といえる"夢"の空間は一切収録されておらず,このオフィシャルデモでは本作の醍醐味は味わえない("FPS作品としてのデキ"を評価してほしいという意図だとは思うが……謎な仕様である)。
 ただ,現実世界のマップでもバレットタイムやアーマー回復といった特殊能力は使えるためか,微妙に「凡作か?」という雰囲気の中にも,キラリと光る面白さがある。特殊能力発動時にグワ~ンと世界が歪むようなビジュアル的,サウンド的なエフェクトをぜひ体験してみてほしい。

 

【ドイツ語デモ】

 

【英語オフィシャルデモ】

 

■キー操作

前後左右移動 W/S/A/D
武器使用 左クリック
武器セカンダリ動作/ズーム 右クリック
武器切り替え マウスホイール(または1~5)
しゃがみ Shiftキー
ジャンプ Spaceバー
特殊能力使用 C
アクション F
クイックセーブ/ロード F5/F9キー
オブジェクティブ表示 Tabキー

■動作環境

不明


(ドイツ語デモ/188MB)


(英語オフィシャルデモ/208MB)


Copyright 2004 by nuclearvision

 

<<免責事項>> ■本記事の内容および攻略,インストール,操作方法などについての質問は,一切お受けしておりません ■体験版ファイルを使用したことによる損害やトラブルに関しては,一切責任を負いません。取り扱いは,自己の責任の範囲内で行ってください ■当サイトに掲載したゲーム画面および文章の,無許諾での転載は固くお断りいたします