[韓国最新ゲーム事情#254]「Mabinogi」,独自性を不安視する声を振り払い,順調に人気獲得中
2004/10/25 18:53
Kimの韓国最新PCゲーム事情#254

「Mabinogi」,独自性を不安視する声を振り払い,順調に人気獲得中(2004/10/25)

Text by Kim Dong Wook特派員

 既存の韓国産MMORPGでは見られなかった要素,例えば"料理" "作曲" "公演"などを楽しめる独特なMMORPGとして注目された「Mabinogi」(マビノギ)が,正式サービス開始後も順調に人気を集めている。

 Nexon社が最近発表した本作の実績データによると,2004年6月に正式サービスを開始してからの約4か月間で,累積会員数205万人最大同時接続者数2万8000人月平均売り上げで約1億1000万円を記録している。
 同社はこの3年間で約7億2000万円もの開発コストをかけてきたし,マーケティング費用も約4億3000万円にのぼるなど,いわば"大作級"のゲームであるMabinogiだが,既存の韓国産MMORPGとあまりにも違うため,有料化については不安視する声も多かった。しかしふたを開けてみれば,ゲーマー達は目新しい要素にもすぐに慣れ,着実に成功を収めつつある。
 本作は1日2時間は無料でプレイ可能などの多彩な課金プランで,新しいビジネスモデルを確立しようとしている。女性プレイヤーが全体の3割以上を占めているのも,既存のMMORPGとの相違点だ。さまざまなWebサービスを通じてコミュニティも活性化されていて,最近では,韓国で広く普及しているMSN メッセンジャーに「友達と一緒にMabinogiを!」というメニューができ,本作に親しみやすくなっている。

 また本作のWebサービスの一つとして最近オープンした「吟遊詩人の掲示板」は,プレイヤー達が作成した"楽譜"が1日に数百件も投稿され,非常に人気となっている。この掲示板は,プレイヤー達がMabinogi内の作曲システムを通じて実際に演奏した音楽と楽譜を掲載し,ほかのプレイヤー達と共有するために用意されたサービス。掲載された楽譜に対する感想や激励の書き込みも多く,実に活発だ。
 なおMabinogiで演奏可能な楽器は,現在のところリュート,マンドリン,ウクレレと弦楽器ばかり3種類。11月中には,ゲーム内に文化都市"イメンマハ"がオープンするのを記念して,管楽器3種類が追加される予定だ。

 あるオンラインゲームの専門家は,「Mabinogiは,MMORPGの新しいコンセプトの先駆けであり,韓国のゲーマー達の"戦闘好き"といった特性を徐々に変えつつある。中でもとくに斬新な作曲システムは,音楽や演奏といったものに相性のいい日本のゲーマー達にも好評を得るだろう」と予測している。
 しかし,日本でのサービス運営元であるネクソンジャパンからは,本作に関する情報が途絶えたまま。ただどうやら,2004年中には何かしら本作に関する動きがありそうだ

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