[韓国最新ゲーム事情#261]EQ II,韓国では2005年3月にアジア地域バージョンでサービス予定
2004/11/05 22:21
Kimの韓国最新PCゲーム事情#261

EQ II,韓国では2005年3月にアジア地域バージョンでサービス予定(2004/11/5)

Text by Kim Dong Wook特派員

<Jang Jae Woo氏>
34歳。KBS(韓国放送公社:日本のNHKのような存在)出版局,SOFTMAX社のマーケティングチーム長,eSofnet社のN-age総括部長など経て,現在はGAMANIA Korea社のEverQuest II総括本部長を務める。4年間EverQuestをプレイしてきた同氏は,日本のEQギルドである"Gospel of the Dawn"に属して活動したこともあるという。Bardをレベル65まで育てたというから,かなりやり込んでいたのは間違いない。当時彼が書いたEQのプレイ日記は,今でも多くのEQプレイヤーの指南書の一つになっているという
 GAMANIA Korea社は,韓国での「EverQuest II」(エバークエスト II)のサービスを,2005年3月から始めると明らかにした。

 台湾に本社を置くGAMANIAは,2004年7月にSony Online Entertainment社と提携し,日本を除くアジア地域(台湾,中国,韓国,タイ,香港など)でのサービスを運営することになった。各地域ごとのスケジュールは調整中とのことで,同社は現在,このアジア地域をターゲットにした「EverQuest II East Version」を準備中だ。
 この"East Version"は,現在北米でテスト中の同作のアジア向けバージョンで,アジアのゲーマー達の好みに合わせた内容になるという。

 GAMANIA Korea社は,EQ IIの韓国サービスのために,韓国内で最もEverQuestに詳しい人物として知られているJang Jae Woo氏(編注:元EQ英語版で,有名ギルドに属していて多くの日本人と交流があった)を総括プロデューサーに迎え,韓国市場で前作が失敗した要因を分析している。EQ IIで好スタートを切るために,韓国市場の状況やゲーマー達の好みに最大限合わせる計画だという。
 このJang氏に直接会って話を聞いたので,紹介しよう。

 Jang Jae Woo氏が,前作が韓国市場で失敗した要因として挙げたのは,次の五つだ。

韓国人の性向を把握できず,現地対応が不十分だった
コアゲーマーをターゲットにしたというマーケティングのミス(彼らは初心者をサポートせず,アイテムを独占していた)
段階的に拡張パックをリリースできなかった
クエストはもちろん,キャラクターメイキングまで難しかった
キャラクターグラフィックスが受け入れられなかった

 Jang氏は,Sony Online Entertainment社を十分に説得し,必ずや前作の失敗を繰り返さないという強い意志を見せている。例えばマウスでの操作に慣れた韓国のゲーマー達のために,マウスを主体としたユーザーインタフェースを追加する予定で,そのほかキャラクターのグラフィックスも,韓国人好み(具体例としてJang氏は「A3」を挙げていた)に修正したいとのことだった。
 また,韓国ゲーマー達のEverQuestシリーズに対する"難しい"というイメージを払拭するため,さまざまなプレイに役立つ情報を出すなどして,"EQ II=簡単"というイメージでのマーケティングを準備中と明らかにした。

 さらにJang氏は,EverQuest IIのビジネスモデルとしては,海外ではまず考えられない"部分有料化"といったことも考慮中だという。Jang氏は個人的な考えと前置きしながらも,EQ IIであれば,例えば面白い"クエスト"をプレイヤーが購入するということも,あながち変ではないというのだ。またEQ II自体は無料にしておいて,その後の拡張パックをパッケージで販売するといったビジネスモデルも検討中だと話していた。

 業界の専門家達は,EQ IIは非常に高いゲーム性を持つ優れた作品であるため,韓国人の好みを理解し,うまくそれに合わせることができれば,韓国市場でも成功する可能性が高いと予測している。

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