タイトル


ジャンル
開発元
販売元
標準価格
発売日
Star Wars Jedi Knight
  :Jedi Academy
 (ワールドコレクション版)

:アクション
Raven Software
マイクロソフト
:4800円(税抜)
:2004年9月2日
※日本語版Xboxで動作可
※Xbox Live対応


ジェダイの中ではメイス・ウィンドウ(サミュエル・L・ジャクソン)の特殊メイクが一番すごい! と言い張るGueedの本日のお相手は,海外タイトルを"日本語マニュアル付き英語版"として発売している,いわゆるXboxワールドコレクション版の「Star Wars Jedi Knight:Jedi Academy」。ライトセーバーを握らせると真っ黒いビームが出てくるGueedは,もともと"Jedi Knightシリーズ"のファンということもあってか,「今回ばかりは言いたいことがある!」と憤っていた。今回はそんな彼の警鐘を適当に聞き流しつつ,ジェダイアカデミーの門戸を開いていくとしよう。

 筆者は"スタートレック"を心から愛しており,当サイトでSFの記事を任せられた日にゃあ,なにがなんでもこじつけてこの"スタートレック"という単語を出してやろうといつも画策しているわけだが,もちろん「スター・ウォーズ」シリーズも大好きだ。
 現在のところ最新の「エピソード2」を見たのは,ちょうど2年前のE3だっただろうか。ロサンゼルスのショッピングモールの中にあるよく分からん映画館で英語ばかり話す大きな人達に囲まれ,特派員の奥谷海人氏と特大サイズのコーラを抱えて見た記憶がある。もちろん上映されているのは字幕ナシのガチ英語版である。話が単純なだけにプロットは割と理解できたが,基本的にはチンプンカンプンだ。さらにバカでかいコーラのせいで尿意は催すし,前のおっちゃん(おそらく日本人)がさも「うんうん,分かる」みたいな顔して見てるのがどうにもウソっぽくて,まったく集中できなかった。そのせいで「やっぱライトセーバーいいっすよねぇ」なんて小学生みたいな感想を口にしてしまった筆者に対して,初対面の奥谷氏がどういった印象をもったのかが非常に気がかりだ。今年のE3でも会ったが,やっぱりまだ気がかりだ。

赤/緑/青/紫/黄とカラフルなライトセーバー。ゲーム序盤はシングル(一刀流のみ)だが,先へ進むと二刀流や両刃(ダース・モールなんかが持ってた)も使用可能になる。いや,メチャクチャかっこいいですよ
 さて,そんな思い出たっぷりのスター・ウォーズ。そして今回,劇中で王女アミダラを演じるナタリー・ポートマンの,なかなか色気が出てこない体つきを心配しつつ紹介するのが,"Star Wars Jedi Knightシリーズ"の最新作,「Star Wars Jedi Knight:Jedi Academy」だ。
 ちなみに,Jedi Academyが最初にPC版として登場したのは2003年9月(日本ではサイバーフロントより,日本語マニュアル付き英語版が発売中。記事一覧は「こちら」)。Xbox版も2003年の11月には発売されているが,今回,ようやっとマイクロソフトからワールドコレクション版として日本国内で販売し始めた。ネタ的には若干古めだけど,4800円というお手頃価格になって日本語マニュアル付きで登場した本作を,改めて紹介しておこうと思った次第だ。

 この"Jedi Knightシリーズ"は,スター・ウォーズをテーマとしたゲームの中でも,武器やフォースを用いて派手に暴れられることをフィーチャーとしている。とくに,序盤からスター・ウォーズのキモ中のキモといえるライトセーバーをぶぉんぶぉんと振り回せてしまえるあたりが,一番のセールスポイントといえるだろう。それほどまでにライトセーバーは,スター・ウォーズファンの真の憧れであり,物語のキーアイテムなのである。このことは,当サイトの管理人Kazuhisaが,仕事でストレスが溜まるたびにライトセーバーの模造品をみてウットリしていることからも分かる。たまにマジメな顔でこちらに斬りかかってくることからも分かる。

ライトセーバーを装備しているとき以外は一人称視点,つまりFPSと同じ操作体系となる。ダークサイドのSithも同じくセーバーを持っていて,こちらのライフルなどは完全に跳ね返してくる

 シリーズ最新作となる本作Jedi Academyは,前作Jedi Outcastの1年後を描いた作品だ。主人公は,同シリーズではお馴染みだけど,映画しか知らない人にはまったく馴染んでいないカイル・カターンから変更され,プレイヤーが好みにカスタマイズできるJediの見習い騎士となった。ただ,今作で降格されたカイルも,映画でお馴染みのルーク・スカイウォーカーと共にジェダイ・マスターとして偉そうに登場する。いないとは思うけど,彼のファンの人は安心してほしい。

 プレイヤーが操作するのは,ジェダイの見習い騎士(パダワン)のジェイダン・カー。前述の通り,キャラクターは種族,性別,ルックスなどのすべてをカスタマイズして作成するので,女でもジェイダン,男でもジェイダンとなる。ミッション間に挿入されるムービーは,ここで作ったキャラクターが違和感なく登場してくれるという仕組みだ。

キャラクターはブリバリとカスタマイズ可能だ。前作の主人公カイル・カターン(ひげのおっちゃん)に感情移入できなかった筆者などには,非常にありがたいシステムといえる
そんなわけでTwilek(Female:黄色)を作ってみた。画面中央を見ると分かるが,筆者が特別手を加えずとも結構美人だ。ちなみに画面左の頭はルーク・スカイウォーカー,画面右の中央でなんでもない顔をしてるのが,前作の主人公カイル・カターン
世界観はまったくスター・ウォーズなので,砂漠の星タトゥーインを始め,映画ファンには見慣れた場所も多いだろう。画面左は,ミレニアム・ファルコン号の前でじゃれるチューバッカと主人公

っていうかやっぱりいた

 ゲームはミッションクリア型となっており,主人公は,ルークなどのお偉いさんがたの指示に従い,訓練を兼ねていくつかのオブジェクティブを達成していく。
 面白いのが,前作から引き続き搭載している"フォース"のシステムだ。"Push"(押す)や"Pull"(引く)のほか,ヘルス回復から敵への直接攻撃までと幅広く用意されている特殊能力フォース。補助機能に過ぎなかったこのフォースが,前述の基本的な能力以外は,"LIGHT"と"DARK"に分割され,プレイヤーの育て方次第で,キャラクターをダークサイド(悪いほう)に突き落とすことができる。DARK側のフォースには,敵を窒息させたり,敵からヘルスを吸い取ったりするなど,いかにも悪そうなヤツが使いそうなモノばかり。もちろん主人公がダークサイドに傾くと,カイルの心証も変化し,最終的にはストーリーにも影響を与えてくる。

 まぁどちらのサイドかに関係なく,ライトセーバーによるバッチンバッチン火花を飛ばしながらの剣戟アクションは,誰が遊んでも無条件に気持ちいい。
 ちなみに,本シリーズはマルチプレイも多くのプレイヤーに遊ばれているだけに,とても従来の版権モノとは思えないアクション部分へのこだわりを見せている。ライトセーバーの剣戟モーション一つをとっても,アナログスティックとトリガーの組み合わせで,また"速度重視""破壊力重視"といった戦闘スタイルとの組み合わせて,極めて多彩な攻撃バリエーションを作り出しているのだ。ザコキャラであるストームトルーパーに対しても(タイミング的に)微妙な駆け引きをを必要とする場面もある。光線系の攻撃はすべて跳ね返すわ,ドロイドも触れただけで大破させるわと,とにかくライトセーバーのライトセーバーによるライトセーバーのための作品といった作りが特徴だ。

 そんなこんなで,最後にちょっと思ったことを書いてみる(ちょっとマジメ)。
 このJedi Academyは,制作元がRaven Software(「Soldier of Fortune」シリーズなんかで有名ですな)やLucas Artsという名の通った大手デベロッパということで,ゲームとしてキチンとまとまった,低く見積もっても"中の上"クラスに位置する作品といえる。マイクロソフトが,海外の良質なソフトをローカライズせずにできるだけ短期間で日本国内にもってくるという"ワールドコレクション"に選ばれたのも,もちろんうなずける話だ。
 しかし,このクラスのタイトルが日本語化されないあたりに,強い疑問と不安を感じるのは筆者だけではないはずだ。冷静に考えてみれば,昨年,欧米で数々のゲーム賞に輝いたスター・ウォーズのRPG「Star Wars:Knights of the Old Republic」なども,日本では未だに,まともにプレイできる環境がない。なんとなくスルーしちゃってるが,事実上"世界最高峰のゲームが遊べていない人が多い"という,極めて由々しき事態となっている。
 世間の目は,もうXbox 2なんかに向いちゃってるかもしれないが,Xboxも当たり前のようにまだまだ現役。今年後半にも,「Halo 2」を始めとして注目作が目白押しである。それまでに(?),なんとかXboxをもう少し国内に根付かせておきたいところなんですがねぇ……。イヤ,連載的にも個人的にも。


ジャンジャンバリバリと使いまくれるフォース。左の画面をみると,今回からLIGHTサイドとDARKサイドにフォースが分割されているのが分かる。自ら選んでフォースを学んでいくのだ

雪原へ,砂漠へと結構こき使われるパダワンの主人公。月並みだけど,ストームトルーパーを見ているだけでもやっぱり飽きないなぁと思うことしきり。まったくスター・ウォーズゲームはずるい

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■■Gueed(4Gamer編集部)■■
メイス・ウィンドウが好きなわけではないが,サミュエル・L・ジャクソンは親よりも大事という,マニアックな趣味趣向を持つ男。とくに「アンブレイカブル」のサミュエルのヘアスタイルは,恐らくハリウッドが生んだ最高のメイクの一つと主張しており,自分のモニターにいとおしげに写真を貼っている。全然関係ないけど,松田龍平とデヴォン青木は似てる似てないで議論に。

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