コマンド&コンカー ジェネラルズ[英]
(エレクトロニック・アーツ)

 リアルタイムストラテジーの草分け的存在として登場し,レッドアラートやタイベリアン・サンなどの続編を重ねた「コマンド&コンカー」(以下,C&C)。同シリーズは,前作(外伝)で「C&C:レネゲード」というFPS作品に挑戦したが,最新作の「コマンド&コンカー:ジェネラルズ」(以下,ジェネラルズ)は"正道"というべきRTS作品(日本国内では,2003年06月26日に日本語版が発売済み)として復活。"出る"という話はあったもの(すでに製品版があることだし),いつも先行で情報を流してくるEAにしては意外なタイミングでのデモ版リリースとなった。

 C&Cシリーズといえば,GDIやNODといったSFのバックグラウンドをもつ戦闘部隊がお馴染みだが,今回は現在から20年後という近未来の設定のため,登場するのはアメリカ,中国などの実在する勢力。そこに世界解放軍(GLA)という架空のテロリスト連合団体が加わり,それぞれ特徴をもつ勢力間での激しい戦闘が繰り広げられる(詳しいバックグラウンドは「こちら」のプレビュー記事に詳しいので,ぜひ一読してほしい。レビューは「こちら」から)。

 本デモ版には,ソロプレイのトレーニングモードと,中国とGLAの2勢力でのキャンペーンモードを収録。キャンペーンは施設破壊型の簡単なオブジェクティブのみの内容だが,最新作でシリーズ初となる3D化を果たした本作の圧倒的なビジュアルを体験できる。

 オープニングムービーからして,第一作の"あの"ぶっとんだ表現を彷彿とさせる迫力の戦闘シーンが見られる(中国キャンペーンのオープニングでは,核爆発までを披露)。しかもオブジェクティブ達成時の小ムービーでは,映画「マトリックス」ばりのカメラワークやBGMで,爽快感抜群の絨毯爆撃や一斉射撃シーンを見せてくれるのだ。
 またユニットの細かい動きもコミカルに再現しており,ゲームにはほとんど関係しない木などの自然オブジェクトや一般市民なども,意思をもって見えないところでせかせか動いていたりする。軍が進行した土地の一般市民も容赦なく轢き殺したりする描写は明らかに開発者の悪ノリだが,爆発で吹っ飛ぶ兵士("空高く舞い上がる"が適切か)などを見ていると,否が応にも破壊衝動が湧き上がってくる。水(3D)を得た魚(開発者)が自由に詰め込んだ演出の数々は一見の価値あり,というか必見といっていいだろう。

 シリーズを通して積み上げてきたストラテジー部分ももちろん魅力的だが,多くのRTSタイトルが乱立する中で本作が一歩抜きん出ているのは,明らかにビジュアル。パッと見のインパクトが強く,難度を下げれば破壊行為のみを延々と楽しめるので,本デモ版はRTS入門者にこそオススメしたい。製品購入の評価版としても二重マルの内容だ。(Gueed)


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