従来のRTSにはない,RoN独自の歴史ゲーム的な要素に注目
4G:
ちょっと話は変わるのですが,国境線は具体的にどのような意味を持つのでしょうか?
Reynolds:
良い質問だね。まず,国境線の内側ではなければ建物を建設できないというのが一点。またマップ上に配置されているレアリソースの確保も国境線に左右されるね。さらには戦闘に関しても意味を持っていて,たとえば軍事ユニットを自分の領地外に移動させると,自動的にダメージを受けるというルールなどがあるんだ。簡単な兵站の概念をルール化した感じだろうか。
4G:
RoNは,戦闘に関してもユニークな要素を多く盛り込んでいるようですね。
Reynolds:
そうそう,よくぞ聞いてくれたね(笑
例を挙げると,特殊なユニットとして「General(将軍)」があるんだ。将軍は,近くの部隊の移動速度を上昇させたりするなどの効果を持つほか,特殊なアクションとして「待ち伏せ」などを部隊に指示できる。待ち伏せを行うと,部隊全体の移動速度は極端に落ちてしまうが,自分の部隊を敵側から見えないようにできるんだ。隠れて敵をやり過ごし,背後から襲ったりといったことが可能になるわけさ。
RoNではユニットに向きの概念があって,正面から戦うよりも,側面や後ろから攻撃を加えた方がより高いダメージを与えることができるんだ。だから軍隊を二手に分けて敵を挟撃したりするとか,そういう戦い方がゲーム的にも重要になっているんだよ。
4G:
それは面白いですね。
でも資源の種類の多さといい,RTSとしては複雑な印象も拭えないのですが……
Reynolds:
そんなことはもちろん対策済みさ。RoNでは,ユニットに高度なAIを搭載させていて,たとえば町人を生産したままで命令を与えず放置しておいても,しばらくすると自動的に適切な行動(作業)を行ってくれるんだ。つまり,遊び方やルールが分からなくても,ある程度は自動的にAIが処理してくれるって感じかな。
RoNには従来のRTSのような忙しさはなく,初心者でも快適に遊べるように気を付けているんだ。いままでRTSを遊んだことのないユーザーにも,ぜひRoNをプレイしてみてほしいね。
4G:
非常に発売日が楽しみです。
本日はありがとうございました。
今回のインタビューに応じて頂いたレイノルズ氏だが,知性的な雰囲気とゲームに対する情熱を感じさせる非常に印象的な人物だった。こちらの質問に対して「待ってました」とばかりにしゃべりまくる氏の姿勢からは,作品に対する熱意と絶対的な自信が見え隠れするように思える。レイノルズ氏が,自分の持ち味を十分に把握した上でRTSという土壌に挑戦してきたのだ,という印象を強く感じたインタビューだった。
RoNは,現在βテストを行っており,いわば最後の詰めの段階。ターン制とリアルタイム制の両方の良さを融合したというシステムの真価を生かすためにも,十分なバランス調整を期待したいところ。今年の春発売予定の日本語版まで今しばらくの辛抱だ。
日本語公式サイトは「こちら」

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